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アニメファンのためのVR入門 [バックナンバー]

オタクが夢見た「画面の中に入れるコンテンツ」の最前線!“VR”の魅力と始め方

ホロと過ごし、高木さんにからかわれ、しまりんとキャンプに行ける

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購入するならどのVR機器がいい?

以上のようなVRコンテンツをプレイするには、基本的には専用のVRヘッドセットが必要になる。とはいえVR機器にもいくつかの種類があり、それぞれにスペックもさまざま。「どれを選べばいいのかわからない……」「ゲーミングパソコンが必須と聞いた」「どれもかなり高価なんでしょ?」などと、懸念を感じている人も多いのではないだろうか。

そこでここからは、本記事で紹介したVRコンテンツを楽しむために必要なデバイスとして、代表的な3つの選択肢を提示したい。

① Oculus Quest 2

VRヘッドセットのエントリーモデル、かつ2021年現在の最適解として各所でおすすめされているのが、Facebookの子会社が開発・販売しているOculus Quest 2だ。

※動画は現在非公開です。

本連載の前編でも紹介したように、Oculus Quest 2はそれ単体でVRコンテンツを楽しめる。パソコンと接続する必要はなく、電源を入れて、VRヘッドセットをかぶれば、目の前にはVRの世界が広がっている。しかも、そうやって簡単お手軽にVRを楽しめる最新機種でありながら、3万円台後半から購入できてしまうというのだから驚きだ。

既存のVRヘッドセットのなかではシェア率も高いため、上で紹介した3つのVRコンテンツのすべてに対応しているのもポイント。おそらく今後リリースされるVRコンテンツも多くが「Oculus Quest 2対応」を前提にすると考えられるため、そういう意味でも買っておいて間違いのない機種だと言える。

Oculus Quest 2と本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

Oculus Quest 2と本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

※「Oculus Quest」は2022年初頭に「Meta Quest」へ名称変更予定。

② VIVE Cosmos Elite

よりリッチな体験をしたい人には、HTCのVRヘッドセット「VIVE」シリーズの製品も選択肢に入ってくる。

VIVE Cosmos Eliteの場合、ヘッドセット単体で動作するOculus Quest 2とは異なり、起動するにはスペックを満たしたパソコンを準備して接続しなければならない。当然ながら手間も費用もかかるが、「Oculusストアにはない、高品質な(独立型ヘッドセットのスペックでは動作しない)PC向けVRコンテンツを楽しめる」というメリットがある。

VIVE Cosmos EliteはHTCのVRヘッドセットとしては一般消費者向けのモデルだが、それでも税込12万989円という価格設定になっている。ちなみに、Oculus Quest 2のようなスタンドアロン型モデルとしてはVIVE Focus Plusがあり、こちらは税込9万8725円。VIVE Focus Plusは「商用向け」のモデルとして公式サイトでは紹介されているが、Oculus以外の選択肢も吟味したい人は、参考にしてみてほしい。

本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

③ PlayStation VR / Nintendo Switch / スマートフォン

「いきなり高価なVRヘッドセットを買うのはハードルが高い」という人には、「すでに家にあるデバイスで試してみる」という方法もある。

たとえば、PlayStation 4 or 5に接続して使うPlayStation VR。おなじみのゲーム機の名前を冠するVRヘッドセットということもあって、アニメ以外に人気ゲームのVRタイトルも取り揃えている。ただし、PS VRの発売は2016年。そこそこ前の製品であり、2022年以降には次世代機の発売も予定されているので、それまで待つのもありかもしれない。

他方で、実はNintendo SwitchでもVRゲームをプレイできる。それが、「Nintendo Labo Toy-Con 04: VR Kit」だ。

これは、ダンボールを使ってさまざまなコントローラーを作り、ゲームで遊ぶことのできる「Nintendo Labo」シリーズの製品のひとつ。空間を自由に移動できるわけではないため、あくまでも「簡易版」に過ぎない体験ではあるものの、VRの世界を垣間見れるデバイスであることは間違いない。「VR Kit」は税込8778円、さらにコンテンツ数を絞った「ちょびっと版」は税込4378円と、比較的安く購入できるのも大きな魅力だ。

最後に、今あなたの手元にあるであろう、スマートフォンで試してみるという方法もある。本記事で紹介した作品のなかでは「ゆるキャン△ VIRTUAL CAMP」がiOS/Android向けアプリとしてリリースされており、今すぐにでもインストールしてプレイすることができる。VRでプレイするにはスマホ用のVRゴーグルが必要となるものの、簡易な作りのものなら数百円程度で入手可能。100円ショップなどでも取り扱いがあるはずだ。

こちらも体験としては「簡易版」のVRと言えるが、スマホアプリでプレイすることによって、否が応でもこう気付かされるはずだ。「VRなら、この『中』に入れる……ってコト!?」と。まずはスマホの画面を覗き込みながら、その「画面の中の世界に入れる体験がある」ことを実感して、VRに興味を持つきっかけとしてみてほしい。

本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

本記事で紹介しているVRタイトルとの対応表。

VRは「画面の中に入れるコンテンツ」の最前線

「アニメファンのためのVR入門」と題して、前後編にわたってVRについて取り上げてきたが、いかがだっただろうか。

テレビゲームやスマートフォンのように身近な存在となるにはまだまだ時間がかかりそうだが、Oculus Quest 2の登場と普及、この1年の巣ごもり需要とバーチャルイベントの広まりによって、VR体験のハードルがぐっと下がったことは間違いない。Oculus Quest 2が世界的に売れており、ジャンルを問わずVR業界に参入する企業も増えている現状を鑑みれば、今後はますます新たなVRコンテンツが登場することだろう。

VR体験の入り口もさまざまだ。まずは前編で取り上げたテーマパークでVRを体験するも良し。後編で紹介したVR機器を早速買いに走るも良し。手元のゲーム機やスマホで試すも良し。はたまたVR機器のレンタルサービスを利用するという手もある。今や仮想現実への入り口はそこら中にあり、その多くは安価で気軽に試すことができるのだ。

それになんと言っても、メディアとしての「VR」はアニメファンとの相性が良い。いつかは「画面の中に入りたい」と、「好きなキャラクターと触れ合いたい」と、そう考えたことのあるオタクはきっと少なくないはずだ。VRは、そんなオタクたちが夢見てきた「画面の中に入れるコンテンツ」の最前線だと言える。

「SAO」のアインクラッド、「レディ・プレイヤー1」のオアシス、「サマーウォーズ」のOZ、「.hack」のThe World。数々の作品で描かれてきた仮想世界は、何年後か、何十年後になるかはわからないが、ゆくゆくは実現することになるはずだ。そしてそれらの世界に通じる道は、今ここにはっきりと示されている。

そんな未来を一足先に覗き込むことのできる、VRの世界。本連載を読んで少しでも興味を持ってもらえたのなら、これ以上にうれしいことはない。まずは慣れ親しんだアニメのVRタイトルに触れて、ゆくゆくはバーチャルイベントやVR SNSにも飛び込んでみてほしい。

それではまた、仮想現実の世界で会いましょう。

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けいろー

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コミックナタリー @comic_natalie

【アニメファンのためのVR入門】
アニメ好きにオススメのVRタイトルって? プレイするためにはどれを買えばいいの? わからないままじゃもったいない、今話題のVRの世界をご案内します。
オタクが夢見た「画面の中に入れるコンテンツ」の最前線!“VR”の魅力と始め方
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