2組でツアーを回るのは、2009年に実施された「大惨事目眩大戦」以来となる9mmとTHE BACK HORN。セミファイナルとなった東京公演は、THE BACK HORNの先攻で幕を開けた。山田将司(Vo)が「こんばんは。THE BACK HORNです」と挨拶をしたことを機に「光の結晶」のイントロが鳴り、ライブがスタート。爽快な爆音が会場全体を飲み込んでいく。フロントの3人はフロアに飛び込まんばかりの勢いで熱演を繰り広げ、松田晋二(Dr)は躍動的なリズムでバンドを支える。
この日は「シンメトリー」「コワレモノ」といった最新ナンバーや、「コバルトブルー」といったライブの人気曲だけでなく懐かしい曲もセットリストに盛り込んだTHE BACK HORN。中盤では禍々しいサウンドと鬼気迫るような山田の絶唱が響く「ジョーカー」や、重く物憂げな空気を醸し出す「雨」が披露されファンを驚かせた。またMCで松田は「今年は9mmが結成10周年、THE BACK HORNが結成15周年で。脂の乗ったバンド同士の戦いが楽しめるんじゃないかと」と観客の期待を煽った。
その後、ラストナンバーとして届けられたのは、ライブには欠かせない「刃」。山田が「また会おうぜ!」と叫び同曲を歌い始めると、フロアはお祭り騒ぎに。全11曲を演奏し終えた4人は充足した表情を浮かべ、フロアに熱気を残したまま後攻の9mm Parabellum Bulletにバトンを渡した。
対する9mm Parabellum Bulletも、THE BACK HORNに負けぬ白熱したプレイを展開していく。序盤は「Answer And Answer」「Vampiregirl」など激しいナンバーを投下し、会場の熱気を引き上げていった。滝善充(G)と中村和彦(B)が率先して前に出て行き、かみじょうちひろ(Dr)は沈着にキレのあるリズムを刻む。菅原卓郎(Vo, G)は「みんな燃え盛ってるね」と述べ、「5年ぶりのTHE BACK HORNとのツアーですが、俺たちはこの1カ月で成長できたと思う。昨日の俺たちとはひと味違うと思うんで」と「決闘披露宴」で確かな手応えを得ていることを明かした。さらにTHE BACK HORNのニューアルバム「暁のファンファーレ」についても言及し、「1曲目から名盤だって確信した。でも時間がなくて7曲目までしか聴けてないんだけど(笑)」とはにかみながらアピールした。
ライブの中盤ではダンサブルなビートで踊らせる「悪いクスリ」、中村のアップライトベースが艶のあるムードを生み出す「キャンドルの灯を」といったミディアムテンポな楽曲を披露して観客を酔わせた9mm。後半戦に入る前には菅原がいつものように「いけるか?」と挑発し、会場の熱狂をピークに導いていく。4人は1時間にわたってアグレッシブなステージを繰り広げ、ライブ本編に幕を下ろした。
鳴り止まないアンコールに応えて登場した9mmは、観客の興奮を煽るようにTHE BACK HORNの「刃」をカバー。菅原は山田のようにハンドマイクでモニターに足をかけて熱唱し、滝、中村、かみじょうの3人も楽しそうにプレイに興じる。さらにアンコール2曲目の「Black Market Blues」では山田が呼び込まれ、菅原と山田のツインボーカルが実現。山田は中村と顔を見合わせ破顔したり、菅原とのハーモニーを聴かせたり、息の合った様子をオーディエンスに見せつける。そして「決闘披露宴」東京公演は、ステージ上のメンバーの「またいつかみんなで騒ごう!」という宣言をもって終了した。
なお「決闘披露宴」は残すところ4月10日にclub SONIC iwakiで行われる福島公演のみとなる。
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