マイナタリー特集 #5 本郷奏多|「ガンダム」で演じるなら何役? “マンガ原作の申し子”がマンガ・アニメ放談

「マイナタリー」は、コミック、音楽、お笑い、映画、演劇の5ジャンルにわたるナタリーを横断しながら、好きなマンガ家、声優、アーティストなどの情報をいち早くチェックできるスマートフォンアプリ。このたび正式リリースから1周年を迎えた。また2008年12月25日の創設以来、マンガにまつわるニュースを1日も休むことなく配信し続けてきたコミックナタリーが、10年目突入を目前にパワーアップ。12月1日より扱う領域を拡大し、アニメに関するニュースもお届けしている。

この節目にコミックナタリーは、マンガ・アニメへの造詣が深く、マンガ原作の実写作品に多数出演している俳優・本郷奏多にインタビューを実施。マイナタリーの便利な機能の紹介とともに、本郷が2017年に接して印象的だった作品や、声優としても活躍する彼が考える実写とアニメの演技の違いなど、マンガ・アニメトークをたっぷりとお届けする。インタビューの最後には、本郷が一番好きな作品だという「ヒカルの碁」の脳内キャスティングも。主人公のヒカルに、彼が配役したのは?

取材・文 / 岸野恵加 撮影 / 佐藤類

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アプリ「マイナタリー」では、ナタリーが提供しているマンガ、音楽、お笑い、映画、演劇の5ジャンルに関するニュースをすべて配信。コミックナタリーで新たに扱うこととなった、マンガ関連作以外のアニメの情報もお届けする。

また各ニュース記事には「いま●人が見ています」と表示され、その瞬間どれだけの人がそのニュースに注目しているかが確認できる。ニュース記事のほか、話題のアニメの裏側に迫る特集記事や、人気のマンガ家や声優を紐解くインタビューも配信している。

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2017年のBESTマンガ・アニメ

──2017年も終わりに近づいているので、まずは本郷さんが今年触れて印象に残っているマンガ、アニメについてお聞きしたいです。

本郷奏多

今年読んだ中だと……「キングダム」はすごく面白かったですね。ただ夢中で15巻くらいまで読んでたところで、スタッフの方に「もう王騎って死んだ?」って聞かれて。

──ええっ、ネタバレされちゃったんですね。序盤の大きな山場と言える、王騎が死ぬ16巻まであと少しというところで……。

16巻を読んでから聞いてたら読み続けられたと思うんですけど、「え、王騎死ぬんだ」ってくじけちゃって。今は止まっちゃってます。「キングダム」は男の子が好きなものがいっぱい詰まってるというか、何も力を持ってない男の子が自分の実力だけで成り上がっていくというところがすごく魅力的ですよね。王道な作品だなと。

──少年誌っぽさがありますよね。

そうですね。青年誌の(週刊)ヤングジャンプ(集英社)作品だけど、少年誌っぽいテイストがある。

──では、今年のアニメ作品では何が印象に残っていますか?

11月に劇場上映された「機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER」のキービジュアル。©創通・サンライズ

「ガンダム」シリーズ、特に宇宙世紀シリーズが好きなので、宇宙世紀を舞台にした新作は必ず観るようにしているんですが、「機動戦士ガンダム サンダーボルト」は超面白かったですね。久々にしっかり戦争してるガンダムだな、と。

──「サンダーボルト」は太田垣康男さんのマンガが原作で、一年戦争から始まる作品ですね。2015年に初めてアニメ化されて、今年11月には第2シーズンに新規シーンを加えた特別編「機動戦士ガンダム サンダーボルト BANDIT FLOWER」が劇場上映されました。

これまでの「ガンダム」って連邦軍目線に立って観ることのほうが多い作りだったと思うんですけど、「サンダーボルト」はどちらかというとジオン軍目線で観てしまう感じで、すごく新しいアプローチだなと思いました。劇中で義手、義足の人を集めた特殊部隊が編成されているんですけど、そこでは義肢を直接コックピットに接続すると、体の一部のように操縦できるモビルスーツが開発されてるんです。主人公の1人であるダリルは両足と左腕を失ってしまうんですが、健常だった右腕も搭乗するサイコ・ザクの能力を最大限に引き出すために、軍に切断されてしまう。そこのシーンは超泣けました。

──かなり重い描写ですね。

そうなんですよ。両手足のあるダリルが海辺を走り回るシーンが出てくるんですけど、それは夢で、目が覚めると手足がなくて涙が流れる場面とか、久々に重いところに語りかけてくる「ガンダム」だなと。最近観たアニメの中では一番面白かったです。

俳優と声優、スイッチの切り換え

あとは「いぬやしき」も……自分が今アニメ版に出演している作品なので宣伝っぽくなっちゃいますけど(笑)、今年原作が完結して、すごくよかったです。もともと奥(浩哉)先生の「GANTZ」がすごく好きだったのもあって。

──本郷さんは実写映画の「GANTZ」にも出演されていましたね。「いぬやしき」は連載が始まったときから追っていたんですか?

単行本の2、3巻が出たくらいから、新刊が出たら買って読んでました。「GANTZ」よりわかりやすいですよね。「GANTZ」はちょっと回り道をしているともとれるところが何カ所かあるので、それと比べると非常にシンプルでわかりやすいものを描いてるなって。

──奥先生が最初から全10巻と決めて執筆されていたからというのもあるのか、ラストまで一気に読んでしまう勢いがありますよね。本郷さんは俳優でありながら、声優としても「BTOOOM!」「ダンガンロンパ3 -The End of 希望ヶ峰学園-」そしてこの「いぬやしき」とキャリアを積んできていますが、声優と俳優でスイッチの切り替えはしていますか?

本郷奏多

してますね。僕は実写でやる芝居と、アニメに声をあてる芝居ってまったく別だと思っていて。それを考えずにやってしまうと、いわゆる「うわ、芸能人が声優やってんな」っていう感じになっちゃうと思うんですよ。実写の芝居だと、表情だったり間の取り方だったり、身体の使い方でいろんな情報を伝えることができるんですけど、アニメでは映像がそれらを担っている部分が大きくて、こっちが入れられるのは声しかない。

──声ですべてを表現する必要がある。

そう、アニメの絵って、デフォルメされた世界ですし、やっぱり実際の人間に比べたら絶対に情報量が少ないんですよ。真逆のことを言っているのに顔の表情は同じだったりすることもあるので、そこでの声の表現は実写の芝居とは違うところを使わなきゃいけないんですよね。ざっくり言ってしまえば、オーバーにやるというか。ブレスの使い方とか、実写とはまったく違うと僕は思っていますね。

──「いぬやしき」は来年実写映画の公開も決定しています。本郷さんはこちらにも同じ安堂直行役で出演されますが(参照:映画「いぬやしき」犬屋敷役は木梨憲武、獅子神役は佐藤健!本郷奏多らも出演)、アニメに出演する前に、映画の撮影が終わっていたんですよね。

アニメ「いぬやしき」より、本郷奏多演じる安堂直行。©奥浩哉・講談社/アニメ「いぬやしき」製作委員会

そうなんです。僕、声優やらせてもらうのがすごく好きで。映画を撮ってるときにノイタミナでアニメをやるらしいっていうのを聞いて、「僕、こういう作品でアニメも出演してきたんで、どうですかね」「(実写とアニメで)同じ役やったら、今までにない試みなんじゃないですかね。話題になりますよ! アニメサイドの取材とかでも映画の宣伝にもなりますし、これはwin-winの関係ですよ!」って現場で訴えてたら、それがアニメのプロデューサーの耳にも届いたみたいで、アニメにも出してもらえることになりました。

──すごい! まさにwin-winだと思います(笑)。実写で演じた役をもう一度アニメで務めるというのはなかなかない経験だと思いますが、同じ役を2度演じてみていかがでしたか?

映画で一度物語を全部走りきって、犬屋敷さんと一緒に戦うときだったり獅子神と2人で話すときに実写で自分が体験した感情は、アニメにそのまま持っていけましたね。それは実際に自分が肌で体感したからこそ使えた部分で。ラッキーだったと思っています。

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マイナタリー特集
#1 廣田あいか
#2 「KING OF PRISM -PRIDE the HERO-」カヅキ×タイガ×アレク
#3 「HiGH&LOW」黒木啓司×NAOTO / 白濱亜嵐×佐野玲於
#4 「きみどり古田のファッションチェック」特別編
#5 本郷奏多
「鋼の錬金術師」
公開中
「鋼の錬金術師」
あらすじ

幼い頃に最愛の母親を亡くした兄エドと弟アル。彼らは母親を生き返らせるため、錬金術における最大の禁忌(タブー)・人体錬成に挑んだ。しかし錬成は失敗に終わり、エドは左脚を、アルは身体のすべてを代価として失ってしまう。瀕死のエドはとっさに再錬成を行い、自分の右腕と引き換えにアルの魂を鎧に定着させることに成功した。それから数年後、鋼鉄の義肢を装着し国家錬金術師となったエドは、奪われたすべてを取り戻すためにアルと旅を続けている。

スタッフ

監督:曽利文彦
原作:荒川弘「鋼の錬金術師」(「ガンガンコミックス」スクウェア・エニックス刊)

キャスト

エド:山田涼介
ウィンリィ:本田翼
マスタング:ディーン・フジオカ
ホークアイ:蓮佛美沙子
エンヴィー:本郷奏多

マルコー:國村隼

コーネロ:石丸謙二郎
グレイシア・ヒューズ:原田夏希
グラトニー:内山信二
ロス:夏菜
タッカー:大泉洋(特別出演)

マース・ヒューズ:佐藤隆太

ハクロ:小日向文世

ラスト:松雪泰子

本郷奏多(ホンゴウカナタ)
1990年11月15日、宮城県生まれ。2002年「リターナー」で俳優デビュー。2005年「HINOKIO」で映画初出演を務める。以後、「NANA2」「GANTZ」「進撃の巨人」などに出演。映画、ドラマ、舞台と幅広く活動し、「BTOOOM!」「ガンダムビルドファイターズ」「ダンガンロンパ3 The End of 希望ヶ峰学園」「いぬやしき」といったアニメ作品で声優にも挑戦。現在はドラマ「アカギ」「ラブホの上野さん season2」で主演を務めており、出演した映画「氷菓」「鋼の錬金術師」は全国で公開されている。2018年には、アニメ版と同じく安堂直行役で実写映画「いぬやしき」に出演。