「テニミュ」青学vs比嘉が開幕！手塚復帰で「部長対決に全力を尽くしたい」

許斐剛「テニスの王子様」を原作とした「ミュージカル『テニスの王子様』3rd シーズン 青学vs比嘉」が、本日12月21日に東京・TOKYO DOME CITY HALLにて開幕した。

本作で描かれるのは、ついに全国大会に駒を進めた青春学園と、沖縄からやってきたダークホース・比嘉中の激闘。自分よりはるかに大きな巨漢の田仁志を相手に闘うリョーマや、大石の負傷のためひとりシングルスに挑む菊丸などの、激しい試合が展開されていく。劇中には手塚がコートに復活しての決意を歌い上げるナンバーや、沖縄民謡のような導入部から意外な曲調に変化する比嘉中の楽曲など、11曲もの新曲が盛り込まれた。脇を支える立海大附属の面々、そして二葉要演じる六角中の佐伯虎次郎にも注目したい。

ゲネプロ後の囲み取材には、越前リョーマ役の阿久津仁愛、手塚国光役の宇野結也、木手永四郎役の武藤賢人、幸村精市役の立石俊樹が出席。本編の見どころを問われると、阿久津は「見どころはS3（の試合）です。前回と同様、体格差のある相手と戦います。前回は無我の境地を使ってなんとか勝ったんですけど、今回はリョーマ自身が生み出した作戦で“冷静に”勝ちます。あとは手塚部長も帰ってきますので、その試合が見どころ。俺としてもリョーマとしても試合を見るのが楽しいので、ぜひ皆さまにも見ていただけたら」と語った。また「年をまたいで行う公演なので、この寒さを吹っ飛ばせるくらい熱い試合を届けられたらと思います」と笑顔を見せる。

宇野は「今回は手塚が復帰するということで、彼にとってはやっとの試合ということと、僕にとっては初めての試合なので、この2つの高揚感をすごく大切にして、部長対決に全力を尽くしたい」と意気込み十分。また復帰に伴い青学メンバーが揃うことについて、「全員でコートに立って芝居をしたり、試合をしたり。青学がやっと欠けることなく揃った姿をぜひ見ていただきたいです」と思いを語った。

今回初出演となる武藤は「木手永四郎は比嘉中の部長であり、比嘉中を集めたキャプテンでもあるので、比嘉を引っ張っていけるようにがんばりたい。比嘉はいろんな荒業やスパルタに耐えてきたチームなので、それをステージ上で思いきりぶつけたいなと思っています」とコメント。そして比嘉中の不知火知弥と新垣浩一は、この公演でテニミュ初登場。このことについて「2人が加わって、よりパワーアップした比嘉中になっております。1人ひとりの個性が本当に強いチームなので、全キャラクターに注目してほしい」とアピールした。

そして立石は「幸村が病から復活して、再びチームと一緒になりますが、関東大会よりも徹底的に勝ちにこだわる立海に注目してもらいたいです。それに加えて、立海の新曲や、3rdシーズンならではの新しい演出もあるので、1人でも多くの方に劇場に足を運んで観ていただきたい」と胸中を明かす。なお2016年12月から青学キャラクターを演じてきた現キャスト陣から、越前リョーマ役の阿久津仁愛を除く11名は来春に卒業する。これについて宇野は「これが今の僕たち青学の本公演ラストということになりますが、悲しいということではなく、今まで培ってきたことを存分に活かして、青学らしく熱く爽やかな風を起こせるように全力を尽くします」と前を見据えた。

最後に観客へメッセージを求められると、立石が詰まってしまうひと幕も。そこへ阿久津はすかさず「（自分が）言いたいことあったのに忘れてたから、（代わりに）言ってほしい……」と耳打ちしようとして笑いを誘う。無事にコメントを思い出した立石が「来てくださる皆さんに楽しんでいただけるように、そのためだけに、みんなで稽古に取り組んできました。最後まで新鮮に演じて、いろんなものを伝えられるように取り組んでいきます」と述べた後は、最後に阿久津が「たくさんのドラマがあるので、何回も何回も見に来て、1人ひとり（の登場人物）を目で追っていただけたらなと思うくらい、本当にいい作品なので、ぜひお越しください！」と言い忘れたひと言をしっかり伝え、会見は締めくくられた。

「ミュージカル『テニスの王子様』3rd シーズン 青学vs比嘉」は、東京、大阪、福岡、愛知、宮城の5都市にて上演。2月18日にTOKYO DOME CITY HALLにて千秋楽を迎える。