映画ナタリー Power Push - 「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」

本郷奏多インタビュー 感情のメーターを100にするとき

戦争映画のような現実感

──街並みや巨人のビジュアルに荒廃感が漂っていますが、それについてはどう思われました?

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」より。

荒廃感っていうのは、マンガやアニメの世界観とはちょっと違ったところだと思うんです。例えばアニメだったら、皆の装備はピッカピカだったりするので。もちろん実写でもそういうスタイリッシュな世界を構築するやり方もあったとは思うんですよ。でも現実に巨人が現れる物資のない壁の中の世界があったとしたら、今回の映画で描かれているような汚い世界になるはずなんですよ。

──お話を聞いていると、クランクインの地となった軍艦島(長崎県・端島)は最適の撮影場所だったかと思うのですが、いかがでした?

なんとも形容しがたい不気味さがありました。人がいなくなって空っぽになってしまったという感じを強く受けて。巨人に壊滅され放棄された街が現実にあったらこんなふうになるんだろうなと思いました。

──クランクインの地としては申し分なかったということですか?

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」より。

調査兵団の制服を着て軍艦島に行って、そこで同じ格好をした人たちとズラッと一緒に並んで……、すごいテンションが上がりましたよ(笑)。やっぱり原作も大好きですし、アトラクションを楽しんでいるような感じで。それに軍艦島の“気”のようなものによって僕もほかの出演者の方々も役者としてスイッチが入ったと思うんです。「俺たちは『進撃の巨人』の世界に参加しているんだ!」という感じで。すごい気合いが入りました。

──それが作品にリアリティを与えているんでしょうね。

本郷奏多

そうですね、あとは当然ですけどスタッフの方々の働きですね。調査兵団の衣装だっていくらかかってるかわからないですけど、油とかをつけたりして容赦なく汚してますし、メイクで地面の泥をそのまま顔に塗られている人もいたんですよ。あと、スケジュールがタイトで、キツかったのもよかった(笑)。撮影時はすごく過酷だったんですけど、その過酷さが作品とマッチしてたと思うんです。皆が憔悴している感じが。だから一種の戦争映画みたいなリアルさが出せたと思っています。その素晴らしさを感じてほしいです。

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」特集 TOP
三浦春馬インタビュー
水原希子インタビュー
本郷奏多インタビュー
石原さとみインタビュー
長谷川博己インタビュー
樋口真嗣監督インタビュー

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」2015年8月1日より全国東宝系にて公開 / 「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN エンド オブ ザ ワールド」2015年9月19日より全国東宝系にて公開

「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」
スタッフ

監督:樋口真嗣
原作:諫山創(講談社「別冊少年マガジン」連載中)
脚本:渡辺雄介、町山智浩
特撮監督:尾上克郎
主題歌:SEKAI NO OWARI「ANTI-HERO」
音楽:鷺巣詩郎

キャスト

エレン:三浦春馬
シキシマ:長谷川博己
ミカサ:水原希子
アルミン:本郷奏多
ジャン:三浦貴大
サシャ:桜庭ななみ
サンナギ:松尾諭
フクシ:渡部秀
ヒアナ:水崎綾女
リル:武田梨奈
ソウダ:ピエール瀧
ハンジ:石原さとみ
クバル:國村隼

本郷奏多(ホンゴウカナタ)

1990年11月15日、宮城県生まれ。2002年「リターナー」で俳優デビュー。2005年「HINOKIO」で映画初出演を務める。以後、「NANA2」「GANTZ」「ストレイヤーズ・クロニクル」などに出演。映画、ドラマ、舞台と幅広く活動し、「BTOOOM!」「ガンダムビルドファイターズ」で声優にも挑戦。現在主演ドラマ「アカギ」が放送されており、11月に出演作「シネマの天使」の公開を控える。

映画「進撃の巨人 ATTACK ON TITAN」×au スペシャルサイト
auスマートパス会員限定 毎週月曜日はauマンデイで映画が1100円!

2015年9月18日更新