銃乱射事件の被害者・加害者両親が対話する「対峙」、白石和彌や奥田瑛二のコメント到着

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2月10日に公開される「対峙」より、約4分の本編映像が解禁。あわせて映画監督の白石和彌奥田瑛二瀬々敬久ら著名人14人からコメントが到着した。

「対峙」ビジュアル

「対峙」ビジュアル

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本作では、ある高校で起きた銃乱射事件の被害者家族と加害者家族の対話が描かれる。被害者の両親をジェイソン・アイザックスマーサ・プリンプトン、加害者の両親をリード・バーニーアン・ダウドが演じ、監督は「キャビン」などで知られる俳優のフラン・クランツが務めた。

YouTubeで公開されたのは、本作の序章となる映像。両夫妻が部屋に入り、ぎこちなく会話を始める様子が収められた。白石は「とにかく凄まじいものを見た。映画が何のために存在するのか、その一端を教えてくれた気がします」と本作を絶賛。瀬々は「シンプルは力強い。対話のみで加害者と被害者の心の葛藤を描き切った」とつづる。全員分のコメントは以下に掲載した。

「対峙」は東京・TOHOシネマズ シャンテほか全国で公開。

白石和彌(映画監督)コメント

映画を見て数日経つが、紡ぐ言葉が見つからない。
とにかく凄まじいものを見た。
映画が何のために存在するのか、その一端を教えてくれた気がします。
多くの悲しみと憎悪の溢れる世の中に、静かな光を差し込む映画です。

奥田瑛二(俳優 / 映画監督)コメント

自身が生きてきた経験や準備された言葉では言い表すことができず
自問自答を繰り返している。
大切な人の手を握りしめることしかできない。

瀬々敬久(映画監督)コメント

シンプルは力強い。
対話のみで加害者と被害者の心の葛藤を描き切った。
人生の残酷と生きることの美しさ。
何度となく出てくる「赦し」という言葉の重さ。
本物の映画だ。

坂上香(ドキュメンタリー映画監督)コメント

埋めようのない喪失を味わった2組の夫婦が、問いかける。
その先を、私たちはどう生き続けることができるのか?

デーブ・スペクター(放送プロデューサー)コメント

教会の密室、6年の経過を経て許すか許さないかのサスペンス。
彼らが望む「完結」は得られるのか、最後まで目が離せない。

岸善幸(映画監督 / ディレクター)コメント

罪と罰と、許し。突きつけられる問いに向きあい続けた親たち。
事件の後も生きなければならない彼らの心に触れてほしい。

香山リカ(精神科医)コメント

人間の心はとてももろい。でも、とても深い。そして、何度でも再生する。
心の専門家であるはずの私も魂を揺さぶられた。

吉田恵輔(映画監督)コメント

他者への想像力。少し広がるだけでも世界は暖かい。
しかし簡単に出来ないのが人間。もどかしさが痛く切ない。

浜田敬子(ジャーナリスト)コメント

どんなに憎んでいても、赦せなくても、向き合わなければ知ることすらできない。
対峙することの苦しさと、それでもその先にしか一筋の光がないことを知らしめてくれる作品。

宮本亞門(演出家)コメント

映像は一見、何の問題もない暮らしから始まる。
だが4人の親によって子供たちの様子が炙り出される。
社会や個人、加害者や被害者の気持ち、残された者、親や子とは? 
誰もが持ちうる混乱、疑惑、不安、恐れを炙り出す。
実にシンプルだ、シンプルゆえに語られてこなかったことを語る彼らの言葉が心に響く。
不安が人を自己的にさせ、分断を生みだす今、対峙し話し合うことは可能か否か?
これは演劇であり映画であり新たなドキュメンタリー、この時代が産んだ秀作だ。

上西充子(法政大学教授)コメント

耳を傾ける者がいて初めて、胸のうちに押し込められた思いは言葉となって姿をあらわす。

森達也(映画監督 / 作家)コメント

まさしく密室劇。対峙するのは加害者の家族と被害者の遺族。言葉をぶつけ、憎悪や絶望に身を焦がし、そして慰め合う。言葉にすればひりひり。罪と罰とは何か。ここに今の世界の多くの問題が凝縮されている。

猿渡由紀(ロサンゼルス在住映画ジャーナリスト)

現代のアメリカで多発する学校での乱射事件を限りなく近い距離から人間的に見つめる感動の傑作。
4人の役者の演技に大絶賛を送りたい。

名越康文(精神科医)コメント

赦しだけが魂の救いだとしても、どうして凍てつく心の扉を、開けることなどできるだろうか。
その絶望的な問いに真正面から挑んだ映画がここに出現した。
この作品を通じて、あらゆる意味での人間の勇気を、我々は知ることになるだろう。

吉田恵輔の吉はつちよしが正式表記

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読者の反応

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上西充子 @mu0283

映画『対峙』、私もコメントを寄せました。
最後まで見届けたあとで、できればもう一度、逆の視点から見直してみてほしい作品です。 https://t.co/rOdKEHm752

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