ナタリー PowerPush - 乃木坂46

 桜井・橋本・若月が振り返る2012年夏

生駒里奈の単独インタビューに続いては、桜井玲香、橋本奈々未、若月佑美の3人へのインタビューを敢行。ここでは今年の夏以降の活動を振り返りつつ、乃木坂46の現状や新曲「制服のマネキン」で描かれている世界観について、あれこれ語り合ってもらった。

取材・文 / 西廣智一 撮影 / 笹森健一 企画 / 富樫奈緒子

自分たちはまだまだ生ぬるいんだなってことがわかった

──今回のインタビューではこの夏の大きなトピックについて、皆さんで語り合っていただきたいと思います。まずは8月後半のZeppツアーについて。大阪と名古屋での2公演は、乃木坂46にとって初のワンマンライブでしたね。

左から桜井玲香、橋本奈々未、若月佑美

桜井玲香 あのとき私、マックスで体調が悪かったなあ。

橋本奈々未 私も!

桜井 だからリハもろくにできなくて、結構つらかった。

若月佑美 ダウンしてたよね。

桜井 うん。不安だらけだった。

若月 AKBさんの楽曲を披露することも結構直前に知らされて、それも不安で。

橋本 SKEのダンスの先生が出張してレッスンしてくれて、自分たちはまだまだ生ぬるいんだなってことがわかったし、それで不安になったメンバーもたくさんいたよね。自分たちには見えてなかった部分が見えてきたっていう意味では、あそこでAKBさん、SKEさん、NMBさんの曲をやれたのは乃木坂として良かったんじゃないかと今は思ってます。

メンバーの考える「AKB48と乃木坂46の違い」

──初のワンマンライブで48グループの楽曲を歌うことについては、皆さんどう思いましたか?

桜井 乃木坂ファンの人たちにはAKBグループのファンも多いので、そういう人たちにとってはサプライズだったのかなって。

橋本 客席がめっちゃ沸いたからね。

桜井 そう。でもそれをサプライズとして捉えてるのは、乃木坂も48グループに属してるからなのかな?みたいな疑問はあった。

若月 属してるのかな、うちらって。

桜井玲香

桜井 わかんない。違うんだったらもっとしっかり区別してほしいと思うこともある。

橋本 でも48グループに括られることが嫌だとか、私は思わないな。むしろお仕事の面とかでありがたいと思うことが多かったし。

桜井 確かに。成り立ちもそうだけど、今はまだAKB48さんの存在あってこその乃木坂46だからね。

若月 でもファンの人はどう思ってるかだよね。

──自分たちではAKB48とどこが違うと思いますか?

橋本 AKBさんにしろ乃木坂にしろ、1人ひとりの最終的な目標は一緒かもしれない。例えば女優さんになりたいとか、アイドルとして活躍したいとか。けど、その過程が違っていて。AKBさんは専用劇場があって毎日公演をして、そういうところを観てもらって総選挙もあって、個々が評価してもらえる場がたくさんある。でも私たちには劇場も総選挙もないでしょ。だからより多くの人に知ってもらうために、いろんなメディアに出ていく。きっとがんばる指標が違うんだろうなって思うし、そこで差ができてるんじゃないかな。

桜井 私は全てが違うと思う。同じようなことをしようとしてもメンバーの個性も違うし、グループとしての色や考え方が違うから、ちゃんと乃木坂としての色が出てると思う。やってるお仕事の内容だって違う。だからAKBさんとは違うんです。そこは自信持とうよ!

若月 キャプテンの口からそういう言葉が聞けてうれしいな。

──うれしいっていうのは、若月さんの中でキャプテンにこう考えていてほしいという思いがあったんでしょうか?

若月 玲香はあんまりそういうことを口に出すタイプじゃないので。やっぱりグループのキャプテンという立ち位置の人が「乃木坂はほかのグループとは違うし、それを信じていけば大丈夫」って思っていれば、グループとしてブレないと思うし。普段こういう話をする機会がないから、聞けてすごくうれしかったです。

もっとプロらしくやらないと乃木坂はダメになってしまう

──Zepp Nagoya公演では、パルコ劇場での「16人のプリンシパル」開催が発表されました。最初に聞かされたときの感想は?

若月 Zeppライブの小規模版をやるのかなと思ってた。

桜井 ミュージカル風ということで間にちょっとセリフを入れてね。でもまさか投票があるとは思わなかったし。

──東京に戻ってからレッスンが始まりましたが、その過程で「これは大変なことが始まったんじゃないか?」って皆さん気付くわけですよね?

橋本 しんどかったことはしんどかったんですけど、でもお客さんからお金をいただいて見せる公演なので、それにふさわしいものを作らなきゃいけないなって。準備期間も短くてきつかったけど、そのきつかったという思いを舞台上で見せちゃいけなかったなと今は思ってます。そういうことを感じさせないようなものを見せたときに、初めて成功したって言えるんだろうな。だからもし次があるならば、そういう部分を徹底してもっと楽しめる公演を作れるんじゃないかなと。よくファンの方から「パルコ公演観たけど、俺たちもつらかった」と言われたんですけど、次はそういうことがないようにしていきたいなって思います。

桜井 よくインタビューで「パルコ公演で何が一番きつかったですか?」って質問されるんですけど、みんな口を揃えて自己PRって答えるんですよ。でも自己PRはもちろん重要だけど、みんなそこに注力しすぎてしまったことは今回の大きな反省点で。メンバーが涙を流すことによって同情票が入って、その日の順位が動く。それはもはやミュージカルじゃなくて、ライブでのMCの延長みたいな出し物になってしまっていたので、そこは公演後にメンバー同士で結構話し合いました。気持ちを入れ替えてもっとプロらしくやらないと、多分乃木坂はダメになってしまうと思うんで。

──なるほど。若月さんはどうですか?

若月佑美

若月 私はパルコ公演、楽しかったです。確かに苦しかったところもあったんですけど、それは公演の途中で声が出なくなって何もできなくなっちゃったときだけで。頭の中では「みんなもっと楽しめばいいのにな」って思ってたんです。自分は自己PRにも力は入れたんですけど、そのほかの歌の面とか表現力の部分にも力を入れなきゃいけないんじゃないかと思っていたから、「パルコ公演で一番がんばったところはどこですか?」って訊かれたら、私は「自分を表現することをがんばりました」って答えてます。もし次回があるのなら、順位付けをしないで、セリフが偏ってしまうかもしれないけどそれぞれに役があって、その役をとことん追求してみせる劇ができたらいいなと思います。

桜井 パルコ公演は私たちにとって本当にいい経験をする機会だったし、公演を終えてみて1年半近く一緒にいたメンバーの知らない部分を今まで以上に理解することができました。本音でぶつかり合える時間を持つことができたし、それによって自分自身の物事の考え方、乃木坂に対する考え方も変わった大きな出来事でしたし。今は嫌なことも全部含めて、いい時間だったなって思えるんです。

ニューシングル「制服のマネキン」/ 2012年12月19日発売 / Sony Music Records
Type-A [CD+DVD] / 1600円 / SRCL-8201~2
Type-B [CD+DVD] / 1600円 / SRCL-8203~4
Type-C [CD+DVD] / 1600円 / SRCL-8205~6
通常盤 [CD] / 1000円 / SRCL-8207
アニメ盤 [CD] / 1300円 / SRCL-8208
Type-A CD収録曲
  1. 制服のマネキン
  2. 指望遠鏡
  3. やさしさなら間に合ってる
  4. 制服のマネキン(off vocal ver.)
  5. 指望遠鏡(off vocal ver.)
  6. やさしさなら間に合ってる(off vocal ver.)
Type-B CD収録曲
  1. 制服のマネキン
  2. 指望遠鏡
  3. ここじゃないどこか
  4. 制服のマネキン(off vocal ver.)
  5. 指望遠鏡(off vocal ver.)
  6. ここじゃないどこか(off vocal ver.)
Type-C CD収録曲
  1. 制服のマネキン
  2. 指望遠鏡
  3. 春のメロディー
  4. 制服のマネキン(off vocal ver.)
  5. 指望遠鏡(off vocal ver.)
  6. 春のメロディー(off vocal ver.)
通常盤 CD収録曲
  1. 制服のマネキン
  2. 指望遠鏡
  3. 渋谷ブルース
  4. 制服のマネキン(off vocal ver.)
  5. 指望遠鏡(off vocal ver.)
  6. 渋谷ブルース(off vocal ver.)
アニメ盤 CD収録曲
  1. 制服のマネキン
  2. 指望遠鏡
  3. 指望遠鏡~アニメ版~
  4. 制服のマネキン(off vocal ver.)
  5. 指望遠鏡(off vocal ver.)

乃木坂46 (のぎざかふぉーてぃしっくす)

2011年8月に「AKB48の公式ライバル」として誕生したアイドルグループ。グループ名の「乃木坂」は最終オーディション会場の「SME乃木坂ビル」、「46」は「AKB48より人数が少なくても負けないという意気込み」に由来する。総合プロデュースはAKB48同様、秋元康が担当。全国規模のオーディションにより、3万8934人の応募の中からスターティングメンバーとして33人が選出された。2012年2月にシングル「ぐるぐるカーテン」で待望のメジャーデビュー。オリコンウィークリーチャートで初登場2位を記録し、20万枚を超えるセールスを記録した。同年5月には2ndシングル「おいでシャンプー」、8月には3rdシングル「走れ!Bicycle」を発売し、ともにオリコンウィークリーチャート1位を獲得。12月に待望の4thシングル「制服のマネキン」をリリースする。