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「リアム16歳、はじめての学校」監督、ステレオタイプではない親子描いたと語る

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カイル・ライドアウト

カイル・ライドアウト

リアム16歳、はじめての学校」のトークイベントが本日2月5日に東京・月島ブロードメディア試写室で行われ、監督を務めたカイル・ライドアウトが登壇した。

本作は、学校に通わず自宅で母親から教育を受けて育った少年リアムを主人公とする学園コメディ。唯一の友人は母クレアというリアムが義足の美少女に恋をし、彼女に近付くため初めての学園生活をスタートさせるさまが描かれる。

ホームスクーリングを題材とした本作について「ドキュメンタリーを作りたいわけではなかった」と語るライドアウト。「母と息子の関係性を描きたかった。親の文句ばかり言う子という設定はよくあるけど、母親がベストフレンドだという映画はなかなかないから、描いたら楽しいと思ったんだ」と本作を手がけた理由を説明した。

ライドアウトによれば「母国カナダでも実際はホームスクーリングしている人は少なく、公立学校に通うのが通常」だそうで、学校の教育だけでは親が満足できない場合にホームスクーリングを選択するという。彼は主人公に自分を投影している部分があると明かし、「恥ずかしがり屋なところとかね。演劇を始めてから自分の殻を破ることができたよ」と続ける。

しかし自身と母親は、劇中のリアムと母クレアのような関係性ではなかったよう。ライドアウトは英語で過保護な親を意味する「ヘリコプターペアレンツ」という単語を用いて「バンクーバーにいるほかの親たちを見てクレアのキャラクターを思いつきました」と打ち明ける。そして「自分にも娘がいるからクレアの気持ちもリアムの気持ちもわかる。いろんな要素の一部分がキャラに投影されているよ」と述べ、「説教くさく言うつもりはないし、1人ひとりが違う結論を出していい。親子のステレオタイプではない近しい関係を描きたかったんだ」と本作に込めた思いを口にした。

観客とのQ&Aでは、劇中にさまざまな人種が登場することに関して質問が。ライドアウトは「僕が高校のとき好きだった子は、いつもバドミントンの練習相手だったアジア人の子でデートに誘ったりしたよ。今の妻はイラン人なんだ。バンクーバーにはいろんな人種がいて、僕の周りもこんな感じだったからさ」と特別な意味はなく、環境によるところだと答える。

俳優業と監督業の両方をこなし、本作が長編監督2作目となったライドアウト。カナダの映画人が持つハリウッドに対する意識を問われると、「ハリウッドは大変な場所だし1本1本のリスクも高い。今、マーク・ゴードンのスタジオで脚本を書いているけど、15人ぐらい集まる会議で脚本にいろんな意見を言われるんだ。でも僕としては意見を聞くのは楽しい。楽天的にやってるよ」とポジティブに答えた。

「リアム16歳、はじめての学校」は、4月27日より東京・新宿シネマカリテほか全国で順次公開。

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