歴史のあるイベントになってきました
「音楽で彩るリサイタル」は雨宮が大好きな歌謡曲をカバーするイベント。これまで2017年、2019年、2021年、2023年と2年おきに行われ、今回が5回目の開催となった。雨宮はレトロな雰囲気を感じさせる部屋を舞台に計12曲の楽曲を歌唱。荒幡亮平(Key)とともに愛のこもったカバーを届けてオーディエンスを魅了した。
ステージを覆うカーテンが左右に開くと、黒い衣装に身を包んだ雨宮が登場。中森明菜の「少女A」を原曲の振付を交えながらクールに歌い上げた。続いて雨宮は、松原みきの「真夜中のドア~stay with me」でハンドクラップに包まれながら透明感のある歌声を響かせる。そして「私の私による私のためのリサイタルも第5回ということで、なんだか歴史のあるイベントになってきましたね。第1回から変わらずなんですけど、とにかく私が好きな曲を好きなように歌っているのをみんなが優しく見守ってくれるイベント。娘の発表会を見にきたかのように、皆さんが優しい目で『がんばってね』『いい感じだよ』と見てくれてるのが伝わってきて、この温かい空気が大好きです」と微笑んだ。
「雨宮天 音楽で彩るリサイタル」では雨宮がカバーしたアーティストや楽曲への愛を熱弁するのが恒例。さっそく「少女A」について「前に『十戒』を歌わせてもらったときにも振付を真似したんですけど、今回も『じれったい じれったい』の振付をやらせてもらいました。私はリアルタイムでこの曲を披露する明菜さんを見ることは叶わなかったけど、当時見ていた世代の方を『明菜ちゃんの振りやってるね!』とうならせたくて。明菜さんは本当にかわいらしいんですよね。『少女A』は2枚目のシングルというのもあって、あどけなくてかわいらしくて、それでいて声が低音ボイスでカッコいいんです!」と興奮気味に話す。「真夜中のドア~stay with me」については「数年前から世界的に流行してる曲。私は普段哀愁がっつりの歌謡曲を聴くことが多いので、自分にとってはシティポップって新しいジャンル。でも、ディナーショーをやったときにシティポップを意識した『Oh, it's so dreamy!』という曲に挑戦して。『Oh, it's so dreamy!』は『真夜中のドア~stay with me』に似てる雰囲気なんですよね。『真夜中のドア~stay with me』を意識してアレンジしてくださったんだろうなと感じました」と自身の楽曲の話も交えながら述べた。
新曲は甘く切ないラブバラード
「いい曲なのにそんなに知られていない気がするので、おすすめ枠としてお届けしたいと思います」と話し、雨宮が歌い始めたのは久保田早紀の「シャングリラ」。彼女は繊細な歌声で美しい旋律を紡ぎ上げたあと、竹内まりやの「駅」をしっとりと届ける。松田聖子の「赤いスイートピー」では赤いペンライトの光が花畑のように広がる中、可憐な歌声を響かせた。その後、雨宮は音源のサウンドを入れずに、荒幡の演奏と自身の歌のみで3曲を披露。イスに腰掛け、まずはかぐや姫の「なごり雪」を情緒的な鍵盤の音色に乗せてたおやかに歌う。そして物語をそっと紡ぐように中島みゆきの「時代」を届けたあと、中西保志の「最後の雨」を情感たっぷりに歌い上げた。
ここで雨宮は「リサイタルのために曲を作ってきました!」と宣言し、自身で作詞作曲した新曲「Heart Note」を初披露。雨宮の楽曲ではめずらしいピアノバラード調の甘く切ないラブソングを穏やかな表情で歌唱した。雨宮は「おしゃれな曲を作りたいなと思って。ピアノとにらめっこして、この音のほうがいいなとかこだわって作ってきたので、今日こうやって皆さんに聴いていただけてうれしいです」とにっこり。「CD化とかはまだ決まっていないんですけど……」と述べて「えー!」という声を客席から浴びると、「『CDにして!』という声を私にたくさん届けてくれますと、私も交渉がしやすいです(笑)。そもそもリサイタルもみんなが『第2回やってほしい』と言ってくれたから、どんどん形になって夢が実現していった。私の活動はみんなとの共同作業の歴史といいますか。みんなで一緒に作り上げていってるなと思います」と朗らかに述べた。
きっと第六回もできるんじゃないかな
リサイタル後半を迎え、雨宮は大橋純子の「サファリ・ナイト」を生き生きと歌唱。さらに久宝留理子の「『男』」を拳を突き上げて熱唱した。「ありがとうー! めちゃくちゃ楽しい!」と雨宮は声を弾ませ、「これまで私は大橋純子さんの『たそがれマイ・ラブ』や『シルエット・ロマンス』をカバーさせていただいてきて。最初はうちの社長が大橋純子さんのことをおすすめしてくれて、そこから知っていったんですが、いいですよねえ。ともかく深みのある歌声をお持ちで。大橋純子さんが歌われる『サファリ・ナイト』は余裕があって、貫禄を感じます。すごく深くて、それでいてハリがあって、めちゃくちゃ迫力があって、カッコいいんですよね」と熱弁。「『男』」については「1993年発売なんですよね。私が生まれた年。私はこういう歌詞とメロディにパンチがある曲がすごく好きなんですよ。男の人に対する愚痴っぽい歌詞だと思うんですが、それも愛の形。楽しすぎて、ずっと笑顔で歌っちゃった!」と語った。
雨宮は客席を見渡し、「歌謡曲好きの仲間、私のカラオケを聞いてやってもいいぞって言ってくれる人がこんなにたくさんいるのがすごくうれしいです。この調子ならきっと第六回もできるんじゃないかなと思います!」と目を輝かせた。リサイタルの最後を飾った楽曲はテレサ・テンの「時の流れに身をまかせ」。雨宮は最後まで楽しげに歌を届け、歌謡曲への愛にあふれたリサイタルを締めくくった。
なお雨宮は6月18日にカバーアルバム「COVERSIII-Sora Amamiya favorite songs-」をリリースする。アルバムの収録曲など詳細は追ってアナウンスされる。
セットリスト
雨宮天「LAWSON presents 第五回 雨宮天 音楽で彩るリサイタル」2025年4月12日 Zepp DiverCity(TOKYO)
01. 少女A(中森明菜)
02. 真夜中のドア~stay with me(松原みき)
03. シャングリラ(久保田早紀)
04. 駅(竹内まりや)
05. 赤いスイートピー(松田聖子)
06. なごり雪(かぐや姫)
07. 時代(中島みゆき)
08. 最後の雨(中西保志)
09. Heart Note
10. サファリ・ナイト(大橋純子)
11. 「男」(久宝留理子)
12. 時の流れに身をまかせ(テレサ・テン)
トラタク@声優好き! @tora2539
雨宮さんかわいいな!
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