ろう者のクルド人少年追ったドキュメンタリー公開、自分らしさ見つける過程を映し出す

1

32

この記事に関するナタリー公式アカウントの投稿が、SNS上でシェア / いいねされた数の合計です。

  • 5 13
  • 14 シェア

イラク領のクルディスタン地域で育ったろう者の少年を追ったドキュメンタリー「Name Me Lawand」が、「ぼくの名前はラワン」の邦題で2026年1月9日より東京・新宿武蔵野館ほか全国にて順次公開される。このたびティザービジュアル、特報が解禁された。

「ぼくの名前はラワン」ティザービジュアル

「ぼくの名前はラワン」ティザービジュアル [拡大]

本作は、心に傷を負ったろう者の少年が、新天地での出会いと学びによって自分らしさを獲得していく過程を捉えたドキュメンタリー。生まれつき耳が聞こえないラワンは、“みんなと違う”という理由で周囲からいじめられていた。彼が5歳のとき両親は移住を決め、難民キャンプでの数カ月を経てイギリスの都市ダービーにたどり着く。ろう学校でイギリス手話と口話を学び始めたラワンは、手話だけで生きていくと決めるが、両親はその選択を危惧していた。イラクでは手話だけだと同等の人間として扱ってもらえないからだ。そんな中、難民申請をしていた一家に対する内務省の審査が始まる。

「ぼくの名前はラワン」場面写真

「ぼくの名前はラワン」場面写真 [拡大]

監督を務めたエドワード・ラブレースは2019年にラワンと対面し、4年の年月を掛けて彼の成長をカメラに収め続けた。製作過程でイギリス手話を習得したというラブレースは、この映画の狙いについて「ありのままの自分を受け入れてくれる場所で、自ら選んだ言語を通して自己表現の自由を得たとき、何が起こるかを世界に伝えることだ」と語っている。

このたびYouTubeで公開された映像には、2人の少年が手話で話す様子、ラワンが風船越しの振動で音楽を楽しもうとする姿、自然の中を駆け抜けるカットなどが収められた。ビジュアルには、陽光を背にしたラワンの姿と「この世界は、きっと変えられる。」というコピーが並んでいる。

なお本作は、11月6日から開催される手話のまち 東京国際ろう芸術祭2025の招待作品に選出されており、11月9日に特別先行上映。また同月より開催予定の第20回難民映画祭では、12月3日に特別先行上映される。詳細は各イベントの公式サイトで確認を。

ドキュメンタリー映画「ぼくの名前はラワン」特報

「ぼくの名前はラワン」特別先行上映 概要

手話のまち 東京国際ろう芸術祭2025

上映日時・場所

2025年11月9日(日)18:30~
東京都 座・高円寺 高円寺2

第20回難民映画祭

上映日時・場所

2025年12月3日(水)18:30~
東京都 イタリア文化会館 東京 アニェッリホール

この記事の画像・動画(全5件)

©︎ Lawand Film Limited MMXXII, Pulse Films, ESC Studios, The British Film Institute

読者の反応

  • 1

映画ナタリー @eiga_natalie

ろう者のクルド人少年追ったドキュメンタリー公開、自分らしさ見つける過程を映し出す(特報映像あり)
https://t.co/nRkX0geD0Q

#ぼくの名前はラワン https://t.co/XOHYlTOYTP

コメントを読む(1件)

関連記事

リンク

あなたにおすすめの記事

このページは株式会社ナターシャの映画ナタリー編集部が作成・配信しています。

映画ナタリーでは映画やドラマに関する最新ニュースを毎日配信!舞台挨拶レポートや動員ランキング、特集上映、海外の話題など幅広い情報をお届けします。