音楽&コーヒーが楽しめるTechnicsの新たな体感拠点が京都にオープン くるり岸田繁も絶賛の音響環境

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パナソニックのHi-Fiオーディオブランド・Technicsのカフェ「Technics café KYOTO」が、本日12月6日に京都の四条通りにオープンした。この記事では昨日5日に同スペースで実施されたオープニング記者発表会の模様をレポートする。

岸田繁(くるり)

岸田繁(くるり)

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「Technics café KYOTO」外観

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「Technics café KYOTO」で提供されるコーヒーとトースト。

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「Technics café KYOTO」は、パナソニックがTechnicsサウンドの新たな体感拠点として展開するカフェ。Technics製品の中でも最上級クラス「リファレンスクラス」のオーディオ機器から流れる良質な音楽を浴びながら、こだわりのコーヒーや軽食を楽しむことができる。内装デザインは建築デザイナーの関祐介が担当。円形の切り込みを入れ、位置をずらして貼り直すことでレコードの回転をイメージしたという床、あえて崩れ落ちそうなテクスチャーを入れることで少ない要素でインパクトを与えることを目指したというコンクリートのカウンターやベンチが特徴となっている。またカフェメニューは小川珈琲が監修しており、コーヒーのほかにも、パナソニックのスチームオーブンレンジ「Bistro」で調理した全3種類のトーストや、黄桜のクラフトビールなどが提供される。

記者発表会にはまずテクニクスブランド事業推進室の室長・小川理子氏が登壇した。小川氏はTechnicsが考える“音楽愛好家像”とその割合を、自分が探し求める音の再現にこだわる「オーディオマニア」が15%、音質だけではくミュージシャンのバックグラウンドや視聴環境などトータルカルチャーとして音楽を楽しむ「文化的好感度層」が45%、オーディオや音質にはこだわらないが音楽は生活に欠かせないという層が40%と分析。Technicsは2014年のブランド復活宣言以降、「オーディオマニア」にも納得してもらえるようなハイエンドの製品を提供してきたが、その魅力が「文化的好感度層」にまで届いていないことに課題認識を持っていたと語る。そして「Technics café KYOTO」については、「ハイエンドオーディオの試聴室はハードルが高く足を踏み入れにくいと感じていた音楽ファンの方が、気負いなくいい音でいい音楽に出会えるような場所にしたい」とコメント。その試みとして、音楽プロデューサーがあるアーティストの楽曲の背景を語りつつ、Technicsのオーディオ機器でその音楽を再生するオーディオライブの実施や、音楽評論家の立川直樹ピーター・バラカン、世界で活躍する現役高校生のターンテーブリストのDJ RENA、京都のレコードショップ・SECOND ROYAL RECORDSが選曲したプレイリストの店内放送、DJがパフォーマンスを披露する週末のナイトライブなどを実施すると語った。

「Technics café KYOTO」内観

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「Technics café KYOTO」内観

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続いて登場したのは建築デザイナーの関。彼は店内デザインのコンセプトである「引き算の美学」について「Technicsの技術チームから『音を美しく聴かせるために反響音や残響音を排除する』というお話を聞いたんですね。そこから引き算という言葉を思いついて、この空間の意匠にも展開できないかと考えました」と説明し、「この空間の色や光には一切手を入れてないんですね。そうじゃなくて、なるべく最小限の要素でデザインを構成することを心がけています」と、そのこだわりを語った。なお「Technics café KYOTO」では、ファッションブランドsacaiのクリエイティブディレクター・源馬大輔が制作したユニフォームや、Technicsのロゴがさり気なく印字された「NOTA_SHOP」のカトラリーが使用されており、これらのディレクションは関が手がけている。ビデオメッセージでコメントを寄せたのは、Technicsとタッグを組んで定期的にオーディオライブを企画している立川。彼は「Technics café KYOTO」について、「オープンの話を聞いたときから楽しみにしていました。日常的に素晴らしい音響システムでレコードを聴けるのが本当に待ち遠しかった。皆さんにも楽しんでもらえる素晴らしい空間が生まれると思います。本当におめでとうございます」と笑顔で語った。

岸田繁(くるり)

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DJ RENA

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記者発表会の後半では、くるり岸田繁によるオーディオライブを実施。まず1曲目に4hero「Les Fleur」をセレクトした岸田は、「家だと大きい音で聴けないので、そこそこの音量で楽しんでるんですよ。今回このカフェの大きなスピーカーでレコードで聴いてみて『音が割れるかな?』と思ってたんですけど、とにかく音がクリアですね」「小さい音や圧縮された音で聴くと、どうしても上のほうが歪んでしまう。でも、本当にいい音でさすがだなと思いました。これ……持って帰りたい」と、「Technics café KYOTO」の音響システムを絶賛した。続いて岸田はトッド・ラングレンのアルバム「Nearly Human」から「Parallel Lines」をセレクト。彼は録音技術の進化に伴い音質も向上しているものの、製品になるとこだわった部分が聴こえないことが多々あると語り、「その点、アナログレコードの歪みはしっかり圧縮されて、蒸気みたいに上下に散っていく感じで“究極のハイレゾ”と言われているんです。デジタルレコーディングの少し軽薄だった音も、アナログレコードでこういう環境で再生すると聴こえ方が変わりますね」と、アナログレコードへの思いを語った。記者発表会の最後にはDJ RENAによるパフォーマンスが行われ、彼は卓越したスキルで記者陣を驚かせた。

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Technics café KYOTO

住所:京都府京都市中京区新町通錦小路下る小結棚町444番地 京都四条新町ビル1階
TEL:070-7817-3849
営業時間:
11:00~20:00(日~木)
11:00~22:00(金・土)
※定休日:年末年始

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ビワコ・フォージャー @5103s

https://t.co/9OCTTKBWug 音楽愛好家像を「オーディオマニア」が15%、音質だけではくミュージシャンのバックグラウンドや視聴環境などトータルカルチャーとして音楽を楽しむ「文化的好感度層」が45%、オーディオや音質にはこだわらないが音楽は生活に欠かせないという層が40%と分析。ワシは文化的?

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