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“命に値段をつける”という難題に挑んだ弁護士たちの実話を描く本作。アメリカを襲った9.11テロの発生直後、弁護士のケン・ファインバーグは約7000人もの被害者と遺族に補償金を分配する大事業を束ねることになる。年齢も職種もバラバラな被害者たちの“値段”をどうやって算出するのかといった難題に直面。弁護士たちは被害者遺族の苦悩と向き合い、批判に晒されながらも使命をまっとうしようとする。
ケネス・ファインバーグはケンを演じた
そして彼は「9.11補償基金はテロ13日後に批准し、被害者は悲しむ、悼む時間がありませんでした。愛する人を失った遺族や、けがを負った方々にとっては、お金よりも感情を吐き出す場が必要でした。このプロジェクトは被害者遺族の感情に寄り添い、敬意を示すことが欠かせなかったんです」と述べている。
マイケル・キートンの映画作品
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松下由美 映画プレゼンター・多文化コミュニケーター・大学講師・通訳 Matsushita yumi @MatsushitaYumi
『ワース 命の値段』⑥
ファインバーグ自身も精力的に本作の広報活動をしている本人のお墨付きの本作は、彼が変わっていく過程を描く=補償金の算出にも人間的裁量が加わっていく変化が見て取れる。最初はヘッドホンをして自分の世界に浸っていた彼が、市井の人々の声に耳を傾けるようになっていく。 https://t.co/X818JJFUFt