ONE OK ROCK史上最大規模ワンマンで“世界一大事な”11万人を圧倒

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ONE OK ROCKが9月10、11日の2日間にわたり、静岡・渚園特設会場にて野外ワンマンライブ「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」を開催。2日間で計11万人の観客を動員した。このレポートでは2日目の模様をレポートする。

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の模様。(Photo by JulenPhoto)

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の模様。(Photo by JulenPhoto)

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Taka(Vo)(Photo by KAZUSHI HAMANO)

Taka(Vo)(Photo by KAZUSHI HAMANO)[拡大]

予報ではこの日の会場付近の天候は午後から雨だったが、晴れ男のTaka(Vo)のおかげか快晴に。開演時刻が近付くと自然とクラップが起き、荘厳なSEが流れ出すと静寂がフィールドを包み込んだ。最初に登場したのはTomoya(Dr)。彼の踏むバスドラを合図にメンバーが次々と姿を見せライブのスタートを告げる。最後に堂々とした足取りで現れたTakaは「いくぞ、渚園!」と叫び、Toru(G)の奏でるカッティングギターに乗せて「Re:make」を歌い始めた。「かかって来いよ、お前ら!」とTakaが煽ると5万5000人のオーディエンスは大きなコールを巻き起こしながら、拳を力強く空に突き上げた。Ryota(B)のスラップベースがさく裂する「じぶんROCK」になだれ込むと、フロントの3人はステージを縦横無尽に駆け回り、アグレッシブなプレイを繰り広げる。さらにTakaは「俺らはここに5万5000人が集まった意味を見せつけて帰ってやる!」と高らかに宣言し、その言葉にふさわしいスタジアムロックチューン「Cry out」や「Clock Strikes」につなげた。貫禄を感じさせる4人の演奏にオーディエンスは圧倒されつつ、広いフィールドにサークルモッシュを作り出したり、シンガロングをしたりしてメンバーのプレイを盛り上げた。

Toru(G)(Photo by JulenPhoto)

Toru(G)(Photo by JulenPhoto)[拡大]

Takaは「このような光景が繰り広げられるとは……」と目の前を見渡して一瞬言い淀むも「9年前からしっかり思ってました。ちゃんと思ってました。俺らの目の前で、ワンマンライブで繰り広げられると確信してました」と自信たっぷりに笑う。そして「素晴らしい1日にしましょう! こんな機会はあまりないので、今日は懐かしい曲もやってみたいと思います」と20歳のときに作ったという「20 years old」を熱唱。モノクロの画面に映し出される4人の姿が曲と相まってノスタルジックなムードを醸し出すも、「Deeper Deeper」「Let's take it someday」の2曲で空気は一転。Takaの鋭いシャウト、楽器隊の猛るようなプレイがぐいぐいと会場の熱気を高めていく。

Ryota(B)(Photo by KAZUSHI HAMANO)

Ryota(B)(Photo by KAZUSHI HAMANO)[拡大]

日が傾き始めるとメロディアスな曲や、ミディアムチューンが続く流れに。Takaが語りかけるように優しく歌い上げ、Ryotaが柔らかに音を奏でた「カゲロウ」、Toruの弾く切ないギターの旋律が光る「Always coming back」が披露される。花道で行われたMCでは、Takaの「この会場には小さい子がたくさん来てるんです」という言葉から子供をステージに上げ、トークをするほのぼのとしたコーナーも。そんな和やかなひとときから続いたブロックでは、フィールド中央に設営されたサブステージでアコースティックセッションが行われた。ここで披露されたのは、Tomoyaが軽やかにカホンを叩く「the same as...」や、優しいアンサンブルに乗せて真摯なメッセージをオーディエンスに伝える「Be the light」。ゆっくりと日が傾く中で涼やかな風が吹き、場内に穏やかな時間が流れる。その後楽器隊がはけ、Takaの弾き語りのスタイルで「C.h.a.o.s.m.y.t.h.」へ。全方位に広がるTakaの伸びやかで圧倒的な歌声に、オーディエンスはじっと耳を傾ける。曲の大サビに差しかかるとバンドの演奏が加わり、夕暮れの景色を壮大なサウンドが彩った。

ONE OK ROCK(Photo by JulenPhoto)

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楽器隊によるセッションを挟み、「Take me to the top」から後半戦へ。チルアウトしたフィールドの熱狂に再び火をつけるように、ライブの定番曲「アンサイズニア」や、シリアスなメロディを軸にしたヘビーロックチューン「Taking off」など強力なプレイで魅せるナンバーを続けた。「ここからさらにテンション上げていきませんか?」というTakaの呼びかけを機にバンドは、さらにギアをトップに入れ「The beginning」「Mighty Long Fall」を畳みかける。風がステージに向かって吹き、砂埃が巻き上がる中、4人はフィールドを睨みつけ激しいプレイを展開した。そして「巻き込まれたくない奴は外に出ろ。わかるな、渚園?」というTakaの言葉が、フィールドに巨大なサークルモッシュを出現させた。

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の会場全景。(Photo by HEXaMedia)

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の会場全景。(Photo by HEXaMedia)[拡大]

本編最後のMCでTakaは息を切らしながら「この光景は決して当たり前ではありません。あきらめずに走り続けて、いろんなことを乗り越えた上で観れる景色だと思ってます。でも、この景色は僕らにとってまだまだ通過点にすぎません」と明言。さらなる飛躍を誓いつつ、「今日ここに集まってくれた人たちは、僕らにとって世界一大事なファンだってことです。僕らにできることはアルバムを作って、ライブをすることだけです。ステージを降りればただのバカな少年です。でもあきらめずに突き進む気持ちは誰よりも僕らが持ってます。だからこのステージに立ててます」と述べ、「僕らはONE OK ROCKという音楽を届け続けて、声が出なくなるそのときまで届け続けて、ONE OK ROCKが好きな人の中から僕らを超えるとんでもない世界規模のバンドが出てくることを切に願ってます。僕たちはもう若くありません。全力で夢を叶えるにはこれっぽっちしか時間がありません。この残された時間を精一杯生きて、精一杯奏で続けてONE OK ROCKの音楽を届け続けます」と口にした。

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の模様。(Photo by KAZUSHI HAMANO)

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の模様。(Photo by KAZUSHI HAMANO)[拡大]

本編のラストを飾った「Nobody's Home」では力強いシンガロングが起き、ライブをクライマックスへと導く。しかし、メンバーが去るとすぐさまアンコールを求める拍手と大合唱が発生。ステージに再び現れた4人はストレートなラブソング「Wherever you are」をプレゼントする。そしてTakaの「まだ行けるかな? 暴れるも、暴れないも君次第です。『キミシダイ列車』!」のタイトルコールから初期のナンバーが届けられた。演奏中にTakaは、客席エリアを駆け再びサブステージへ。まだまだ自分たちは夢の途上とばかりに、2日間の最後に演奏されたのは「完全感覚Dreamer」。花火が盛大に打ち上がる中で、4人は全身全霊のパフォーマンスを届け、キャリア史上最大規模のワンマンライブに幕を下ろした。

なおWOWOWでは、11月20日(日)に「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」の模様をオンエアする。

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ONE OK ROCK「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」2016年9月11日 渚園特設会場 セットリスト

01. Re:make
02. じぶんROCK
03. Cry out
04. Clock Strikes
05. 20 years old
06. Deeper Deeper
07. Let's take it someday
08. カゲロウ
09. Always coming back
10. the same as...
11. Be the light
12. C.h.a.o.s.m.y.t.h.
13. [INST]
14. Take me to the top
15. アンサイズニア
16. Taking off
17. The beginning
18. Mighty Long Fall
19. Nobody's Home
<アンコール>
20. Wherever you are
21. キミシダイ列車
22. 完全感覚Dreamer

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浜野 カズシ @hamanokazushi

「ONE OK ROCK 2016 SPECIAL LIVE IN NAGISAEN」オフィシャルカメラマンチームとして撮影しました。ぜひ。
https://t.co/p5LvVU8kIq

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