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手塚治虫「ブッダ」吉永小百合ら豪華キャストで映画化

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手塚治虫「ブッダ」のアニメ映画化が決定した。「手塚治虫のブッダ」というタイトルで全3部構成、第1部となる「手塚治虫のブッダ 赤い砂漠よ!美しく」が2011年5月28日に公開される。

手塚の最高傑作と讃えられ、アイズナー賞最優秀国際作品部門を2度にわたって受賞した「ブッダ」。その物語の壮大さ故に映像化不可能とされてきたが、東映岡田社長の熱い思いにより構想10年を経てついに映画化実現の運びとなった。

「手塚治虫のブッダ」の舞台は2500年前のインド。のちにブッダとなる男・シッダールタと、彼と出会い心を通わせた人々の姿を描く壮大なドラマだ。キャストには豪華な面々が決定しており、ナレーションとチャプラの母役を吉永小百合、チャプラ役を堺雅人、スッドーダナ王役を観世清和(能楽観世流二十六世家元)、マリッカ姫役を黒谷友香、シッダールタ役を吉岡秀隆が演じる。

制作は手塚がアニメ作家としてのキャリアをスタートさせた東映アニメーション(旧東映動画)が担当。手塚プロダクションとは初のタッグ結成となる。また監督を森下孝三、脚本を吉田玲子、キャラクターデザインと総作画監督を真庭秀明、イメージアートを岡野玲子が務める。

吉永小百合コメント

2500年もの昔から語り継がれているお釈迦様の物語が、手塚治虫さんのエンターテイメント作品として映画化されることは、とても素晴らしいことです。「手塚治虫のブッダ」は、のちにブッダとなるシッダールタ王子を光とすれば、その対極にある、影ともいえる奴隷少年チャプラの栄光と破滅の物語でもあります。奴隷の身分を隠し、軍人として国家の英雄にまで上り詰めた少年が、奴隷の母親を「母さん」と呼んでしまったがゆえに、母と子は、破滅への道へむかいます。私は、チャプラの母親と、ナレーションを担当致しました。大好きな手塚作品に参加できましたこと、とても嬉しく思って居ります。皆さま、是非、来年の公開を御期待下さい。悲しいニュースや争いの多い日々ですが、きっと、優しい気持ちになれる映画だと思います。

堺雅人コメント

アクションが多く、低い身分からスーパーヒーローに上り詰めるというスケールの大きい役だったので、楽しんで演じました。(吉永さんとは録音は別ながら母子としての共演となりますが、)吉永さんの声を聞きながら演じましたが、心に染み入るようなお芝居で、ご一緒させてもらい光栄です。「手塚治虫のブッダ」は、心の奥までしびれるような深い物語です。是非楽しみにしていてください。

観世清和(能楽観世流二十六世家元)コメント

手塚治虫作品は、小学生の頃から「ジャングル大帝」がテレビ放映されているなど、身近な存在でした。原作「ブッダ」は、私が中学生のとき父の書斎に立てかけてあったそれを、父の留守中に手に取ったのが初めての出会いです。能の世界では、謡といって、節に感情や思いを乗せるのですが、声の芝居は普段の能の世界とは極端に違って苦労しました。能も、人間の生と死といった普遍的なテーマを描いていますが、「手塚治虫のブッダ」と共通しています。

黒谷友香コメント

手塚作品は、「リボンの騎士」「ユニコ」「ブラック・ジャック」などを子供の頃に読んでいました。そんな手塚作品に参加できるなんて、とても貴重な体験でした。私の演じたマリッカ姫は10代の役なので、声のトーンも高めに、大げさに演じるよう心がけました。「ブッダ」の映像化は今回がはじめてです。私も声優にはじめて挑戦しました。とてもいい作品に仕上がると思いますので、是非劇場に見に来てください。

吉岡秀隆コメント

手塚作品は、私が22~24歳くらいのときに、「ブッダ」「火の鳥」「アドルフに告ぐ」「ブラック・ジャック」などを縋るように読んだ記憶があります。人間の根源を描くそれらの作品に救われました。声の演技は、自分で“間”をつくれないので、その状況でどこまでシッダールタの気持ちに入っていけるかが難しかったです。2500年前のブッダの教えが現代まで受け継がれていることは素晴らしいことです。昔「ブッダ」を読んだ大人の方たちが子供連れで劇場に来てもらえればうれしいです。

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