演劇「ハイキュー!!」新作開幕！須賀健太「それぞれのチームでカラーを作れた」

古舘春一「ハイキュー!!」を原作とした「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“烏野、復活！”」の東京公演が、本日10月28日に東京・AiiA 2.5 Theater Tokyoにて開幕した。

烏野高校のメンバーが、音駒高校との因縁の“ゴミ捨て場の決戦” や、インターハイ予選を通じてさらに成長していく姿を描く「“烏野、復活！”」。演出はこれまでと同じくウォーリー木下、脚本は中屋敷法仁とウォーリーが共同で担当する。

斜めに設置された床、バックスクリーンに投影される映像などの演出は、2015年上演の「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』」や同作の再演版と同様に健在。舞台の模様をとらえたライブカメラのレンズは、時に観客席にも向けられる。疾走感ある音楽やダンスを駆使して展開される試合シーンでは、キャストがスピーディーな動きと豊かなフォーメーションで、強烈なスパイクなどを表現していた。

公演前には公開ゲネプロも実施され、その後ウォーリーと、烏野高校から日向翔陽役の須賀健太、影山飛雄役の木村達成、音駒高校から孤爪研磨役の永田崇人、黒尾鉄朗役の近藤頌利、伊達工業高校から青根高伸役の新井將、二口堅治役の木村敦、常波高校から池尻隼人役の松田裕、青葉城西高校から及川徹役の遊馬晃祐が登壇しての囲み取材も行われた。初演、再演の際に「人生で1番動いている」と発言していた須賀は「無事に更新しまして、今回も人生で1番、舞台上で動いています」と笑顔で宣言し、「かいた汗の分だけ芝居の熱さにつながっているのかなと思います」と、本作の仕上がりに自信を覗かせる。

「ハイキュー!!」が生活の一部になっているという木村は、「これから1公演1公演、烏野として戦える時間を大切にしていきたい」とコメント。本作より出演する永田は研磨というキャラクターについて「静かな役でしたので、こういったキャラクターを舞台上でどう表現するかに苦戦しました」と稽古を回想する。永田とコンビを組む近藤は、「脳である研磨にボールを繋いで烏野に勝ちたいと思います」と語った。

また音駒メンバーと同じく新登場の新井からは、「原作を知っている方は、今回の僕のやっている青根に驚かれるのではないかと思います」と思わせぶりな発言も。今回試合の観客として出演する遊馬は、「僕たちが出演することで、烏野にいいプレッシャーを与えられるように努めます。出番でないときはアンサンブルとしてがんばって、このカンパニーを陰から支えられたら」と意気込む。

全29名のキャストが出演する本作。座長としての苦労を問われた須賀は「放し飼いだった」と振り返り、「座長として僕が何か言うでもなく、チームごとのカラーが出てきたんですよね。一緒に戦う仲間であり、ライバルですので、それぞれのチームでカラーが作れたことはよかったのではないかなと思います」と語る。長きにわたって須賀とコンビを組む木村が、須賀の印象を「身長は小さいですが、背中はすごいでかいなと感じます」と語れば、須賀からはすかさず「これはカットで」とのツッコミが。その後木村は須賀の座長ぶりについて、「健太とは苦手なところを話せたり、いい関係性が作れました。烏野のメンバーはもちろん、今回から入ってきたメンバーも健太を信頼していると思います。座長としてはバッチリです」と説明した。

「ハイパープロジェクション演劇『ハイキュー!!』“烏野、復活！”」は11月6日までAiiA 2.5 Theater Tokyoにて上演したのち、岩手・矢巾町文化会館田園ホール、福岡・キャナルシティ劇場、大阪・梅田芸術劇場メインホールを巡演。12月1日より再びAiiA 2.5 Theater Tokyoにて凱旋公演が行われる。