- 「いちごの唄」
- 2019年7月5日(金)公開
- ストーリー
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笹沢コウタは中学生の頃、親友・伸二とともに“あーちゃん”こと天野千日を“女神”と崇めていた。しかしある日、伸二はあーちゃんの身代わりとなって交通事故でこの世を去る。伸二の死を背負って生きることになった2人は10年後、東京で偶然再会。コウタの提案により、2人は毎年伸二の命日である七夕に会い、彼の思い出話をしながら散歩をすることが恒例となった。しかしある年、千日は伸二との過去の秘密を語り「もう会うのは終わりにしよう」と告げる。
- スタッフ / キャスト
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監督:菅原伸太郎
原作:岡田惠和、峯田和伸「いちごの唄」(朝日新聞出版)
脚本:岡田惠和
主題歌:銀杏BOYZ「いちごの唄」
音楽:世武裕子・銀杏BOYZ
出演:古舘佑太郎、石橋静河、和久井映見、光石研、清原果耶、小林喜日、大西利空、しゅはまはるみ、渡辺道子、ポール・マグサリン、山﨑光、蒔田彩珠、泉澤祐希、恒松祐里、吉村界人、岸井ゆきの、峯田和伸、宮本信子ほか
- 銀杏BOYZ「いちごの唄」
- 2019年7月5日より上映劇場で数量限定販売 / 初恋妄℃学園
©2019「いちごの唄」製作委員会
浅野いにお
どこまでも純粋な物語です。映画は物語を観せるものですが、音楽は物語を作るものなのだと再認識しました。
人生の節々にあの曲達が寄り添ってくれた。そんなことを思い出します。
コウタにとっての女神が、それと誰かにとっての女神が、これからもずっと笑顔でいてくれますように。
倉本美津留
いちごの唄のいちごって、そうか~そういうことか~。
リアルとファンタジーをピュアすぎる精神と情熱で傷つきながら行ったり来たりする。そんな峯田の歌に触発されて紡ぎ出された作品以外の何物でもない高純度の銀杏映画だ。
そんな映画の中に峯田自身も脇役で登場する。
美味しくないラーメン屋という美味しい役でめちゃめちゃいい味を出していたりする。
なんとも不思議な入れ子構造だ。
物語は偶然から始まる。そしてその偶然が3年かけて再び起こる偶然によって辻褄する。
とても感動的な創作。ファンタジーだ。
しかし実は我々の日常もピュアな心で見過ごしさえしなければ感動につながる偶然に満ち満ちている。
この映画が、ファンタジーがリアルであるという真実を可視化していくれている。
Nothing is real and nothing to get hung about……
ありがとう。この映画がリアルになってくれて。
セントチヒロ・チッチ(BiSH)
恋に悩んで音楽にすがって
なんとなく進んでく毎日が
最低で、それでも少し幸せで。
まるで自分をみてるみたい。
青年の淡い恋も
汚いラーメン屋も
忘れられたセックスも
銀杏BOYZの音楽も
いつもの帰り道も
不器用で甘酸っぱくて
愛おしくて。
何故だか全部が終わる頃には
心が洗い流されたような
気持ちになっていました。
HANAE
チープなイヤホンのひび割れた音でひとり銀杏BOYZを聴いているような少年に恋をされたい。それも、死ぬほど恥ずかしいタイプの恋をされたい。恋をしたいのではなく。恥ずかしくて恥ずかしくて恥ずかしくて愛おしいこの映画を観ながら、そんなことを思った。
花沢健吾
僕の青春時代には一切なかった淡い恋愛や友情がこの映画には詰まっていました。羨ましくなんかないぞ! 峯田さんとは2度ほど街中で偶然出会っているので、ラーメン屋の店主とよく会っちゃう主人公と自分が重なって見えた。とりあえず峯田さんの作ったラーメンを食べてみたい。
箭内道彦
稀有で、普遍で。カッコ悪くて、愛しくて。これが銀杏BOYZなんだ。
谷中敦(東京スカパラダイスオーケストラ)
誰かがいなくなると、修復不能な哀しみが産まれます。でも、その哀しみは絆を紡いで、残された人々の命を守ってくれるんでしょうね。
言葉だけでは説明がつかない心の切なさと優しさを、映像と音で見せて貰いました。美しい映画です。