医師・高木兼寛を軸に描く、LiveUpCapsules「須く、一歩進む」

4

32

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 8 9
  • 15 シェア

LiveUpCapsules「須く、一歩進む」が3月29日から31日まで、東京・こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロにて上演される。

LiveUpCapsules「須く、一歩進む」チラシ表

LiveUpCapsules「須く、一歩進む」チラシ表

大きなサイズで見る(全2件)

LiveUpCapsulesは村田裕子が代表を務める団体。今回は江戸から明治へと時代が変遷する中、英国で5年学び、“脚気”の研究に挑んだ薩摩藩出身の医師・高木兼寛を軸にした物語が展開する。上演に向けて村田は「高木兼寛は、事実を正面から受け止めて、対話ではなく、衝突を生もうとする動きに惑わされず、 ただ揺るぎなく一歩一歩前に進むのである。そんな未来の“高木兼寛”を、後押しする作品にしたいと思う」とコメントした。

出演者には西ノ園達大、秋野隆宏、秋葉陽司大川原直太、岡田篤弥、虎玉大介高山和之豊島歩根津茂尚、松本寛子、山形敏之、山崎大喜、山本悠樹、横関健悟が名を連ねている。

村田裕子コメント

昨今、私は不安なのである。

本当の事とは、事実とは何か。 その原因と結果の因果関係が判明しない限りは、事象ごと無きものとするのか。

インターネットの普及で、世界が狭くなっていくのに、世界は一つになるどころか、その境界線をはっきりさせるだけである。それだけではなく、その違いをことさらに煽っていやしないだろうか。富むものは富み、貧しき者はさらに貧しくなり、そして無用ないがみ合い罵り合いは、ついに物理的に傷つけあうところまで来てしまったと、世界各地で戦争が始まってしまったことで感じるのだ。

脚気治療の道筋をつけた高木兼寛は日本国内ではあまり有名ではない。

脚気の原因がビタミンB1の不足である、というところまで見つけられなかったからであろうか。しかしそれには、研究機器や、体制の進化が待たれたことで、高木一人の力では限界があり、高木の示した考え方や姿勢は評価さ れてしかるべきと思っている。実際、世界的な評価を得ている証拠として、ビタミン研究の偉人たちの名前として、南極に高木の名前が付けられた岬がある。

高木兼寛は、事実を正面から受け止めて、対話ではなく、衝突を生もうとする動きに惑わされず、 ただ揺るぎなく一歩一歩前に進むのである。

そんな未来の“高木兼寛”を、後押しする作品にしたいと思う。

この記事の画像(全2件)

LiveUpCapsules「須く、一歩進む」

2024年3月29日(金)~31日(日)
東京都 こくみん共済 coop ホール/スペース・ゼロ

作・演出:村田裕子
出演:西ノ園達大、秋野隆宏、秋葉陽司大川原直太、岡田篤弥、虎玉大介高山和之豊島歩根津茂尚、松本寛子、山形敏之、山崎大喜、山本悠樹、横関健悟

※山崎大喜の「崎」は立つ崎が正式表記。

全文を表示

読者の反応

  • 4

横関健悟 @kengo_yokozeki

ステージナタリーにて取り上げていただきましたー。
感謝。
#須く https://t.co/3foT3ol9n3

コメントを読む(4件)

関連記事

村田裕子のほかの記事

リンク

このページは株式会社ナターシャのステージナタリー編集部が作成・配信しています。 LiveUpCapsules「須く、一歩進む」 / 村田裕子 / 秋葉陽司 / 大川原直太 / 虎玉大介 / 高山和之 / 豊島歩 / 根津茂尚 / 横関健悟 の最新情報はリンク先をご覧ください。

ステージナタリーでは演劇・ダンス・ミュージカルなどの舞台芸術のニュースを毎日配信!上演情報や公演レポート、記者会見など舞台に関する幅広い情報をお届けします