村山とのシーンでカチンコチンに(小森)
──ではここからは、オロチ兄弟についてさらに詳しくお話しいただきたいと思います。髙橋ヒロシ先生や監督からは、まず役についてどのような説明がありましたか?
中務 髙橋ヒロシ先生には細かい設定をたくさん教えていただきました。例えば「実は2人は、お母さんと一緒に住むマイホームを建てるために一生懸命働いている」とか。
小森 ほかにもいろいろあったんですが、1つ印象的だったのは、正也だけ高校を中退しているということです。兄の真也が先に卒業してしまってから、つまらなくなってやめちゃったそうで。
中務 映画の中ではまったく描かれてはいないんですけどね。
──今回アクションやシリアスなシーン、そしてコメディ要素の強いシーンまで、お二人の見せ場が盛りだくさんだったと思います。特に思い入れの深いシーンを挙げるなら?
中務 冒頭の、自転車の人たちを追いかけるアクションですね。最初の台本にはなかったのですが、HIROさんが「2人の登場を印象付けるシーンを入れてほしい」と言ってくださって。今回の映画における最初のアクションが、僕と隼のあのシーンなので、すごく気合いを入れました。真夏にスーツを着てあれだけ動くのはキツかったですが……。
小森 僕が印象的なのは、オロチ兄弟が焼肉屋で村山と話すシーン。クランクインしてから3シーン目くらいだったので、僕はまだ現場にも役にも慣れていない中であの村山と会話したんです。「HiGH&LOW」初期から考えると、僕らは村山の存在の大きさを、約4年かけて知ってるわけじゃないですか。そんな大物と会話する緊張感から、その日の僕は、まあひどかったですね。NGを出しまくりました。
──具体的には、どんな部分で注意されたのですか?
小森 とにかくカチンコチンになってしまったんですよね。スタートした瞬間から「レモンサワーのグラスを持っているその手はなんなんだ!?」「普段、飲まないグラスを握ったまましゃべることなんてないだろ」で始まり、飲みながら演技してみることになったら「そのタイミングで飲まないだろ!」と初歩的なところでたくさん怒られてしまいました。
──好きなキャラクターである村山さんを前にしたら緊張してしまいますよね。
小森 はい。あと実は、僕らオロチ兄弟2人だけのシーンがもう1つあったんですよ。でも、丸々カットになってしまって(笑)。撮影は済ませていて、すごくいいシーンになったんですけど、そのシーンだけストーリーから逸れてしまっているということで残念ながら本編には入りませんでした。
中務 だいぶコメディ寄りのシーンだったんですよね。初めて2人が喧嘩するシーンで。
──もしかしたら、今後オロチ兄弟が登場する続編があったら、使用される可能性もありますよね……?
小森 可能性はありますよ!
中務 いつか復活してほしい! 個人的には一番好きなシーンでもあったので。
壱馬ってこんなに頼もしい子なんだ(小森)
──また今回、花岡楓士雄役の川村壱馬さんや、高城司役の吉野北人さんといった、EXILE TRIBEの後輩の方々とも共演されましたね。
小森 実は、北ちゃんには現場で会わなかったんですよね(笑)。
中務 北ちゃんは顔合わせして、打ち上げで久々に会った感じで。でも壱馬とは団地の幼なじみメンバー役として、けっこう同じシーンがありましたね。終盤、楓士雄と(矢野聖人扮する)前川新太がぶつかり合うシーンの壱馬は……すごかったです。普段からお酒を飲むと熱い一面を見せるやつなんですけど、あそこまで感情をむき出しにしている姿は初めて見ました。後輩ではありますけど、すごくリスペクトしています。
小森 壱馬は弟っぽいイメージだったんですけど、今回は「自分が引っ張っていかなきゃ」というプレッシャーを演技ではねのけて結果につなげていて。壱馬ってこんなに頼もしい子なんだなと思いました。……でも実はこっちはそれどころじゃなかったので、他人事のように見ていました(笑)。俺もがんばるから、お前もお前でがんばれよ!みたいな。
──楓士雄や新太、オロチ兄弟ら希望ヶ丘団地の幼なじみメンバーは、おそろいのネックレスを持っていますよね。新太の場合は「地」のように、それぞれ漢字1文字が書いてありましたが、あれにも意味が込められているのでしょうか?
中務 全員の意味を調べたら、面白かったですよ。それぞれ「家族を大切にする」みたいないろいろな意味があって、各キャラクターに合った漢字になっていたんです。でも正也のだけ、なぜか……。
小森 僕のは「生」で、意味は「交通安全」です!(笑)。
中務 バイクに乗ってるくらいしか、今のところつながりがわからなかったです(笑)。
小森 そうですね。だからそこに込められた裏テーマは、監督のみぞ知る……という感じだと思います。ぜひ全員分、よく観てみてください!
隼は絶対に怒らせたくない(中務)
──演技初挑戦を経て、改めて感じたお互いの魅力を教えてください。
中務 隼は普段からおしゃべりなので役に近かったんですが、演技を通して違う一面も見られました。普段は人を殴ることなんて絶対にないので、アクションシーンはいい意味でちょっと怖くて、絶対に隼を怒らせたくないなと思いました(笑)。
小森 僕の真の姿を見たね(笑)。僕は、裕太くんってやっぱり大きい人だなと思いました。普段から裕太くんと一緒にいると落ち着くし、パフォーマンスでも裕太くんと一緒なら安心できるんです。今回の現場でも裕太くんはいい意味でおっとりしていて、焦りや緊張の負のオーラを出していなくて。僕は緊張しいなので、セリフを覚えてきていても現場で台本が手放せない。でも裕太くんは何事にも動じないので、一緒にいてくれてよかったなと思いました。あとは、脚本家さんにめちゃくちゃ怒られた日の帰り道、僕の話を聞いてくれました(笑)。
中務 そんなことあったな。隼が「あの脚本家さん、明日もいるかな!?」って心配してて面白かった。
小森 そういう心配も全部受け止めてくれたので、その器の大きさが裕太くんの魅力なんだなと再確認しました。
──では最後に、改めてこの「HiGH&LOW THE WORST」を楽しみにしているファンの方々にメッセージをお願いします。
中務 「HiGH&LOW」や「クローズ」「WORST」というと、世間の方には喧嘩ものっていうイメージもあるかもしれません。でも実際は、その中に男同士の熱い友情や、誰かを守りたいという気持ちがふんだんに盛り込まれているんです。女性も感動できる作品になっていますし、男性は改めて「かっこいい男になりたいな」と思える映画になっていると思うので、ぜひ男たちの友情に注目して観ていただきたいです。
小森 髙橋ヒロシ先生のマンガの世界の鳳仙学園が鬼邪高と戦うなんて、本当にすごいことだと思うんです! こんな夢のような企画はほかにないですし、男なら燃えるポイントがたくさんあります。それだけじゃなく、希望ヶ丘団地メンバーの愛や、涙できるアクションも見どころです。壱馬、志尊淳くん、ほかにも素敵なキャストがたくさん出てくるので、ぜひたくさんの方に魅力が伝わってほしいです。
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2019年10月4日更新