昨年に続き通算2回目、今年3月に加入した塩崎めいさと矢吹寧々を含む現体制では初めての開催となった「#でび夏霞演奏会」 。今回もサックス、ストリングスやコーラス隊を含む大所帯の“でび楽団”をバックにした全編生演奏のライブが企画された。単なるバンドセットライブではなく、生演奏だからこその特別なアレンジが全楽曲に加えられるのがこの公演の特徴。前回以上の迫力で展開されるステージに、会場に集まった大勢のオーディエンスが熱狂した。
特別バージョンのSEで怒涛のライブが開幕
開演時刻を迎えると、場内に響き渡るのはデビアンのライブでおなじみのSE。しかし、この日は特別なアレンジを加えたうえでSEが生で奏でられた。でび楽団のメンバーが順番にソロパフォーマンスを披露したあとにSEがスタートするという展開を受け、観客はデビアンの登場前から気持ちを高ぶらせる。そして竹越くるみ、水野瞳、橋本侑芽、安藤楓、塩崎めいさ、矢吹寧々がステージに姿を現すと、繊細かつ流麗なストリングスの音色が響き、「絆という羽」でいよいよライブの幕が開けた。デビアンのレパートリーはダンスミュージックが多くを占めており、「絆という羽」も続いて披露された「minnadeiko」や「Fantastic90」も、もともとはバンドサウンドのナンバーではないが、そのどれもが違和感のない生の音楽に昇華された。
塩崎が「緊張しすぎて、イヤモニを40分前から付けてました」と話し、矢吹がヘアメイクに2時間近くかけたことを明かした通り、でび楽団の音圧やライブのプレッシャーにのまれないよう、いつも以上の気合いを携えてステージに立った6人。その後も彼女たちはテクニカルな演奏によって紡がれる強靭で緻密なアンサンブルや、楽曲の世界観に合わせて表情を変える照明演出と一体となり、渾身のパフォーマンスを繰り広げていく。「ミッドナイトドライブ」では音源にも入っているサックスの音色が鮮やかな彩りをもたらし、ヤマモトショウ提供のシティポップナンバー「DCB」では楽曲の持つグルーヴが増大。壮大な音像が特徴の「STARLIGHT CIRCUS」はコーラスやストリングスのアレンジにより、さらなる破壊力を伴った。
ニューアルバム&全国ツアー発表に歓喜の声
ライブの後半戦もフロアの熱狂は加速するばかり。オリジナル音源もバンドサウンドの「Fake Factor」はその鋭利さが増し、「Dark“s” side」ではベースが生き生きと躍動する。「Dive to Summer」「REBUILD」など現体制でリリースされた楽曲も随所に盛り込まれ、パワフルな生演奏によって新たな一面が引き出された。竹越が「練習の成果を見せることができて、今安心しています……!」と口にしたように充足感を表情ににじませた6人は、いよいよライブのラストスパートへ。「ar」「Fever」といった人気曲が投下されると、観客はジャンプやリフトを繰り出し、ライブに対する興奮度合いを全身で表す。そして曲中に水野が「今日も最高を更新するよ!」と呼びかけた「EMOTIONAL」などを経て、デビアンは鉄板曲「①②③④⑤⑥」でライブ本編をフィニッシュした。
アンコール前には紗幕に特報映像が映し出され、10月22日にニューアルバム「a story beyond」がリリースされること、11月より全国ツアー「Devil ANTHEM. 11th Anniversary TOUR 2025 a story beyond」が行われることが発表された。盛大な歓声が沸き起こる中、白の新衣装に身を包み、でび楽団とともに再びステージに登場したデビアンはファンへの思いをつづったバラードナンバー「手紙」でパフォーマンスを再開。続くMCでは竹越が「今までの自分とちゃんと向き合って、そして今までのデビアンを超えてもっと大きなグループに必ずなります」と頼もしい表情で宣言した。
その後、デビアンはPassCodeのサウンドプロデューサーとしても知られる平地孝次が手がけ、9月10日に配信リリースされたばかりの楽曲「from again」を披露。「ファンとともに未来を歩んでいきたい」という思いを力強い歌声に込めて届けた。ラストナンバーの「FACT」ではメンバーの動きに合わせて観客も隣同士で肩を組み、会場が大きな一体感で包まれる中、きらびやかな銀テープがフロアに放たれる。「#でび夏」を合言葉にさまざまな企画を展開してきたデビアンの夏はこうして大団円を迎えた。
セットリスト
「Devil ANTHEM. ONE MAN LIVE『#でび夏霞演奏会2025』」2025年9月21日 ステラボール
01. 絆という羽
02. minnadeiko
03. Fantastic90
04. ONE DAY
05. OMONPAKARU
06. Bang! Bang! Galaxy
07. ちょまっ!
08. ミッドナイトドライブ
09. DCB
10. STARLIGHT CIRCUS
11. Fake Factor
12. Dark“s” side
13. Dive to Summer
14. REBUILD
15. 不確かな未来
16. ar
17. Fever
18. EMOTIONAL
19. Singin'
19. ①②③④⑤⑥
<アンコール>
20. 手紙
21. ココロカラ
22. from again
23. FACT
今後の公演情報
Devil ANTHEM. 11th Anniversary TOUR 2025 a story beyond
2025年11月2日(日)愛知県 DIAMOND HALL
2025年11月3日(月・祝)山口県 周南RISING HALL
2025年11月9日(日)北海道 小樽GOLDSTONE
2025年12月7日(日)大阪府 GORILLA HALL OSAKA
2025年12月14日(日)宮城県 仙台MACANA
2025年12月29日(月)神奈川県 KT Zepp Yokohama
関連人物
Ashish Kant @Ashish238462333
@natalie_mu Devil ANTHEM.の生演奏ライブ、音の迫力と 体感に鳥肌が止まらない,,
写真50枚で振り返る熱狂のステジ、あの興奮が蘇る. ..