コミックナタリー - マンガのニュースを毎日発信

無声マンガの授賞式で原哲夫が苦笑「ひでぶって言えない、サイレント反対」

712

「世界サイレントマンガ オーディション」の受賞者と審査員の集合写真。前列の左から3人が審査員を務めた原哲夫、次原隆二、北条司。

「世界サイレントマンガ オーディション」の受賞者と審査員の集合写真。前列の左から3人が審査員を務めた原哲夫、次原隆二、北条司。

海外向けの新人マンガ賞「世界サイレントマンガ オーディション」の授賞式が昨日1月13日に行われ、審査委員として次原隆二原哲夫北条司が出席。受賞者たちに向けてスピーチを行った。

「世界サイレントマンガ オーディション」は、2012年から作品の募集を開始。セリフを使わず絵のみで物語を表現する「言語の壁」を超えたサイレント作品を対象にした賞で、第1回では53カ国から514編、第2回では65カ国から609の作品が集まった。作品の応募者や受賞者にはポイントを付与。今回の授賞式では第1回と第2回での獲得ポイント数を集計し、1位から10位までにランクインした作家を表彰している。

審査員を務めた北条は「マンガで海外を相手にできるなんて夢にも見ていなかった」「海外の人が日本のセオリー通りにマンガを描いてくれるなんて、素晴らしいじゃないですか」と自身のデビュー当時を振り返りスピーチした。次原は「(コメントをするのは)慣れていないもので」と照れながら、メモを手に取りつつ「審査に参加して、マンガは世界の共通語だとみなさんから教えてもらった」と、サイレントマンガの本質を突くコメントを披露。

一方で「北斗の拳」を代表作に持つ原は「僕はどちらかというと『ひでぶ』とか『あべし』とかを描いてきたもので、サイレントマンガには反対ですけども」と、賞の売りであるサイレントを冗談まじりに否定し会場を沸かす。しかし「海外のみなさんは本当に絵が上手くて、これからどんな作品を描いて輝いていくのか楽しみです」と、受賞作家に期待を込めたコメントを贈った。

今回の授賞式では、ドイツのヴィンセント・ランゲが最多ポイントを獲得。そのほかアメリカ、インドネシア、フィンランド、タイ、ブラジル、ヨルダンと、さまざまな国のマンガアーティストが10位までに入賞した。第3回「世界サイレントマンガ オーディション」は「お母さん」をテーマとしており、3月31日まで作品の募集を行っている。

なお授賞式の開催に合わせて、コアミックスからは第2回「世界サイレントマンガ オーディション」の受賞作品を集めた単行本「世界がジャパニーズマンガを描いてみた」が発売。全受賞作品26編と著者インタビューをはじめ、ちばてつや、養老孟司のインタビュー、審査員の原による総評などが収められた。

コミックナタリーをフォロー