「プラチナエンド」入野自由の“主人公っぽくなりすぎない”演技に石川界人も太鼓判

大場つぐみ・小畑健原作によるTVアニメ「プラチナエンド」の先行上映会が去る10月3日に東京・新宿バルト9で行われ、架橋明日（かけはしみらい）役の入野自由、ナッセ役の小倉唯、生流奏（うりゅうかなで）役の石川界人が登壇した。

第1話・2話の上映後に登場した入野、小倉、石川の3人。「プラチナエンド」のイベント開催は有観客では初めてということもあり、入野は「うれしいですし、こんないい環境で第1・2話を観られるなんてうらやましいです」と観客に向けて話す。ナッセを思わせる真っ白な衣装に身を包んだ小倉も「直接のリアクションがあるとうれしいです」と喜んだ。

入野は自身が演じる明日について、「見た目は主人公らしいけど、物語が進むほど主人公のイメージとは離れていく面白いキャラクターで、主人公っぽくなりすぎないように意識して演じています」と印象を語る。意外性のある人物像のため演じることが難しそうに思えたが、オーディションを受けたときに作ったイメージをもとに、実際の収録現場で細かいバランスを調整していったと明かした。そんな入野の演技について、石川は「台本を読む際に『もし自分が演じるとしたら』と考えることもあるのですが、これが正解なんだなって」と賛辞を贈った。

小倉は「ナッセは見た目はキュートなのですが、棘のあることも平然と言っちゃう子で、善悪の判断が人間の価値観と違うんだなと感じました。ゾワッとする発言もあるのですが、一番願っているのは明日くんの幸せなので、常に味方でいてくれている子です」と笑顔で話す。入野は「収録のときに小倉さんの声を聞いて、まさにナッセにぴったりだった」と太鼓判を押した。しかしアフレコの序盤では苦労したようで、小倉は「第1・2話を入野さんと一緒に収録させていただいたのですが、明日くんとのテンションの差がありすぎて、会話になっているようでなっていない掛け合いが難しく、明日くんに引っ張られないように意識しました」と明かした。

石川は自身の演じる奏について「第一印象としては、とにかくイケメンですよね。これから明日との掛け合いも出てくるのですが、自分と異なる思想の持ち主を説き伏せるために人を煽るようなセリフがどんどん出てくるので、そこを楽しみにしてほしいです」と注目ポイントを語る。司会の宇内梨沙アナウンサーから「奏は奏なりの正義感があるので、嫌いになれないのでは？」と振られた入野は、「けっこう嫌いになれますよ（笑）」と即答。小倉も「明日と奏の2人が対象的すぎて、間にいる身としては困ってしまいますよね（笑）」と両極端のキャラクターに戸惑いを隠さなかった。

また上映されたばかりの第1・2話について、キャストが印象に残っているシーンを振り返るコーナーも。入野がピックアップしたのは”明日の叔母が豹変するシーン”で、叔母を演じた小林ゆうの演技力に圧倒されたこと、そして収録が終わると爽やかに「お疲れさまでした！」と豹変する小林の様子が衝撃だったと明かした。続いて小倉は、“ナッセが明日に赤の矢について説明するシーン”をセレクト。第1・2話は登場キャラクターがまだ少ないこともあり、語り部のような説明セリフが多いことに苦労したと振り返った。そして石川は、今後の2人の対立を象徴するセリフとして、明日と奏がそれぞれ異なるニュアンスで発する「やっていいことと悪いことがある」というセリフを選んだ。

最後に石川は「非常に深いテーマがあるのですが、それは皆さんが実際に観ていただいて、自分はこういう考え方なんだと再確認できる作品だと思いますので、自分なりの幸福とは何かが見つかるといいなと思います」と挨拶。小倉は「本日の上映会にたくさんの応募があったと聞きまして、それだけ期待を背負っているのだと実感しました。この作品はコロナ禍だからこそ響くメッセージがあり、生きる意味とはなんだろう、という自分なりのアンサーを見つけていただければ」と呼びかけ、入野は「今日来てくれた皆さんがどう情報発信してくれるかが、この作品の今後にかかってきます（笑）。僕らキャスト一同、そして数多くのスタッフがいろいろなものを背負って一生懸命作っていますので、応援していただけるとうれしいです」とイベントを締めくくった。

「プラチナエンド」は本日10月7日よりTBSほかで順次放送スタート。2022年3月にかけて全24話が連続2クールで放送される。