「ルパン三世VSキャッツ・アイ」“幻”のシナリオ言い当てる栗田貫一に監督「鋭い！」

アニメ映画「ルパン三世VSキャッツ・アイ」のジャパンプレミア試写会が、本日1月24日に東京のTOHOシネマズ 六本木ヒルズで開催。ルパン三世役の栗田貫一、来生瞳役の戸田恵子、瀬下寛之監督が登壇した。

「ルパン三世」のアニメ化50周年と「キャッツ・アイ」の原作40周年を記念し、1月27日よりPrime Videoで世界独占配信される「ルパン三世VSキャッツ・アイ」。ルパン三世一味と瞳らキャッツアイが、ある絵画を巡って火花を散らすさまが描かれる。当初静野孔文監督も登壇を予定していたものの、体調不良のため欠席となった。

オファーが来たときの心境について、栗田は「以前（江戸川）コナンさんとルパンが対決したことがあるんですが、コナンさんがありならキャッツアイも来るだろうと思いました。不二子ちゃんがキャッツアイたちと並んでいても遜色ないですし。やっぱり来たか！と思いましたね」とコメント。続けて栗田は「いずれ『アンパンマン』とのコラボもあるかもしれない」とジョークを飛ばし、アニメで長年アンパンマン役を演じている戸田を笑わせる。戸田は「何年か前に『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』で『キャッツ・アイ』が30何年かぶりに復活、というお仕事をいただいたんですが、そのときかなり驚いてひっくり返ったんですよね。それから数年経って、今回は『ルパン三世』というビッグタイトルと同じ画角に収まることができるということで、再びひっくり返りました（笑）。でもまた私たちを起用していただき、本当に光栄なことです」とほほ笑んだ。

オリジナルのシナリオで展開していく「ルパン三世VSキャッツ・アイ」について、瀬下監督は「僕も静野監督も、オリジナルシナリオで作る以外想像が付きませんでした。僕ら自身が想像付かないことはできないですから。それに『ルパン三世』も『キャッツ・アイ』も、絵として個性の強いキャラクターが登場しますし、演じるキャストの皆さんも強烈に上手い皆さんから、僕たちの頭の中にあるイメージですと、オリジナル以外あり得ませんでした」と語る。栗田が当初、不二子とキャッツアイの女性怪盗同士の対決をイメージしていたと述べると、瀬下監督は「栗田さんは本当に鋭い！ 当初そういうプロットを考えていたんです。不二子がボロボロになって、泪姉さんが『替えのレオタードならあるわよ』と差し出すようなシーンも考えたんですが、微妙に収集が付かなくて変えたんです。でもあの3人に不二子が加わったら最強感があるし、見てみたかったですね」と制作の裏側を明かした。

ここでシークレットゲストとして、森三中の黒沢かずこ、村上知子、大島美幸がキャッツアイ風のレオタード姿で乱入。ステージ上で前転を披露する、キャッツアイの予告状・キャッツカードを投げるなどして観客を湧かせた。12年前にCMでもキャッツアイに扮していた森三中。大島は久しぶりのレオタード姿に「いつもの普段着より着やすいので、これを着て帰りたいですね」と笑顔を見せる。キャッツアイ同様、女性3人組で活動する森三中に、МCが「女性3人組というのは、収まりがいいんでしょうか？」と質問する。村上は「そうですね、2人ならケンカしたらコンビ別れしちゃうけど、3人なら絶対に誰か仲裁してくれますから。ギャラは割りづらいけど。だから、キャッツアイ＝森三中ということで」とアピールした。

映画の感想を問われ、村上が「小さいときから観てたルパン三世とキャッツアイがコラボすることだけでも素敵なんですけど、銭形警部と（内海）俊夫の組み合わせもどうなっちゃうの!?っていう」とコメントすると、黒沢が「そう、こんな組み合わせ!?って思えるような、まるでМ‐1王者が集まっているようなエンターテインメントが繰り広げられています！ そして本当にハートフルで、すごく楽しい作品でした！」と熱烈に見どころを語った。

最後に栗田は「キャッツさんたちとルパンがうまく駆け引きをして、いい人生ドラマになった感じもあるし、メランコリーな場面もある。こんなふうにまとまるんだ、と思いました」と感想を述べ、先ほど話題に出た不二子とキャッツアイのコラボを例に挙げつつ「パート2作ってもいいんじゃない？」と瀬下監督に語りかける。戸田は、TVシリーズなどで泪役を演じていた藤田淑子が2018年に亡くなったことから、「『劇場版シティーハンター <新宿プライベート・アイズ>』では私が瞳と泪姉さんの2役をやらせていただいたんですが、今回は深見梨加さんが実に見事に姉さんを演じてくださいました。たくさんの思い出がある『キャッツ・アイ』に参加でき、しかも『ルパン三世』とコラボということで本当に幸せな気持ちです」と挨拶する。最後に栗田と戸田、瀬下監督と森三中でフォトセッションを行い、イベントの幕が閉じた。

なおコミックナタリーでは「ルパン三世VSキャッツ・アイ」の特集を展開中。「ルパン三世」シリーズと「キャッツ・アイ」に精通するライターが配信開始より一足先に同作を鑑賞し、同作の魅力をたっぷりと綴っている。