本作では“文化の百花繚乱”が咲き誇る大正時代を舞台に、実在した女優・長谷川泰子、詩人・中原中也、評論家・小林秀雄による壮絶な愛と青春が描かれる。広瀬が2人の男に愛される泰子、木戸が中也、岡田が小林を演じたほか、
本予告は、泰子の「惚れたら、女は体ごと惚れるのよ」や小林の「君という女は、本当においしそうだ」というセリフから幕開け。刹那的な青春を謳歌する3人の煌びやかでいびつな関係性が映し出されていく。「俺は全生活をあげて詩を作ってるんだ」と息巻く中也に対して、泰子が「全生活をあげて恋をする人もいるわ」と感情をむき出しにして愛を吠える姿も確認できる。
長編映画の主題歌を担当するのは初となるキタニは、本作のために新曲「ユーモア」を書き下ろした。中原中也の文学に陶酔していたというキタニは「ラストシーンでの泰子と小林にとって中也の詩はどう響いていたんだろう。また劇場を後にする私たちにとって『ゆきてかへらぬ』という映画そのものはどう響いていくのだろう。そうしたことを考えながら歌を作りました」とコメント。本予告にも「ユーモア」の一部が収録された。
主題歌を聴いた広瀬は「主題歌が始まった瞬間は映画の余韻が残りつつ、後半は違う世界観でちょっと面白いバランス感の楽曲で素敵だなと思いました」、木戸は「3人のキャラクターのどの人を歌詞の主人公においたとしても当てはまるような、すごく切なさもあり、ずっと聴いていられる、何回もリピートして聴いていられるような素敵な曲でした」、岡田は「心地よいリズムで歌詞もすっと入ってきますし、改めて歌詞を見て聴くのと、また理解を深めてからこの曲を聴くのでは(印象が)変わるので、聞くときは歌詞を読んでみてから聞いてもらったら嬉しいなと思います」とそれぞれ感想を述べた。
映画『ゆきてかへらぬ』予告編│2月21日(金)ロードショー
キタニタツヤ コメント
詩を書くということは、意味なくただそこにあるだけの現実をあえてユーモラスに捉えて解釈し、言葉というフォーマットで出力しなおす営みだと思っています。単に「面白おかしく」という意味ではなく、ありていでない眼差しを向けることによって現実に隙を見出す、何らかの安らぎの余地を加えるという意味でのユーモア。
加えて、人は永遠ではあり得ないのに反して言葉は永遠になり得ます。残された言葉は他者の心を撫で続ける。現代に生きる私はそういうふうに中原中也の詩に触れてきましたし、泰子もそうだったのかもしれません。
「ゆきてかへらぬ」ラストシーンでの泰子と小林にとって中也の詩はどう響いていたんだろう。また劇場を後にする私たちにとって「ゆきてかへらぬ」という映画そのものはどう響いていくのだろう。そうしたことを考えながら歌を作りました。
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