「ムヒョロジ」は「本当の自分を出した作品」と西義之がアニメ上映会で宣言

西義之原作によるテレビアニメ「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」第1話の先行上映イベントが、本日7月29日に東京・スペースFS汐留にて行われた。

第1話の上映後には六氷透役の村瀬歩、草野次郎役の林勇、近藤信宏監督が登壇してのトークイベントを実施。学生時代から原作を読んでいたという村瀬は、「オーディション合格後も、自分の声とムヒョの声のイメージが合致しなかった」と告白し、その理由について「ムヒョは天才ということもあり、（キャラクターを）解剖するのが難しいんです。普通の頭がいいという設定のキャラクターなら、『こういう感じだろうな』って外から見える事実で埋めていけるんですけど。天才だと何を考えているのかわからない部分があったりするので」と説明する。また村瀬は林の演技を例に挙げ、「例えば『ロージーがムヒョに対してこういうことを言うから、ムヒョはこう返すんだな』と、ほかの人が芝居で埋めてくれた部分に入っていくというやり方を取らせてもらいました」とアフレコについて語った。

一方オーディションでは、ムヒョ役とロージー役のどちらも受けたという林は、ロージーというキャラクターについて「おっちょこちょいでドジで間抜けだけど憎めないところがあり、人一倍正義感が強いので、自分自身に重なる部分もあってやりやすいと思いました」と役が決まった当初を振り返る。近藤監督は2人のキャスティングについて狙い通りと宣言し、ロージーのように現場でもいじられているという林について「林さんには現場でもがんばってもらっています（笑）。いい意味でロージーっぽい」と語った。

その後サプライズゲストとして会場に西が登場。連載完結から10年の時を経てアニメ化が決まった際の感想を問われた西は、「最初は絶対に嘘だと思いましたね」と信じきれなかったことを明かしながらも、アニメについては「（第1話を観て）自分の作品ですけど、いいマンガだなと思っちゃいました。『誰が描いたんだろう』って（笑）」とおどけると、会場からは拍手が起こった。

また西は「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」が生まれた経緯について、「思い浮かんだ当時は、担当から嵐のようにボツを食らっていて追い詰められていた時期だったんです。もうこれ以外描くものがないという状況でしたね。それでやっと出てきたので、削れて削れて自分の魂から出てきたのがこの作品です」と回想。さらに「ジャンプで連載する上で嘘偽りを述べてしまうと読者にバレてしまうので、本当の自分が出た作品だなと思っています」と作品への思い入れを述べた。

なお8月から9月にかけて、東京・池袋で「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」のイベントが3種類実施されることも決定。 8月4日から8月21日には池袋マルイにて同作のグッズを販売する「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所×THEキャラSHOP」、8月4日から9月9日にはプリンセスカフェ池袋にてコラボカフェ、8月10日から9月24日にはJ-WORLD TOKYOにて回遊型の謎解きイベント「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所 in J-WORLD TOKYO『彷徨う少女からの心霊電話』」をそれぞれ開催する。

アニメ「ムヒョとロージーの魔法律相談事務所」はBSスカパー！で8月3日21時30分、アニマックスで9月3日19時より放送スタート。なお9月2日13時30分よりアニマックスにて、アニメ制作の裏側に迫るメイキング番組「TVアニメ『ムヒョロジ』徹底解説辞典～ようこそ、魔法律の世界へ～」がオンエアされる。