映画好き高校生の成長描く青春コメディ「アイ・ライク・ムービーズ」公開

カナダの青春コメディ映画「I Like Movies アイ・ライク・ムービーズ」が12月27日より東京・新宿シネマカリテ、ヒューマントラストシネマ渋谷ほか全国で順次公開される。

本作はレンタルDVDが全盛だった2003年のカナダを舞台に、人とうまくやれず行く先々でトラブルを起こす少年の成長を描く物語。田舎町で暮らすローレンスは映画が生きがいの高校生だが、社交性がなく周囲の人々とうまく付き合えずにいた。アメリカのニューヨーク大学でトッド・ソロンズから映画を学ぶことを夢見る彼は、唯一の友達マットと毎日つるみながらも、高額な学費をためるために地元のビデオ店「Sequels」でアルバイトを始める。そこで、かつて女優を目指していた店長アラナらさまざまな人と出会い、不思議な友情を育んでいくローレンス。しかし自分の将来に対する不安から、彼は大事な人を決定的に傷つけてしまう。

ローレンスを演じたのは、カナダ出身の若手俳優でラッパーとしても活動しているアイザイア・レティネン。アラナ役にトロント出身のロミーナ・ドゥーゴ、夫の死後ローレンスと二人きりで暮らしている母親役にクリスタ・ブリッジス、コメデイ番組「サタデー・ナイト・ライブ」を愛するマット役にパーシー・ハインズ・ホワイトが起用された。

監督・脚本を担ったカナダ出身のチャンドラー・レヴァックは、ミュージックビデオを数多く手がけ短編映画の監督を担当したのち、政府母体の機関テレフィルム・カナダが主宰する新興映画製作者向けプログラム「Talent to Watch」から資金提供を受けて本作を製作した。彼女の自伝的な物語だが、性別を変えて少年を主人公にしている。俳優・映画監督のサラ・ポーリーは「『I Like Movies』を観れば、きっと映画がもっと好きになる」と本作を称賛した。