「岬の兄妹」で長編監督デビューを果たした
片山の長編2作目にして商業映画デビュー作となる「さがす」。「お父ちゃんな、指名手配中の連続殺人犯見たんや。捕まえたら300万もらえるで」と告げて姿を消した父を、残された娘が探すさまが描かれる。父・原田智(さとし)役の佐藤は「『よくぞ俺のところに話を持ってきた』と思った。ちょっと凄い作品になると思う。ご期待を」とコメント。実体験をもとにオリジナル脚本を手がけた片山は「自問自答し、自分が作家として試されているような、良い意味での気合いと思いが入っています」と伝えた。
このたび本作のティザービジュアルも完成。「新感染 ファイナル・エクスプレス」やドラマ「愛の不時着」などのビジュアルで知られる韓国のデザイン会社Propagandaが手がけた。スマートフォンが無造作に置かれた卓球台を捉えたシンプルなデザインで、不穏な空気が漂う仕上がりとなっている。
さらに第26回釜山国際映画祭ニューカレンツ(コンペティション)部門に本作の出品が決定。映画祭プログラムディレクターのナム・ドンチョルは「さすがポン・ジュノ監督の助監督として研鑽を積んでいるだけに、個性的で抜け目のないスリラーに仕上がっている。単にどんでん返しが繰り返されているのではなく、人間に隠された一面の深く重い響きがこだまするスリラーだ」と評価した。映画祭は韓国・釜山で現地時間10月6日から15日にかけて開催される。
なお本作は、アスミック・エースとDOKUSO映画館による次世代クリエイター映画開発プロジェクト・CINEMUNI(シネムニ)の第1弾作品。韓国との共同製作であり、国際的な展開も予定されている。
「さがす」は東京・テアトル新宿ほか全国で公開。
佐藤二朗 コメント
ある日突然、手紙が来た。長文のその手紙の差出人は片山慎三。19年前のドラマで制作だった男だ。制作とはいえ、当時彼は21歳の右も左も分からぬ、いわゆる「使い走り」だった。でも発想や言葉が面白く、「君、オモロイな」と声を掛けたのを覚えている。そのあと彼は、数々の現場で鍛練し、感性を磨き、自腹で「岬の兄妹」という映画を監督した。その彼からの手紙には「自分の商業作品監督デビューとなる次作の主演を是非、二朗さんにやって欲しい」と書いてあった。手紙に添えられた、彼の商業デビューとなる「さがす」という妙なタイトルの脚本を読んでみた。「よくぞ俺のところに話を持ってきた」と思った。ちょっと凄い作品になると思う。ご期待を。
片山慎三 コメント
大阪に住む父が指名手配犯を見かけた、という実体験から生まれたオリジナル作品です。商業デビュー作ということもあり、よりエンターテイメントな作品にしたいという気持ちがありました。オリジナルだからこそ立ち帰る場所が常に自分自身でした。自問自答し、自分が作家として試されているような、良い意味での気合いと思いが入っています。本作のワールドプレミアが釜山国際映画祭で迎えられることとなり嬉しく思います。映画を観てどういう反応が返ってくるのか非常に楽しみに思います。ぜひ日本での公開も心待ちにしていてください。
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「岬の兄妹」片山慎三の商業映画デビュー作が2022年公開、主演は佐藤二朗(コメントあり)
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