舞台挨拶には岸本杏役の
また池田は「杏ちゃんとエライザさんは似てるんですか?」と取材でよく問われたと振り返り、「まったく似てないんです」とコメントする。一方で「ReLIFE リライフ」でも池田と仕事をともにした古澤監督は、池田について「本当はすごく自信がない人なんだと伝わってきた。人に期待されると『なんで私が』と戸惑うんだけど、それを人に悟られないようにしていて、責任感が強い人なんだなと思っています」と分析しながら、「『ReLIFE リライフ』の時以上に、池田エライザという女優のコアな部分に触れて、それをカメラの前でさらけ出してくれたので、自分のフィルモグラフィの中でも大切な1本になりました」と説明。これを受け池田は、「役をいただくということは、時に演技の中で自分にはない選択をしなければいけないときがあって。『なんでこの子はこういう選択肢になったんだろう』って悩むことがあるんです。そういう中で共演者の皆さんの演技を見るとすべてが繋がる感じがして、私も杏ちゃんを演じることができたと思います」と共演者への感謝を述べた。
池田とともに数カ月間にわたって弓道の練習に励んだという中尾は、池田と鈴木のキスシーンを「俺が恋人役なのにな」と嫉妬の顔で見ていたと古澤監督に暴露されると、「嫉妬してないですよ」と大慌て。キスのすぐ後には鈴木が中尾から殴られるシーンが用意されていたこともあり、池田は「2人は(鈴木が2012年に「特命戦隊ゴーバスターズ」、中尾が2016年に「動物戦隊ジュウオウジャー」で)それぞれ戦隊ものに出演していて、先に戦隊ものに出た先輩が後輩に殴られているのが面白かった」と回想。この発言に乗った中尾は「嫉妬じゃなくて『先輩だ』っていう感覚になって、現場では(表情を)抑えていたんです。そういうことにしましょう(笑)」とその場をまとめた。
その後観客へのメッセージを求められた中尾は「少女マンガを原作にした映画というと、キラキラ王子様系(が登場する物語を)思い浮かべる人もいると思います。ただ『一礼して、キス』では(物語に)弓道が合わさっていることで、映画は文学的な雰囲気にもなっています」とアピール。最後に池田は「この映画を撮っているときは弓道と恋愛のことに必死で、どういう映画になるかまでは考えていませんでした。今日公開したからには、それは皆様に委ねようと思います。私自身はこの作品に対する愛を途切れることなく持ち続けます」と締めた。
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