「LAPOSTA 2023」はLAPONEエンタテインメントの所属アーティストが一堂に会する、同事務所初の合同ライブ。30日より2日間にわたって開催され、初日には全国80館の映画館でのライブビューイング、2日目である昨日の公演はオンラインライブストリーミングが行われた。本稿では、31日に行われた最終公演の模様をレポートする。
オープニング
開演時間を少し過ぎた頃、JO1、INI、DXTEENの軌跡をたどるオープニング映像を経て、白いスモークが漂うステージにINIが姿を現す。11人は純白の衣装に身を包んで「SPECTRA」をパワフルにパフォーマンスし、勢いよくライブの火蓋を切った。INIがパフォーマンスを終えると、間髪を容れずにDXTEEN「Brand New Day」のイントロが流れ出す。5月10日にデビューしたばかりの彼らは、デビュー曲であるこの曲をフレッシュに歌い踊り場内をさわやかなムードに包み込んだ。ラストに登場したJO1は、炎が吹き上がるステージをゆっくりと歩み、貫禄を漂わせながら観客の前へ。艶やかでタイトな漆黒の衣装を身にまとい「SuperCali」の一糸乱れぬ群舞でオーディエンスを圧倒した。
DXTEEN
オーディション番組からデビューした2つのグループとは異なり、LAPONEエンタテインメントの練習生として韓国で長期にわたるトレーニングを積んだのちにデビューを果たしたDXTEEN。彼らはサンバイザーやゴーグル、耳としっぽが付いたニット帽など、事務所の最年少グループらしいキュートな衣装でステージに登場した。川尻蓮(JO1)が振付を手がけた「Sail Away」を披露したのち、「Come Over」「Unlimit」をパフォーマンスし、くるくると変わる表情と息の合ったダンスでグループの魅力をアピールした。
INI
INIは公演の前半戦から「BAD BOYZ」「We Are」「AMAZE ME」といった、バラエティに富んだ楽曲を披露してオーディエンスに多彩な魅力を見せつけた。西洸人が「もっと皆さんの声を聞きたいです」とシャウトし始まった「HERO」の終盤では、メンバー全員がセンターステージに集合。11人はお互いに向き合って、体中のエネルギーをすべて放出するかのような激しさで歌声を重ねるなど、音楽フェスに多数出演してきた彼らならではのライブ感たっぷりのステージを展開した。
ひときわ大きな歓声が起こったのは、INIを輩出したオーディション番組「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」の課題曲であった「Goosebumps」のステージ。INIとしてデビューしたメンバーも多数参加していた楽曲だが、昨年12月から今年1月にかけて開催されたアリーナツアーのセットリストには含まれていなかったこともあり、思いがけない選曲に客席は大きく沸き立った。
JO1
JO1のブロックは、最新曲「Tiger」でスタート。JAM(JO1ファンの呼称)の激しいコールが繰り広げられる中、「大きい声出してください!準備はいいですか?」とグループの“テンション担当”である河野純喜が勢いよく叫び、「OH-EH-OH」へとつなげる。河野以外のメンバーも、この曲のパフォーマンス時にはノンストップで客席を煽り続け、場内のボルテージを高め続けた。ライブの定番曲「Dreaming Night」では、木全翔也による曲前の“語り”も健在。「JAMINICO(3グループのファンネームを合体させた呼称)の皆さん!今日も素敵な夜にしましょう!」と元気に呼びかけ、会場の一体感を醸成した。
なおINIと同様、JO1も「PRODUCE 101 JAPAN」時代の楽曲を披露した。彼らがパフォーマンスしたのはファンの間で“伝説”と称されることも少なくない、「PRODUCE 101 JAPAN」のファイナル曲「YOUNG」。赤のハンカチを上空に投げるなどといった当時の演出を再現しつつ、より気迫を増した歌とダンスで“新生・YOUNG”をお披露目した。
グループシャッフルステージ
3グループが一堂に会する合同コンサートということもあり、「LAPOSTA 2023」開催にあたっては所属グループ同士のカバーパフォーマンスを期待するファンも少なくなかった。そんなファンの期待に応えるように、本公演ではアーティスト同士がお互いの持ち曲をカバーするシャッフルステージが展開された。DXTEENはJO1「やんちゃBOY やんちゃGIRL」とINI「CALL 119」というカラーが180°異なる楽曲を2曲披露。JO1は、メンバー間でカバー楽曲を決める際に「満場一致だった」というINI「BOMBARDA」をパフォーマンスした。そしてINIが披露したのはJO1の「Shine A Light」。アグレッシブなシングル曲が多いINIが歌い踊る「Shine A Light」では、楽曲の新たな魅力が引き出された。
MC
MCコーナーはJO1メンバーが主に進行を担当。所属アーティストの中での最年長・與那城奨(JO1)が「盛り上がってますか?」と観客を煽ると、川西拓実(JO1)などのJO1メンバーは「DXTEEN盛り上がってますか!?」「INI盛り上がってますか!?」「JO1盛り上がってますか!?」と出演者も煽り始める。グループそれぞれの挨拶前には、與那城が「DXTEEN、デビューおめでとう!」と祝福し、佐藤景瑚(JO1)は「谷口太一、ごはん食べた?(DXTEENの)みんなも食べた?」と声をかけるなど、JO1とINIはことあるごとにDXTEENに声をかけ、後輩である彼らを気遣った。
佐藤から「DXTEENはLAPONEに入ってどうなの?正解?」と尋ねられた大久保波留(DXTEEN)は「LAPONEでいつか合同ライブとかやりたいなって思ってたので、こうやって夢が叶ってうれしいです!」と笑顔で返答。すると、大久保による100点満点の回答にJO1、INIメンバーからは「さすが!」と感嘆の声が上がる。また鶴房汐恩(JO1)がDXTEENに「コラボしたい先輩は?」と投げかけると、谷口は川西の名前を挙げる。続けて寺尾香信(DXTEEN)が「僕は河野純喜くんと歌ってみたいです!」と目を輝かせると、JO1メンバーは「やめときな!(笑)」「(声が)うるさいから!」と茶化し、会場から笑いを引き出した。なお河野は、アンコールにて会場全体でペンライトのウェーブを作り上げる際、「DXTEEN!これウェーブって言うんや!覚えときや!」と先輩風を吹かせ、出演者の笑いを誘うひと幕があった。
またJO1がカバーした「BOMBARDA」について、川尻が「てか『BOMBARDA』きつい!汗止まらんよ!」と実際に踊った感想をINI本人に伝えたり、佐藤が西に対して「なんかおもしろいこと言ってよ」と脈絡のない無茶振りをしてツッコまれたりするなど、和気あいあいとしたトークを繰り広げた出演者たち。終始ニコニコしながらトークを見守っていた田島将吾(INI)は、「これをきっかけにLAPONEの名前が広がるといいですね。この3チームがLAPONEに所属してるって意外と知られてませんよね」と穏やかな表情で述べた。
なお本公演のMCは、このユニットシャッフルステージ前の1回のみ。公演中はほぼノンストップでパフォーマンスステージが繰り広げられた。
ユニットシャッフルステージ
「LAPOSTA 2023」ではグループ間のみならず、”LAPONEエンタテインメント”の枠を越えたスペシャルステージも行われた。
ここではMrs. GREEN APPLE「青と夏」を河野と高塚大夢(INI)、Awesome City Club「勿忘」を金城碧海(JO1)と尾崎匠海(INI)、宇多田ヒカル「First Love」を與那城と藤牧京介(INI)、8LOOM「Melody」を白岩瑠姫(JO1)、後藤威尊と佐野雄大(いずれもINI)、そしてSEVENTEEN「24H」を佐藤景瑚(JO1)、許豊凡と松田迅(いずれもINI)がそれぞれユニットを組んでカバーを披露。このほかにも、デビュー以前から交流があったことでも知られる川尻と木村柾哉(INI)が「Remains」と題した、合わせ鏡のようなダンスパフォーマンスを行ったり、豆原一成(JO1)と西がDJブースで有明アリーナを揺らしたり、川西と大平祥生(JO1)、田島がJO1「Born To Be Wild」のサウンドに乗せて全編ラップのステージングを展開したりする、予想外のステージが次々と畳み掛けられる。鶴房、木全、池崎理人(INI)はORANGE RANGE「イケナイ太陽」をカバー。この楽曲が主題歌となったドラマ「花ざかりの君たちへ~イケメン♂パラダイス~」を連想させる制服を身にまとい、水鉄砲片手にトロッコに乗り込んでアリーナを周回した。
エンディング
JO1が「Trigger」のパフォーマンスを終えると、木全が「全員集合!」と高らかにシャウト。彼の呼びかけを合図に、INIとDXTEENがステージに再登場し「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」のシグナルソングである「Let Me Fly ~その未来へ~」へ突入した。「PRODUCE 101 JAPAN」のテーマ曲「ツカメ ~It's Coming~」までノンストップでパフォーマンスが続いたこの最終ブロックでは、28名の出演者たちがメインステージ、センターステージのほかにも、この2つをつなぐ花道やアリーナをめぐるトロッコ、スタンド最上階、といった会場の至るエリアに出現。松田が川西からバケットハットを受け取ったり、與那城が木村をお姫様抱っこしてその場をぐるぐると回ったり、佐野が福田歩汰(DXTEEN)と一緒に客席を煽ったり、グループの垣根を超えた交流の数々が繰り広げられた。
アンコール
アンコールで場内に流れたのは、JO1のデビュー曲「無限大」とINIのデビュー曲「Rocketeer」をマッシュアップさせた音源。出演者たちは「LAPOSTA」ならではのスペシャルなサウンドに身を任せ、ファンとの交流を楽しんだ。
最後の挨拶では、DXTEENを代表して谷口が「僕たちはデビューしたばっかりなんですけど、こうやってたくさんの方々の前でパフォーマンスできたことがうれしいです。なにより、こうして素敵な先輩たちと一緒にステージに立てたことが光栄です!」とコメントする。「正直、最初に『LAPOSTA』をやるって聞いたときは不安な気持ちがけっこう大きかった」と語った木村は、「こうやって会場に足を運んでくださる皆さんとか配信を見てくださってる方々が本当に暖かくて、本当に楽しいライブになってよかったなと思いました。僕たちも全力で準備してきたので、それに応えていただいて本当にうれしかったです」と続けた。そして最後にコメントしたのは白岩。彼はJO1を代表して、「僕らはファンの方がいないステージっていうのがけっこう続いたじゃないですか。それが今こうやってたくさんの人がいて、画面の向こうにもいて、そして28人全員でステージに立てていることが本当に幸せなことだなと思いました。皆さんの人生に少しでも関われたことがすごくうれしいです」と感慨深げに述べ、「僕、めっちゃ幸せでした。ありがとうございました」と締めくくった。
大久保が「今回の『LAPOSTA』でJAMINICOが大好きになりました!」とうれしそうに話し、池崎は「LAPONEは無限や!」と叫ぶなど、幸せなムードに包まれたアンコールステージ。ラストには3グループが横一列に肩を並べ、両隣と手をつなぎ客席に向けてお辞儀。メンバーたちは「気をつけて帰りや!」「ありがとうみんな!またね!」「崔さん(LAPONEエンタテインメントの崔信化社長)もありがとう!」と声をかけ、観客との別れを惜しむ。出演者たちが続々と退場する中、最後に壇上に残った與那城は「これからもLAPONEをよろしくお願いします!今日は本当にありがとうございました!」とステージの中央で深く一礼。万雷の拍手に包まれる中、彼は去り際にカメラに向かって投げキッスをしてステージをあとにした。
「LAPOSTA 2023」2023年5月31日 有明アリーナ セットリスト
オープニング
01. SPECTRA /
02. Brand New Day /
03. SuperCali /
DXTEEN
04. Sail Away
05. Come Over
INI
06. BAD BOYZ
07. We Are
08. AMAZE ME
09. HERO
10. FANFARE
JO1
11. Tiger
12. OH-EH-OH
13. Get Inside Me
14. Dreaming Night
15. Rose
グループシャッフルステージ
16. やんちゃBOY やんちゃGIRL(JO1)/ DXTEEN
17. CALL 119(INI)/ DXTEEN
18. Shine A Light(JO1)/ INI
19. BOMBARDA(INI)/ JO1
ユニットシャッフルステージ
20. 青と夏(Mrs. GREEN APPLE)/ 河野純喜(JO1)、高塚大夢(INI)
21. Melody(8LOOM)/ 白岩瑠姫(JO1)、後藤威尊、佐野雄大(INI)
22. 勿忘(Awesome City Club)/ 金城碧海(JO1)、尾崎匠海(INI)
23. First Love(宇多田ヒカル)/ 與那城奨(JO1)、藤牧京介(INI)
24. Born To Be Wild(JO1)/ 大平祥生、川西拓実(JO1)、田嶋将吾(INI)
25. Remains / 川尻蓮(JO1)、木村柾哉(INI)
26. 24H(SEVENTEEN)/ 佐藤景瑚(JO1)、許豊凡、松田迅(INI)
27. イケナイ太陽(ORANGE RANGE)/ 木全翔也、鶴房汐恩(JO1)、池崎理人(INI)
28. LAPOSTA 2023 Exclusive DJ Mix / 豆原一成(JO1)、西洸人(INI)、DXTEEN
DXTEEN
29. Unlimit
INI
30. Goosebumps
31. Dramatic
32. New Day
JO1
33. YOUNG
34. YOLO-konde
35. Trigger
JO1、INI、DXTEEN
36. Let Me Fly ~その未来へ~(「PRODUCE 101 JAPAN SEASON2」テーマ曲)
37. ツカメ ~It's Coming~(「PRODUCE 101 JAPAN」テーマ曲)
アンコール
38. 無限大 × Rocketeer / JO1、INI、DXTEEN
※記事初出時、本文の一部に誤りがありました。お詫びして訂正いたします。
ぺ。 @pe____dayo
他グルの曲パフォだけど全然めちゃくちゃ怖いJO1さん
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