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本作は、坂口演じる宮本武蔵が400人もの剣士と死闘を繰り広げるさまを、91分のうち77分に及ぶワンシーンワンカットで映し出す時代劇。山崎は、武蔵に道場破りされた吉岡一門を率いる武士・忠助を演じた。
企画の発端は9年前。園子温監督作のクライマックスのために8カ月間稽古してきた坂口のアクションチームが、同作の企画が撮影1週間前になくなったことから、急遽ワンカットのアクションシーンを撮影した。そして坂口と下村が、「キングダム」で現場をともにした山崎に話を持ちかけ、2019年にドラマパートの追加撮影が行われた。
ステージに上がった坂口は「77分ワンカットワンシーンで、ルールなし。終わったあとは精神状態もボロボロになり、俳優を引退しました。それをプロデューサーや下村さん、山崎賢人さんが復活させてくれた」と感謝を述べる。またワンカット撮影を振り返り「目も喉も頭も好きにやっていい、本気で来いと全員に伝えました。そうしたら全員がめちゃくちゃにやって来て、開始5分で指が折れ、体力がゼロになっていました」「中盤で肋骨(が折れた)」「終わったら奥歯4本が砂のように崩れていった。でもすごく強くなれたのでいい思い出ですね」とその過酷さを明かした。
下村は、クラウドファンディングで予想以上の支援金が集まったことに触れ「いろんな方がこの作品を楽しみにしてくれていた」と感慨深げに語る。「坂口拓の中ではまだクランクアップしていなかった。それを9年越しに成仏させてあげた。浄化できた」と続けた。
「キングダム」の現場で出会った坂口と下村に対し「男として大切なことを教えていただいた」と述べる山崎は、追加撮影のオファーを受け出演を快諾し、その場でマネージャーに電話をしたという。山崎は「『キングダム』で拓さんと1分間形を決めずに立ち回りをやらせていただいたとき、『本当に斬りに来ていいよ』と言ってもらったんです。そこで“本当の戦い”を感じることができましたし、その拓さんがあるのは『狂武蔵』があったからだと思いました。自分がアクションを経験した分、77分木剣で戦うことがどれだけすごいかわかりました」と述懐し、「復活の話を聞いて、自分が力になれるなら絶対にやりたいとすぐに思いました」と興奮気味に話した。
中盤には坂口が、ステージ上で“ウェイブ”の技を披露。さらに坂口は「もしも舞台挨拶中に襲われたら?」というテーマでアクションの実演を求められると、「そんなことありますかね? まあ、あるとしましょう!」とジョークを交えながらも、スタントマンから即座に刀を奪い取る。そして「あとは警察の人を呼んでください」と言って笑いを起こした。また坂口の「賢ちゃん、これ教えたことあったよね?」という振りから、山崎もステージで“可変ウェイブ”のアクションに挑戦。見事な刀さばきを見せ、下村や坂口から「『キングダム』のときよりうまくなったんじゃない?」「肩甲骨が使えてる」と絶賛された。
終盤には、YouTube動画で坂口と共演した総合格闘家の朝倉海がZOOMでリモート出演する一幕も。また坂口との次回作の構想を聞かれた下村が「侍映画をやりたいとずっと言ってるんです。ネタバレではありませんが、今回賢人くん(の役)は死んではいない。次回のために生き残っているので、次回作にもぜひ出ていただきたい」と野望を語る場面もあった。
「狂武蔵」は8月21日より全国ロードショー。
※山崎賢人の崎は立つ崎(たつさき)が正式表記
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