小森陽一原作、
キャストとして、元プロボクサーという異色の経歴を持つ主人公の警官・神御蔵一號(かみくらいちご)役に向井理、SATに所属する狙撃の名手・蘇我伊織(そがいおり)役に綾野剛がそれぞれ配された。放送時間や他のキャストについては続報を待とう。
「S エス -最後の警官-」はビッグコミック(小学館)にて連載中。犯罪者を生かしたまま逮捕することを目的とした、特殊部隊の活躍を描いている。単行本最新11巻は9月30日に発売される予定。
向井理コメント
役柄について
警察官が初めてということ、ボクシングも見たことはあっても実際やったことがないこと、キャラクター(向井演じる神御蔵一號)として、こういう分かりやすい男らしいキャラクターを今までやってきたことはなかったですので、割と世間の人たちとイメージではないと思っています。でも、割と体当たりな(キャラクターの)感じは好きなので、等身大にできるなと思っています。
本格的なアクションは初?
毎話これだけ多くアクションが出てくるのは初めてです。今、(役つくりのため)ボクシングジムに通っていますけど、楽しいって言えるような楽なものではないですね(笑)。でも、体を動かすのは好きなので、パンチが強くなっていっているのは凄く楽しいです。
(センスがいいと、トレーナーに言われたそうですが?)1年でプロボクサーにはなれるとは言われましたが、そこを目指してないので結構ですと言っておきました(笑)。
半沢直樹みたいにスカッとしそうですね?
半沢さんと比べると大分暴力的ですね(笑)。次の日に学校だったり会社だったりで、同じように話題になればいいなとは思います。このドラマは、アクションは派手だし、豪快なとこともありますが、スカッとするだけでない部分、問題定義だったり、生々しいとことなど色んな要素があるので、表面だけでなく内面にも刺激できればと思います。
綾野剛さんについて
とにかくお忙しい方という印象ですね(笑)。同じ作品に出演していたことはありましたけど、同じ空間で一緒にお芝居をするのは初めてです。(過去の舞台挨拶で)お会いしたことがあるので、初めてという緊張感はなく、また同じ年の俳優さんですから、これからの数ヶ月がすごく楽しみです。(お芝居が)どうなるかは現場で演じてみないと分からないことですが、運動とかしていらっしゃっていた方らしいので、アクションの方も楽しみでもあり頼もしいですね。
最後に
どこまで(原作ファンの)ご期待に添えるかわかりませんが、実写化して2次元を超えるような作品になれたらと思っています。また、このドラマ、この役柄はとにかく体作りが基本だと思っていますので、まずはそこで自分に自信を持たせないといけないなと思っています。毎日汗を搾れるくらい、こんなに役作りで汗をかいたことはないってくらい色んな制約をかけて取り組んでいるので、見ている人にも衝撃を与えられるようなドラマになれればと思っています。
綾野剛コメント
役柄について
常に危機感と使命感と疎外感といったものがある、絶対的な孤独さがあるんです。蘇我はその道で生きることを選んだ人です。
ナルシズムではなく、自分の抱えているものをきちんと理解して生きている人は美しいと思うんです。一號にしても蘇我にしても、ちゃんと自負心に変えて意思、志の高さにつながっている人たちはとても魅力的で、とてもまっとうな生き方をしていると思いました。お話をいただいたとき、俳優・綾野剛としてとてもいい影響になるだろうし、終わったあとも影響を受けるだろうという予感を感じていて、とても力のある作品だと思います。
役作りについて
現場に行ってみないとわからないです。衣装を着て、相手の俳優と向き合って、と9割は現場で作っていきますね。ただ、原作が常に緊張感のある作品ですので、そこから得ることはとても多いです。フィクションでありながら実質的にノンフィクションなんです。それは原作の小森先生が足を棒にして取材されていて、むしろそこからドラマの世界を作り出していく。自分たちも同じくらいの努力をしないと認めてもらえないですね。でも、ただ重いだけの話ではなく、エンターテインメントとして単純に面白いです。ひりひりとした緊張感がある作品ですので、きちんとした志を持って、表層的にならずに真実を伝えていけるよう、原作に媚びず、謙虚にいい作品に出来たらと思っています。
向井理さんについて
向井さんの演じる一號の放つこぶしは、何が正義かという悲しみを持っている拳です。いかに向井さんが一號としていられるような環境をぼくが蘇我として作っていけるかが大事だと思っているので、彼が苦しんだときには盾にでも剣にでもなろうと思っています。精神的バディとしてぼくに出来ることは何でもしていこうと思っています。
意気込み
向井さんに比べたら、アクションらしいアクションはありませんが、精神的なアクションはとても多くて、そこにきちんとリアクションできるように集中力を切らせないようにしないといけないと思っています。向井さんは本当に大変だと思います。ぼくはぼくで出来ることをしていますが、いつでも使える筋肉になるよう、きちんと体を作って入りたいですね。でも、スナイパーというのは、人によってはぼくよりも細いそうです。上腕二頭筋肉がむきむきだったら、構えるのも一苦労ですから(笑)。
最後に
精神力が向上する作品だと思っています。見てくださる方も息を呑むすきがなかなかないような、だけど一號の存在がほっとさせてくれるような、彼の一言がちゃんと届くような作品作りを目指したいと思っています。普段、そういう「目指す」という言葉はあまり使わないのですが、「S」はそれが出来る作品だと思っています。警察官のように「目指す」とても抽象的ですけれど、それを具体化していていく必要がある作品だと思っています。
韓哲プロデューサーコメント
向井キャスティング理由
見かけの印象とは違い根っからの体育会系で、運動能力の高さ、センスを感じていて、この役はそういう方じゃないと演じられないので、神御蔵一號のキャスティングを考えた際に向井さんに注目しました。特殊部隊を舞台に、ましてや特殊部隊の隊員を主人公にした連続ドラマというのは、ドラマ界でも初めてのことだと思うのですが、僕のなかで“初めて”って言葉は重要でして、役者としてあれだけキャリアのある向井さんが、まだ一度も警察ドラマをやっていないというのも凄く大きかったです。初めてやる人と組みたい、そしてその人にとっての警察ドラマの代表作になって欲しい、我々としても2014年という新しい年に代表する警察ドラマを作りたいと思っていたので、そういう意味でも、この出会いは運命的なものを感じています。
綾野キャスティング理由
蘇我という存在は、深い孤独と悲しさを背負った男なんですが、その頃、何作か綾野さんが演じている作品を見て、彼がまとう気配が、蘇我のイメージとぴったり一致して綾野さんを是非にと希望しました。また、蘇我伊織という役は、向井さん演じる神御蔵一號のライバルとして重要なキャラクターです。内容的にも役柄的にも一號と蘇我がドラマを引っ張っていってくれると考えています。一號と向井さんは、世間のイメージ的にはギャップのある役ですけども、対照的に蘇我と綾野さんはぴったり一致すると思いますので楽しみにしていてください。
最後に
たぶん見たことのない警察ドラマになると思います。自分の命を懸けて他人(ひと)の命を守る仕事をしていることを宿命付けられている人たちなの物語です。日々命懸けで職に挑む特殊部隊員にここまでスポットをあてたドラマはないと思うので、そこは本当に見ごたえがある新しい警察ドラマを見ていただけると思います。
アクションも既存のドラマの枠を越えた、ハードなものになっていますが、同時に深いテーマが一貫して貫かれています。また、愛らしい魅力的なキャラクターが、数多く登場して特殊部隊員の当たり前の日常も描かれます。本当にワクワク、ドキドキ、ハラハラ、ジーンとくる、全部詰まったエンターテイメントをお茶の間で楽しんでいただけるのではないかと思っています。
藤堂裕のほかの記事
関連商品
タグ
リンク
- 小学館コミック -ビッグスリーネット-[ビッグコミック:S―最後の警官―]
※記事公開から5年以上経過しているため、セキュリティ考慮の上、リンクをオフにしています。
𝕄𝕀𝕆 @mio_111537
コミックナタリー - 「S-最後の警官-」連続TVドラマ化!向井理、綾野剛出演 http://t.co/fQ4aTJFL2c