場内に響く“ホウ注意報”
開演前、メインステージに設置された2つのモニタには、HOSHIとWOOZIそれぞれの姿が映し出され、清廉なピアノの旋律が場内を包み込む。やがて演奏が終わると、会場は暗転。真っ赤なレーザーが縦横無尽に走り、観客のペンライトも一斉に赤く染まる。サイレンがけたたましく鳴り響き、2人の登場を警告するかのような緊張感が場内を満たした。
オープニングナンバー「Bring It」が終わると、再び鳴り響くサイレン。HOSHIとWOOZIはまるで何かから逃れるかのようにステージを離れ、アリーナ席へと飛び込んでいく。予期せぬ“客降り”に呆然とする観客の間をかき分けて、2人は足を止めることなく突き進む。そのまま力強く足を運びながら向かった先で「96ers」を披露して会場を沸かせた。
HOSHI&WOOZIってどんな人? スタッフが証言
トークパートには、デビュー当初からSEVENTEENを見守ってきた古家正亨が登場。2人のことをよく知るスタッフやメンバーへのインタビュー映像がモニタに映し出され、ステージを離れた2人の素顔が、さまざまな角度から浮かび上がった。なおここではCARAT(SEVENTEENファンの呼称)から寄せられたメッセージも紹介され、「明らかにかわいい子と、かわいくないふりをするかわいい子」と2人を形容するコメントが読み上げられると、客席のあちこちから同意の拍手が起こっていた。
VTR上でJUNは、WOOZIについて「僕に自信をくれる人」と説明。自身のソロ活動時に、WOOZIから「流行ってる曲調じゃなくて、君に似合う曲をやろう」と助言されたエピソードを明かし、ファンの前でWOOZIを照れさせた。また「WOOZIは頼られるのが好きな人」という証言について、本人は「教えてと言われたらしっかり説明しますけど、自分からは話しませんよ?」とさらりとコメント。その直後、古家が「僕最近痩せたいんですよね……」とこぼすと、WOOZIはまさにその“頼られる姿勢”を証明するかのように、「最初からハードな運動をするよりも、まずは散歩から始めるのがいいと思います。1日5000歩から1万歩を目安に、徐々に増やしていくのが理想です。急にがんばりすぎると怪我につながるので」と、具体的なアドバイスを饒舌に語っていた。
一緒にいるのが不思議な「完璧なコンビ」
一方HOSHIについて、関係者からは「情熱」「全力」「面倒見のよさ」といった言葉が多く寄せられた。お世話になったスタッフに牛肉を贈ったり、公演の際にはスタッフ全員に向けておそろいのジャケットを数百着単位で用意するなど、気配りの深さがうかがえるエピソードが次々と紹介されていく。スタッフからは「HOSHIはメンバーやスタッフががんばっていることを本当によく見てくれている」との声も上がり、デビュー当初からSEVENTEENを見守ってきた古家も「(SEVENTEENチームは)本当に素晴らしいチーム。裏で見ていて、そのことを何度も感じました」と称賛を送り、HOSHIは「K-POP産業の規模が大きくなった今、アーティストだけががんばればいい時代ではないと思っています。見えないところで尽力してくださっているすべてのスタッフの皆さんに、常に感謝の気持ちを持っています」と思いを語った。
さらにインタビューでは、“ホシウジ”(2人の愛称)の関係性についても言及された。JUNは「HOSHIさんはエネルギーに満ちあふれていて、滝のような人」「WOOZIさんは安定感があって、海のような人」と表現。休日の過ごし方も対照的で、HOSHIが原宿でショッピングを楽しむ一方、WOOZIは日本でゴールドジムに行くとき以外、ホテルからほとんど出ないという。性格の違いがはっきりと浮き彫りになるエピソードが続々と明かされる中で、関係者からは「こんなにも性格が違うのに、一緒にいるのが本当に不思議。HOSHIがWOOZIを自分のペースに巻き込もうとしても、WOOZIは嫌がらない」と、対照的でありながらも自然に調和する2人の関係性に驚く声も。「完璧なコンビ」という言葉が飛び出したように、個性もスタイルも異なる2人が築く絶妙なバランスが、改めて印象づけられる時間となった。
ソロのバトンを引き継いで
HOSHIの「ここまではファンミーティングでした。ここからはコンサートです」という言葉を合図にトークパートが終了。2人が古家と一緒に手をつないでお辞儀をすると、HOSHIの「暗転!」の掛け声とともに会場は暗転。それぞれの個性と実力を存分に発揮するソロパートへと突入した。
最初にステージに立ったのは、SEVENTEENのパフォーマンスチームを牽引するHOSHI。「Damage」では女性ダンサーとの息の合ったパフォーマンスで観客を圧倒し、自身のもとに顔を引き寄せる振付では、場内から悲鳴にも近い歓声が上がった。「Spider」のラスト、HOSHIがステージ袖へと姿を消したあとも、カメラはその背中を追い続ける。水を飲みながら肩を上下させる彼の奥から、ギターを背負ったWOOZIがゆっくりと歩みを進めてくる。すれ違いざまに2人は軽くタッチを交わし、ソロステージのバトンが引き継がれた。
そうしてステージに上がったWOOZIは、真紅のレザージャケットとスタンドマイクを携え「Ruby」でソロステージをスタートした。ボーカルチームのリーダーとしての矜持を体現するかのように、自らギターを掻き鳴らしてこの曲を熱唱。「Simple」「Destiny」では、洗練されたメロディラインに乗せて、繊細さと力強さが共存する歌声を響かせ、観客を惹き込んだ。
「ご心配なく。すぐ戻ってきます」
本編がいったん終了したあとも、場内では「クォン・スニョン!」「イ・ジフン!」と2人の本名を交互に叫ぶCARATの声が響き続ける。その期待に応えるように、2人は再びステージへ登場し、「STUPID IDIOT」でクラブさながらの熱狂を巻き起こした。
曲を終えたあと、2人はそれぞれ挨拶を述べる。9月15日にHOSHI、16日にWOOZIが兵役履行のため一時的にアーティスト活動を離れることが発表されていることもあり、HOSHIは「僕は皆さんの愛のおかげで今まで生きてこられたと思います。そしてその愛の力でこれからも生き続けると思います。元気に(兵役に)行ってきます」、WOOZIは「皆さん、元気でいてください。ご心配なく。すぐ戻ってきます」と、CARATにしばしの別れの挨拶を告げた。
一時はしんみりとした空気に包まれたが、HOSHIとWOOZIはそこから「THUNDER」「CALL CALL CALL!」「DON QUIXOTE」「Super」といったSEVENTEENの人気曲を畳みかけるように披露し、会場の熱気は再び最高潮に。「今 -明日 世界が終わっても-」では、2人が冒頭から客席にマイクを向け、CARATが会場全体で大合唱。HOSHIとWOOZI、そしてCARATとの強い絆を確かめ合うような、温かな時間が広がった
最後の挨拶全文
HOSHI
CARATの皆さん、10年間ありがとうございました。僕は皆さんの愛のおかげで今まで生きてこられたと思います。そしてその愛の力でこれからも生き続けると思います。元気に(兵役に)行ってきます。いずれにせよ、行かなければなりません。これからもCARATの最高で最後のアイドルになります。いつもいつもホランへ! ありがとうございます!
WOOZI
平日なのに来てくださって。CARATの皆さんのおかげで心強く活動できたと思います。本当にありがとうございます。皆さん、元気でいてください。ご心配なく。すぐ戻ってきます。ありがとうございます!
音楽ナタリー @natalie_mu
【ライブレポート】
日本でもホウ注意報🚨💥
SEVENTEEN“ホシウジ”を解明する3時間
「海のような人と滝のような人」「明らかにかわいい子と、かわいくないふりをするかわいい子」「完璧なコンビ」…
レポ詳細&ライブ写真はこちら🐯🍚📸
🔗https://t.co/5G6hPVoPB5
#HxW #WARNING_JAPAN https://t.co/xT1L0SVBCD