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貫地谷しほり、「夕陽のあと」での子供を捨てる母親役に複雑な心境告白

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「夕陽のあと」公開記念舞台挨拶の様子。左から越川道夫、貫地谷しほり、山田真歩。

「夕陽のあと」公開記念舞台挨拶の様子。左から越川道夫、貫地谷しほり、山田真歩。

夕陽のあと」の公開記念舞台挨拶が本日11月9日に東京・新宿シネマカリテで行われ、キャストの貫地谷しほり山田真歩、監督の越川道夫が登壇した。

「アレノ」「海辺の生と死」で知られる越川がメガホンを取った本作。鹿児島・長島町を舞台に、赤ん坊の頃から育ててきた里子との養子縁組を控えた家族の前へ、かつて子を捨てた母親が現れるさまを描く。貫地谷が東京から移住してきた佐藤茜、山田が7歳の里子・豊和との養子縁組を控える日野五月を演じた。

子供を捨てた母親を演じた貫地谷は「正直、私が演じた茜という女性が皆様にどう映ったのか怖い気持ちがあります」と切り出し、「これから養子縁組を控える家族の前に茜という生みの親が現れる。ある意味、かき乱すわけじゃないですか。五月たちの家族に感情移入する人も多いと思うんです」と複雑な心境を吐露。「ただ、劇中に出てくる『一度失敗した人間にチャンスはないのか?』。このセリフがとても大切なことなのではないかと思っているんです」とまっすぐに前を見つめると、満席の会場からは大きな拍手が起こった。

越川から「まさに島民そのもの」と評された山田は、島でのエピソードを披露。「島の皆さんと波長を合わせるために、島中を歩きまわっていたんです。そうしたら島のおばあちゃんが向こうからやってきて、とつぜんハグしてくれた。その場で家族同然のように身の上話をしてくれたんです。その心のあけっぴろげな感じを表現できたらいいなと思っていました」と明かした。

生みの親と育ての親を軸にしたストーリーに関して、越川は「どちらが本当の親かという物語はこれまでいくつもあったけれど、そこから解放されたかった」と着想を語る。そして「愛ゆえに拘束したくなるけれども、子供の人生は子供のもの。そこをどう尊重できるかということを一番に考えました。僕らはいい大人ですから、あとからくる子供たちのためにどういうふうな場所や世界を残していけるか。そこを考えながらみんなで作品を作りました」と続けた。

「夕陽のあと」は11月8日より東京・新宿シネマカリテほか全国で順次ロードショー。

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