本日4月10日、「2025 Weverse メディア説明会」が東京・HYBE JAPANオフィスにて開催された。
Weverseは、HYBEとNAVERが共同出資するWEVERSE COMPANYが運営する“ファンコミュニティプラットフォーム”。コミュニティ機能やライブ配信機能に加え、アルバムや公式グッズを販売するコマースサービスまで、アーティストとファンをつなぐ幅広い機能を提供している。
45組がコミュニティを開設
説明会では、Weverse Japan代表のムン・ジス氏が登壇し、まずはWeverseの概要と直近のトピックを紹介。2023年から2024年にかけてのコミュニティ数の増加などがハイライトとして取り上げられた。2024年に新たにWeverseコミュニティを開設したアーティストは約45組。そのうち7割が韓国、3割が日本および欧米のアーティストで、後者にはデュア・リパ、アリアナ・グランデ、YOASOBI、NOAといった名前も含まれる。また、国別のユーザー伸長率にも言及があり、ムン氏は「南極にもWeverseユーザーが5人いる」と笑顔で語る場面もあった。
さらに、ムン氏は昨年12月にスタートした有料サービス「Digital Membership」についても説明。現在の為替レートで月額約340円で利用可能な本サービスでは、字幕の自動生成、VODのオフライン保存、限定コンテンツの視聴といった機能が利用できる。特に日本のユーザー数はグローバルでもトップ3に入っており、中でも13言語対応の字幕自動生成機能が高く評価されているという。
メイントピックは「Listening Party」
続いて、ムン氏が紹介したのはこの日のメイントピックであるWeverseの新機能「Listening Party(リスニングパーティ)」。3月27日に提供が開始されたこの機能は、アーティストとファンが音楽を一緒に聴きながら、リアルタイムでコミュニケーションを取れるサービスだ。
Listening Partyは音楽配信プラットフォームと連携して提供されるため、著作権を侵害することなく楽曲の再生・共有が可能。現在はSpotify Premiumに対応しており、今後はApple Musicにも対応予定であるという。なおListening Party内で再生された楽曲は、通常の音楽配信と同様に再生数としてカウントされるため、ファン同士の交流を楽しみながらアーティストのチャート成績にも貢献できる仕組みとなっている。
“競合”に関する質問が飛ぶと…
近年ではアプリ「Stationhead」を用いたリスニングパーティも注目されているが、こうした類似サービスとの差別化について質問が及ぶと、ムン氏は「Weverseはあくまでもファンとアーティストのつながりを起点としたサービス」と強調。「特定のサービスを競合と捉えたり、それに対して差別化を図るという発想は、そもそもあまりしていない」と説明した。また、Listening Partyにおけるボイスコメント機能の今後の実装について尋ねられると、「すでにWeverseにはライブ配信機能が備わっている」と前置きしたうえで、「(Listening Party上での音声機能の実装は)現時点では想定していない」と明かした。
さらに、4月8日に
日本の人気アーティストも参加予定
Weverseの今後の展望について、ムン氏は「アーティスト」「ファン」「プラットフォーム」という3つの軸に沿って説明を行った。まず「アーティスト」に関しては、日本独自のソリューション提供やカスタマイズ性の強化によって、日本のアーティストの持続可能な成長を支援する方針を明示。「アーティストにより特化したサービス提供に力を入れていきたい」と語り、今後も日本の人気アーティストがWeverseに参加予定であることを明らかにした。
「ファン」については、アーティストとのつながりだけでなく、ファン同士の交流を促す「Fan-to-Fan」機能の強化にも注力する考えを示し、Listening Partyはその第一歩であると位置付けた。最後に「プラットフォーム」に関しては広告事業の展開に言及。下半期以降に本格的な広告サービスの提供を開始する予定であることを明かした。
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田中大輔DT@LINE MUSIC @daisuketa18
昨年の新規参入は45組!Weverse代表が明かす今後の展望 リスパ機能、広告事業始動…説明会レポート
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