2024年8月12日、原作内の銭湯のモデルにもなった東京・たつの湯で撮影が行われた。蘭丸が葵を待ち伏せして“壁ドン”をするシーンのため、たつの湯の駐車場では夕方から入念な段取りが続く。スタッフと吉沢は壁ドンの仕方、蘭丸が葵の体をどう引き寄せるかを何度も確認。蘭丸と葵のやり取り、そこに李仁が出くわして慌てるという流れにキャストとスタッフからはたびたび笑い声が上がった。吉沢から演技の提案もあり、浜崎が「くるくる回るとバカバカしさが出るね」と笑いをこらえられない場面も。現場には奥嶋の姿もあり、段取り後にはみんなで仲良く記念撮影が行われた。
本番は陽が落ちたあとにスタート。吉沢のコミカルな演技が繰り広げられ、「カット!」の声が掛かるとまた現場に笑いが起きる。吉沢と原はモニタをじっくり確認し、浜崎は視線の方向など細かい修正指示を出していく。真夏の夜、キャストとスタッフは真剣かつ楽しげにコミカルなシーンに挑んでいた。
吉沢は「コメディ作品への出演は久し振りでした。僕自身コメディを観るのが好きで、昔からコメディに対する憧れが強いんです。いまだに演じる際は緊張しますが、セリフのテンポ感や、これ以上やったらつまらないだろうなとか、とにかく間を意識していました」と述べ、自身も演技のアイデアを出したという板垣は「もちろん監督が演出をしていくのですが、吉沢さんや助監督さんをはじめ皆でいろいろ意見を出して、よりチームとして作っていくような、現場としてフラットな印象がありました」とコメント。原は吉沢の想像以上の演技に笑いが止まらなかったそうで「楽しすぎて、お芝居どころじゃなくなってしまうくらいおもしろかったです。蘭丸がザビエルみたいなポーズで登場するシーンでは、ドライ(リハーサル)の時から笑いが止まりませんでした」と語る。
当日の蘭丸はマントをまとい、特殊メイクによる尖った耳のスタイル。初めて蘭丸のビジュアルを見た際をプロデューサーの井上千尋は「もう感動ですよ。ずっと夢描いてきたものがもう目の前に存在しているので感動しかなかったです」と振り返る。同じくプロデューサーの鴨井雄一も「本物が出てきたって感じですね。日本人のヴァンパイア作品は今までもあまりなかったですし、顔立ちとかも含めてハマるかどうかという部分があったのですが、メイクをした吉沢さんを見て間違いないなと感じました」とうなずいた。
奥嶋とは丁寧なやり取りを続けているようで、鴨井は「脚本は随時チェックいただいています。すごく話しやすい方で、食事も一緒にしながらお話をしたり。このヴァンパイアの設定はどうなっているんですか?といった質問を日々投げていましたが、撮影も後半に入って『映画は映画として、監督のクリエイティブを優先して作ってください』というお言葉もいただけました。非常に信頼していただけていると感じています」と説明した。
「ババンババンバンバンパイア」は、2025年2月14日より全国ロードショー。ドラマ「恋です!~ヤンキー君と白杖ガール~」の松田裕子が脚本を手がける。
吉沢亮(森蘭丸役)コメント
撮影について
コメディ作品への出演は久し振りでした。僕自身コメディを観るのが好きで、昔からコメディに対する憧れが強いんです。いまだに演じる際は緊張しますが、セリフのテンポ感や、これ以上やったらつまらないだろうなとか、とにかく間を意識していました。撮影中は監督の思う部分と僕が思う部分を色々話し合いながら演じました。監督がすごく笑いながら見ていてくれたので安心感がありましたし、(2020年公開の映画)「一度死んでみた」の時も楽しそうに撮ってくださるのが役者としてはありがたかったです。
たつの湯の前の壁ドンシーンについて
急に少女漫画チックになるんですけど、それが素直に笑ってもらえたらいいなと思ったので、スマートさを出すシーンもスマートさをオーバー気味にして面白さが出ればいいなと。動きなども自分なりに考えて演じていました。現場に行ってみないと正直分からない部分もあるので、ロケーションや、相手との距離感を見ながら試してみて、違うなと思ったら変えたり試行錯誤しました。
たつの湯の印象
煙突がすごくいい味を出だしているなと思いました。映画で出てくる煙突ってCGで作ると思っていたので、実際にあるんだという驚きがありました。外観もおしゃれですよね。毎日汗だくだったので一風呂浴びてから帰りたいなって、いつも思っていました(笑)。
板垣李光人(立野李仁役)コメント
撮影について
今まで色々な映像作品に出演させていただきましたが、新しい感覚がありました。もちろん監督が演出をしていくのですが、吉沢さんや助監督さんをはじめ皆でいろいろ意見を出して、よりチームとして作っていくような、現場としてフラットな印象がありました。やはりコメディの要素も強くあるので、自分の思い描いていたプランに無かった、ちょっとしたことだけど面白くなるような事を監督が提案してくださったり、コメディ作品の経験もそんなに多くはないので勉強させて頂きました。
李仁の感情の流れとして作品の中でこういう風にしたいとか、このセリフはここに足したほうがいいんじゃないかみたいな部分は僕からもアイデアを出しました。撮影を重ねていくと段々自分でもコメディシーンのモード的なところを出せるようになっていきましたが、基本的に李仁は普通でいようという思いはありました。李仁以外の皆さんはコメディシーンが多く、面白く演じられていたので、そういう様子を見て、ちょっといいなとは思いました(笑)。
たつの湯の印象
「たつの湯」と書いてある煙突が好きでした。外観のシーンだったので、外にいる時に結構上を見上げてました。すごく綺麗でした。
原菜乃華(篠塚葵役)コメント
たつの湯の前の壁ドンシーンについて
蘭丸に壁ドンされるシーンはおもしろくて、笑いをこらえるのに必死でした。とくに初日は笑いに対する免疫がない状態だったので、たくさん迷惑をかけたと思います(笑)。私の方面にカメラが向いている時は我慢できるのですが、吉沢さんにカメラが向いている時は笑ってしまって(笑)。
台本を読んでいる時点でもおもしろかったのですが、撮影で実際に吉沢さんの演技を見たら、思っていた以上に笑いが止まらなくて、逆にこの先の撮影がきついかもしれないと思い始めました。楽しすぎて、お芝居どころじゃなくなってしまうくらいおもしろかったです。蘭丸がザビエルみたいなポーズで登場するシーンでは、ドライ(リハーサル)の時から笑いが止まりませんでした。今回至近距離の撮影が多いので辛かったです(笑)。とても暑い日の撮影だったので、合間にかき氷を食べたことも印象に残っています。
監督・浜崎慎治について
モニター前ですごく笑ってくださって、それが嬉しかったです。監督の笑い声が聞こえるとこれでいいんだなと安心しますし、もっとやっても大丈夫かなって思ったり。お芝居以外のことでも雑談させてもらいました。監督と話している時はずっと笑っていた記憶しかないです。同じ目線に立ってくださり色々と教えていただきました。
たつの湯の印象
原作通りで趣がある銭湯だなと思いました。あまり銭湯に馴染みがなかったのですが、漫画や映画で見るそのままの銭湯だったので、感動が大きかったです。
奥嶋ひろまさ @HiromasaOkujima
原作者も爆笑!と追加しといて下さい😊 https://t.co/WkWkDElXPL