劇団チョコレートケーキ、特撮ドラマの制作現場描く新作「ブラウン管より愛をこめて」開幕

劇団チョコレートケーキ「ブラウン管より愛をこめて －宇宙人と異邦人－」が、昨日6月29日に東京・シアタートラムで開幕した。

これは、第30回読売演劇大賞を受賞した劇団チョコレートケーキによる新作公演。古川健が脚本、日澤雄介が演出を手がける本作では、1990年代の特撮ドラマの制作現場を舞台にした奮闘劇が展開する。出演者には、浅井伸治、岡本篤、足立英、伊藤白馬、清水緑、青木柳葉魚、林竜三、緒方晋、橋本マナミが名を連ねた。

特撮ヒーローものを制作する会社の企画室では、若手クリエイターを中心に脚本会議が行われていた。クリエイターたちは、自分たちの仕事が過去の名作の焼き直しに過ぎないことに諦めを感じつつ、本当は大人向けの番組を作りたいという屈折した思いも抱えていた。覇気のない会議の中で、1人の脚本家が、ある特撮シリーズで放送された異色のエピソードを話題にし……。

開幕に際し、古川は「劇団チョコレートケーキ『ブラウン管より愛をこめて －宇宙人と異邦人－』。いよいよ29日から開幕いたしました。7月16日まで、三軒茶屋駅すぐ近くシアタートラムにて上演いたします。素晴らしいキャスト・スタッフのおかげで良い芝居が出来上がったと思っています。是非とも劇場にて我々の演劇を目撃していただきたいです。お待ちしております！」とコメントした。

上演時間は約2時間10分。東京公演は7月16日まで行われ、その後、7月29・30日に愛知・メニコン シアターAoi、8月5日に長野・まつもと市民芸術館 小ホールで上演される。なお、一部公演の終演後には“アフターアクト”として、物語の登場人物にスポットを当てた、劇団員によるセルフプロデュースの一人芝居が行われる。