「コジコジ万博」普通じゃない“バカメルヘン”な空間が楽しめる展覧会、明日開幕

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さくらももこ「コジコジ」の展示イベント「コジコジ万博」が、明日4月23日に東京・立川のPLAY! MUSEUMで開幕する。本日4月22日には内覧会とギャラリートークが開催された。

「コジコジ万博」の様子。

「コジコジ万博」の様子。

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「コジコジ万博」の入り口。

「コジコジ万博」の入り口。[拡大]

「コジコジ万博」は「コジコジ」を単独で取り上げる日本初の展示イベントで、場内はその名の通り“万博”を意識した作りに。大人でも腰をかがむ程度の高さの門をくぐると、雲や線路、木やテレビといったモチーフが敷き詰められた空間に、プロジェクションマッピングで表情やセリフが変わる大きなコジコジの顔が浮かんでいる。コジコジが通う学校の教室をイメージしたエリアでは24人のキャラクターをマンガ原稿とともに紹介。またキャラクターたちが抱える心のモヤモヤで埋め尽くされた「モヤモヤトンネル」や、野外シネマをイメージした「エモーショナルフレンズヒーリングゾーン」も設けられた。

「コジコジ万博」の様子。

「コジコジ万博」の様子。[拡大]

さらに物知りじいさんが激しく動く「物知りじいさんの湖」、TVアニメ「コジコジ」のエンディング映像に入り込めるインスタレーション「ディスコ☆ポケット カウボーイ」も登場。また場内には「コジコジ」の原画が130点並ぶ。さくらが初めて描いたコジコジの原画や、コジコジ誕生の際のエピソードが書かれた原稿も展示されている。

荒ぶる物知りじいさん。

荒ぶる物知りじいさん。[拡大]

加えて「どーもくん」「リラックマとカオルさん」で知られるアニメ制作スタジオ・dwarfが制作した「コジコジ」のコマ撮りアニメーションを上映。撮影のために作られたコジコジと次郎の人形も展示されている。そのほか入り口や場内ではコジコジと次郎のメッセージを聴くことができるので、声が聴こえたときは耳を澄ませてみよう。

dwarfによるコマ撮りアニメーション。

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「コジコジ万博」の様子。

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ギャラリートークには展示デザインを担当したCEKAIの福田哲丸、コマ撮りアニメーションを手がけたdwarfの木梨綾乃、PLAY!プロデューサーを務めるブルーシープの草刈大介が登壇。草刈プロデューサーは「(PLAY! MUSEUMでは)絵本の展覧会が中心だったのでマンガの展覧会は初めて」と語る。続けて場内に進むと「ここまで進んできてびっくりされたんじゃないかと思います。『コジコジ“万博”』というタイトルを付けたのは、『万博』はいろんな国のパビリオンがあってみんな好きなことをやっていて。統一されるテーマはあるけどやっている表現はバラバラですよね。いろんな人にこの展覧会に来てもらいたいと考えたときに、1つの美意識やコンセプト、ディレクションで統一するよりは、いろんな人たちがいろんな形でパビリオンを作るような感じが面白いのかなと思い『万博』とつけました」と説明した。

左からブルーシープの草刈大介、CEKAIの福田哲丸、dwarfの木梨綾乃。

左からブルーシープの草刈大介、CEKAIの福田哲丸、dwarfの木梨綾乃。[拡大]

「コジコジ万博」より「モヤモヤトンネル」の様子。

「コジコジ万博」より「モヤモヤトンネル」の様子。[拡大]

会場全体のアイデアやディレクションを担当した福田は、かつてさくらが「コジコジ」について「バカメルヘンをやろうと思った」と語っていたことに触れ、「『バカメルヘン』という世界観が『コジコジ』を一言で表すうえで強い柱になるなと思い、今回もそこに帰っていくような企画を考えようと思いました。全体がそこに結びついているアイデアになっています」と述懐。また「マンガの展示会がフォーマット化されてきている中で、『コジコジ』はそれと一緒にしてはいけないというのがプレッシャーでもあり、わくわくするポイントでもあった。“普通じゃないマンガ”だから“普通じゃない展示”にしなきゃいけないし、それを『していいよ』と言われた感じもしたので(笑)、気持ちのいいプレッシャーの中でやらせていただきました」と話した。

「コジコジ万博」の様子。

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「コジコジ万博」より「ディスコ☆ポケット カウボーイ」の様子。

「コジコジ万博」より「ディスコ☆ポケット カウボーイ」の様子。[拡大]

それに対し、草刈は「展覧会はすごく難しくて、どうしても説明したくなる。答えを置きたくなって文字や絵が増えていく。(福田)哲丸さんには『それじゃあマンガを見せてるのと同じじゃないですか』というのをよく言われて。マンガで描かれていることを、どうやって現代に更新していくかというのが、展覧会という表現としてはすごく大事なことだと思う。ありのままを伝えるのは誰でもできる。そうでなく、この作品はこういう伸びしろがある、こういう読み方できる、楽しみ方ができるというのを勇気を出してやるというのは、こういう施設でやる義務でもあるかなと」と述べ、「それは原作者と作品を守っていく皆さんとの呼吸にも左右されるところがある。さくらプロダクションの皆さんは快く僕らの作品の将来性を見てくださった。100%以上の理解をいただいた」と感謝を述べた。

「コジコジ万博」より「ディスコ☆ポケット カウボーイ」の様子。場内に用意されたアイテムを使えば、自分もテレビの中に入って踊る姿が撮影できる。

「コジコジ万博」より「ディスコ☆ポケット カウボーイ」の様子。場内に用意されたアイテムを使えば、自分もテレビの中に入って踊る姿が撮影できる。[拡大]

dwarfの木梨はオファーを受けた際を振り返り「うわあ、『コジコジ』かあ!と。大好きだった作品なので、『うれしい! さくら先生の作品に携われる!』と思いつつ、『原作もあるし2Dのアニメもあるし、コマ撮りで『コジコジ』をどう表現できるかなという不安もありました』と口にしながらも「『コジコジ』と聞いたときに『やりたい!』と思ったのでふたつ返事で受けさせていただきました」と喜びをあらわにする。「かわいさを絶対損なってはいけないので、選りすぐりの人形作家さんにお願いして、人形制作だけで2カ月くらいかかりました」と制作の裏話を披露。また映像については「原作の中からいろいろな要素を抜き出していて、隠し要素がいろいろある」と何度でも楽しめる作りになっていることを明かした。

「やかん君フィギュア」

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「カメ吉茶屋」で提供されるメニューの一部。

「カメ吉茶屋」で提供されるメニューの一部。[拡大]

なお館内のPLAY! SHOPは「メルヘン通り商店街」としてオリジナルグッズを多数販売。全30種の湯のみや、数量限定で「やかん君フィギュア」が用意されている。またPLAY! CAFEは「カメ吉茶屋」となり、「やかん君のお茶」など「コジコジ」をイメージしたドリンクやフードが提供される。さらにPLAY! PARKでは関連企画として鉛筆を飼育する「おかめちゃんの問答えんぴつ飼育場」、サイン集めが趣味のゲランのためにサインを作る「ゲランがほしくなるサインをつくろう」といった体験企画も展開されている。「コジコジ万博」は7月10日まで開催。

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企画展示「コジコジ万博」

期間:2022年4月23日(土)~7月10日(日)
会場:東京都 PLAY! MUSEUM
住所:東京都立川市緑町3-1 GREEN SPRINGS W3

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