試写会後の舞台挨拶には桐山零役の
大友監督は本作について「一応2部作ではあるんですけど、僕的には1本の映画を2本作ったつもり。観ていただければわかると思うんですけど、1本目と2本目はかなり色合いが違うので、2つの作品を楽しんでいただきたい。それぞれ観ても楽しんでいただけるつもりで作っています」と充実の内容であることを窺わせる。神木も「前編は熱い映画だな、後編は暖かい映画だなって思ったんです。前編はそれぞれが何を抱えて、どういうふうに生きているかが描かれている。男としても、プロとしても、しっかりこの世界で戦っていかなきゃいけないという覚悟を感じました。後編は各キャラクターが持っていた孤独や苦しみが、ゆっくりと溶けていくイメージ。零の表情とか、自分で役をやってたんですけど自分で『よかったな』って救われたような気持ちになりました。お味噌汁を飲んだ後のような、暖かい心になりました」と自身の感想を明かした。
そして、後編が初披露されたこの試写会のサプライズゲストとして、後編に出演する甘麻井戸誠二郎役の
大友監督が伊勢谷の起用理由を「脚本を書いてるときに、伊勢谷さんの顔が浮かんじゃったの」と明かすと、伊勢谷は「誠二郎に似てるからキャスティングされたわけじゃないですよね?」と尋ねる。すかさず「違う違う」と否定すると、今度は伊勢谷が「有村さんは性格が(香子に)ぴったりだからですよね」と冗談めかし、大友監督も「それはなんとも言えねーな!」と笑いを誘った。これを聞いた有村が「全然違うと思ってるんですけど……えっ、えっ?」と困惑した様子を見せると、神木が「違うわ! さっきも取材で『自分と全然違うから大変だった』って言ってましたもん」とフォロー。伊勢谷は「人を腹黒扱いするの、すごく気持ちいいんだよね」と笑い、神木を腹黒扱いした過去のエピソードも披露した。
MCから伊勢谷と共演しての感想を問われた神木は「(誠二郎の)『君さあ、帰れよ』っていう一言で、『絶対に負けたくない』とエンジンがかかって。誠二郎さんってほんわかして物腰が柔らかそうで、誰とでも仲良くなれそうな雰囲気なんですけど、その中にとんでもない化け物が住んでる。それがわかる一言が、ニコニコしながらの『君さあ、帰れよ』。それを感じたときに、『これはいかん! 油断したら零として吹っ飛ばされる』と、戦わなければと思わせてくれた」と撮影を振り返った。
そして物語にちなみ、キャストが自分の落ち着く“居場所”を明かすコーナーに突入。神木は「僕にはここしか居場所がありません」と言いながら、「風呂」と書かれたフリップを披露する。「すっごい落ち着くんですよ。お風呂でのんびりしちゃうことが多くて、音楽を聴いたり、マンガを読んだり」と楽しいお風呂ライフを明かした。伊勢谷の「女子か!」というツッコミにもめげず、「30分から1時間くらいのんびりします」と笑顔を見せた。有村は「家のソファー または布団」、伊勢谷は「同じ目標を持った仲間と過ごすこと」という意味で「志事仲間」、大友監督は「現場」と書かれたフリップを見せ、それぞれ理由を語った。
最後の挨拶で神木は「この映画は答えがない映画だと思っているので、皆さんが何を感じてどういうふうに思ったかっていうのは、それぞれだと思います。でも、皆さんの中で映画『3月のライオン』がよかったなってずっと思っていただける映画だったらいいと思っております」と話し、イベントは幕を閉じた。
映画「3月のライオン」は前後編2部作で公開。前編は2017年3月18日、後編は4月22日より全国にてロードショー。
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市ノ瀬茂樹 @s1gek11nose
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