助産所や自宅での出産にカメラを向けたドキュメンタリー「1%の風景」公開決定

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助産所や自宅で出産した4人の女性と、彼女たちをサポートする助産師の日々を見つめたドキュメンタリー映画「1%の風景」が、11月11日より東京・ポレポレ東中野ほか全国で順次公開される。

「1%の風景」ポスタービジュアル

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「1%の風景」場面写真

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99%のお産が病院や産院といった医療施設で行われている日本で、助産所や自宅での出産という“1%の風景”にカメラを向けたのは、本作で初めて監督を務めた吉田夕日。第1子を病院で、第2子を助産所で出産した吉田は、自らが受けた助産ケアのきめ細やかさと奥深さに感動し、本作の制作を決意した。

「1%の風景」場面写真

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映画の公開に先駆け、吉田に加え、医師で東北芸術工科大学客員教授の稲葉俊郎、ライフワークとして出産や狩猟に関わる撮影や原稿執筆に取り組む写真家・繁延あづさからコメントが到着。吉田は「助産所での日々は、それまでの人生とは別の景色の中にいるようで、一日の時間の流れも、口に入れる食事の温かさも、耳にする音も、匂いも、何もかもが特別でした」と振り返り、「世界がどんなに変わろうとも、女性が命を授かった時、寄り添う誰かがいてくれますように。そんな願いを込めて作ったドキュメンタリー映画です」と伝えている。

「1%の風景」は9月15日から18日にかけて開催される、あいち国際女性映画祭2023でも国内招待作品として上映される。

吉田夕日 コメント

この映画は、病院で第一子を出産した私が、第二子を助産所で出産したことから始まりました。助産所での日々は、それまでの人生とは別の景色の中にいるようで、一日の時間の流れも、口に入れる食事の温かさも、耳にする音も、匂いも、何もかもが特別でした。また、いつでも頼れる助産師がそばにいてくれる安心感と心強さは、産後の不安や育児の悩みを抱える私たち家族に精神的、身体的な安定をもたらしてくれました。それまでほとんど知る機会のなかった“助産師”の世界をもっと知りたい。私は、生後6ヶ月の息子を背負いながら、カメラを手に助産所に通い始めました。撮影を続けて3年が過ぎた頃、新型コロナウイルスの流行が始まり、外出することさえ儘ならなくなった時も、助産師は妊婦の身体に触れ、会話をし、お産に向き合う姿勢が変わる事はありませんでした。目の前の妊婦一人一人に向き合い、命が生まれるまでを見届ける姿に、私は撮影をしながらずっと勇気づけられていました。
この作品で描かれるのは、1%の選択をした4人の女性と助産師が過ごすささやかな日々です。そして小さな命がこの世に生まれるのを、信じて待つ時間です。世界がどんなに変わろうとも、女性が命を授かった時、寄り添う誰かがいてくれますように。そんな願いを込めて作ったドキュメンタリー映画です。

稲葉俊郎(医師、医学博士)コメント

どんな人も「いのち」が宿り「お産」を経由して、こうして存在している。そういう意味で、自分が「いのち」を授かったことを改めて考え直すきっかけにもなるだろう。「日々のお仕事の中で、映画の中で語り得ないこともたくさんあるかと思います。いつも大変なお役目を引き受けいただきありがとうございます。」と映画を観た後に言葉が漏れ出てきた。この映画であなたは何を感じただろうか。

繁延あづさ(写真家)コメント

産む人と、そばにいる人と、うまれてくる赤ちゃんと。笑い声、唸り声、泣き声が居合わせるこの風景が好きだ。
今を超えていく、あたらしく生まれれだす風景。私もここから始まった。

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(c)2023 SUNSET FILMS

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ポレポレ東中野 @Pole2_theater

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