よしもとライターズアカデミーウエスト PR

「よしもとライターズアカデミーウエスト」石田明×サリngROCK×宮戸洋行 |仲間が作れる環境って、本当に貴重!

吉本興業が、シナリオライターのためのスクール、「よしもとライターズアカデミーウエスト(YWAW)」を開講。「大阪は今、シナリオライターを求めている」というキャッチコピーのもと、演劇からミュージカル、映画、ゲームまで幅広いジャンルの脚本を手がけるライターを、2年かけて育成する。講師陣に名を連ねるのは、“現場感”が強い、第一線で活躍中のクリエイターたちだ。本特集では、特別講師のNON STYLE・石田明、講師の突劇金魚・サリngROCKの対談を実施。司会を、2人とゆかりのあるGAG・宮戸洋行が担当する。

取材・文・撮影 / 吉永美和子

よしもとライターズアカデミーウエストとは?

COOL JAPAN PARK OSAKA WWホール外観。
COOL JAPAN PARK OSAKAでの公演の様子。

「よしもとライターズアカデミーウエスト(YWAW)」とは、吉本興業が今年開講する、シナリオライターのためのスクール。演劇、ミュージカル、少女歌劇、2.5次元ミュージカル、映画、テレビドラマ、ゲームなど、さまざまなシナリオに対応できるライターを育成するのが目的だ。元NHKのエグゼクティブ・ディレクターである佐藤幹夫がゼネラルマネージャーを務め、総合学科長を劇作家・脚本家の菱田信也が務める。講師にはそのほか、宝塚歌劇団演出部の正塚晴彦、突劇金魚のサリngROCK、劇団そとばこまち七代目座長の坂田大地、劇団赤鬼の川浪ナミヲらが名を連ねている。

書きたいものを書けるシナリオライターを目指して

どんなジャンルの本でも、面白さファーストで

左から石田明、サリngROCK。

宮戸洋行 なんで僕が今回のMCに選ばれたかと言うと、僕は当然石田さんのことをよく知ってるし、サリngさんも実は7年前から、GAGの演出に付いてもらってるんです。「キングオブコント」の前に、演技指導をしていただいたりして。だから僕の女性役を作ったのは、この人です。

石田明 って言うことは、お前の全部を作った人やん(笑)。どんな芝居をやってはるんですか?

サリngROCK 内容はいろいろですけど、世間が言ってる常識を「ホンマにそうなん?」と、とことん問い詰めたい気持ちで作ってますね、いつも。「常識を疑う視点がなかったら書いてる意味がない」と、私は思ってます。

宮戸 サリngさんの芝居は観終わったあと、「ああ、女性ってこう考えてはるんや」って、呆然としますよ。石田さんは漫才の台本だけでなく、子供向けの舞台や映画の脚本まで書いたりと、多才すぎて、言葉悪いけど「頭おかしいんちゃうか?」って思ったりするんです(笑)。

石田 俺はな、常識の塊やで(笑)。でもそれぞれすべて違う目的があって、使う脳みそが違うから、いっぺんにできるんやと思う。5つぐらい同時に走らせて、ここが疲れたらこっちに移動してって、ずっとスライドさせていって。だから全部が箸休めみたいなもんです。

サリngROCK

サリng すごいですね。私は1つの作品を書き始めたら、ほかのことが全然できなくなるんで。

石田 でもどんなジャンルでも、自分が面白いと思うことだけをやりたいし、そのためにはめちゃくちゃ闘いますよ。例えば……東京は特にそうなんですけど、流行り廃りみたいなことを、すごく言われるんです。「まだこんな芝居作ってんの?」みたいな。

サリng あー、「今は声を張らずにボソボソと、日常を語るような演劇が流行ってますよ」っていう。

宮戸 それって「隠すのがおしゃれ」みたいな?

石田 そうそう。でも僕はつかこうへいさんみたいな、飛距離のすごい脚本が好きやし、流行とか気にせずに、常に面白ファーストで行きたいですよね。その点だと関西はまだ、流行よりも面白さが優先って感じがするから、関西の人は優しいと思ってます、僕にとって(笑)。

戯曲集は、脚本を知るのに一番勉強になります

宮戸 そんなお二人が脚本を書くきっかけは、なんだったんですか?

石田 僕は久馬(歩)さんに憧れてこの世界に入ったんで、久馬さんがやることは全部真似したいんですよ。だから久馬さんが演劇集団のザ・プラン9を作ったときも「演劇もやりたいなあ。脚本書きたいなあ」と思いました。そしたら(吉本)新喜劇の清水けんじさんに「自分の企画する舞台で、脚本を書いてほしい」と言われて、笑いのまったくない短編を1個作ったのが、初の脚本でした。

宮戸 それはいきなり書けたんですか?

石田 もともと物語を書くのが趣味というか、子供の頃から「こんなこと起きてない日記」とか書いてたんで、たぶんそれが生きたんやと思う。

サリng 「こんなこと起きてない日記」ってなんですか?

石田明

石田 僕の家は借金取りから隠れるために、夏休みも電気を消して、ずっと家にいたんです。だから宿題の絵日記は、全部想像で描いてて。

サリng 「海に行った」「山に行った」とか?

石田 そうそう。それは兄貴もやってたけど、下手でねえ。「ハワイに鈍行で行った」とか。

一同 (笑)。

宮戸 電車で行けるんや(笑)。

サリng 私は大学で演劇サークルにいて、卒業するときにその仲間たちと今の劇団を作ったんですけど、脚本を書ける人が誰もいなかったんです。でも私は演出がやりたかったんで「じゃあ、演出する人が書くか」ってなって、無理やり書いたのが初でした。

宮戸 それもまた、いきなり書けたんですか?

サリng それまでに読んだことのある戯曲を参考にして。「あれっぽい感じでやってみよう」と、見よう見まねでやりました。

石田 助かりますよね、戯曲集。僕も最初、脚本の書き方が全然わからんかったから、まず戯曲集をバーっと読んで「こういうことをやれば、恥ずかしないねんな」って(笑)。戯曲集はいいですね。「脚本の書き方」みたいなハウツー本より、よっぽど勉強になります。

脚本家の思想を、一緒に考えていきたい

宮戸 お二人はよしもとライターズアカデミーウエスト(YWAW)の講師を、どういう思いでお引き受けになったんですか?

石田 僕は特別講師として、1年に1回だけ講義をするんですけど、それを初めて聞かされたのがネットニュース(笑)。久馬さんがYWAWの講師になるというニュースを読んでたら、最後のほうに「石田くんもやるみたいやで」って言われて「え? そうなんや」と。

宮戸 よしもとあるあるですね(笑)。

石田 でも脚本だけ教えるって、難しいじゃないですか? 起承転結の付け方とか、どういうペースで展開をさせればいいかとか、そういう方程式みたいなことは、別に僕が教える必要はない気がするんです。だから「何を教えようかなあ?」と、今から考えてるところなんですけど。

左から石田明、サリngROCK、宮戸洋行。

宮戸 どこに重点を置こうか?っていう。

石田 例えば僕は、漫才の台本を書くときに……(具体的な脚本の書き方を説明)……ということを結構してるんですけど、そういうのを教えたらええんかな?

宮戸 今の話は、モザイクかけたほうが(笑)。YWAWに来たら教えてもらえるよ、ということにしましょう。

サリng 私は商業的なシナリオの仕事とかをほぼほぼやってないんで、「人を商業の世界に送り込めるようなもの、私は何も持ってないですよ」って、何度も言ったんです。そうしたら「サリngさんはそういうことではなく、脚本家の思想とか考え方みたいなことについて、生徒に伝えてほしい」と言われまして。確かに私みたいに、あまりわかりやすい作風じゃないのに、けっこう長く関西で芝居を続けてる人は珍しいかもしれないなあと思って、お引き受けしました。

宮戸 脚本家の哲学を教える、って感じですか?

サリng 教えないです。1つの班を作って、一応私が班長になるけど、みんなで一緒に考えましょう……っていうイメージ。そこで自分の考え方とか、何を大切に思って作っているかを話したら、私自身も勉強になるんじゃないかと、そういう期待をしています。

よしもとライターズアカデミーウエスト

大阪府大阪市難波千日前12-35 SWINGヨシモト内に所在する、シナリオライターのためのスクール。入学受付期間は2019年9月末まで。公式HPより、WEBでの出願が可能。8月25日には説明会と人学案内が同スクールにて実施される。

石田明(イシダアキラ)
1980年大阪生まれ。2000年にNON STYLEを結成。NON STYLEでは2006年にNHK新人演芸大賞にて演芸部門大賞、第41回上方漫才大賞にて優秀新人賞を受賞したほか、第4回MBS新世代漫才アワード、第9回爆笑オンエアバトル チャンピオン大会、第8回M-1グランプリ2008にて優勝した。石田個人としては舞台での活動も多く、出演のほか脚本・演出も担当。近年の主な舞台作品に、「モニタリンGood!~それが大事~」(久馬歩との共同脚本・演出)、つかこうへい復活祭 2019 VOL.1「『熱海殺人事件』LAST GENERATION 46」(出演)、「銀幕の果てに」(出演)、「幼児・小学生・戦隊ファン向け 夏休み企画 ももたろう」(作・演出・出演)など。
サリngROCK(サリングロック)
1980年大阪生まれ。脚本家、演出家、俳優。2002年に突劇金魚を旗揚げし、大阪を拠点に活動を展開。現在「朗読Bar / 金魚の夢」を不定期で行っている。第15回OMS戯曲賞大賞、第9回AAF戯曲賞大賞、若手演出家コンクール2012優秀賞を受賞。また第57回、第62回岸田國士戯曲賞の最終候補作に選出された。
宮戸洋行(ミヤトヒロユキ)
1984年大阪生まれ。2006年に坂本純一、福井俊太郎とGAG少年楽団を結成。2018年にGAGに改名。GAGは2015年にABCお笑いグランプリ優勝、2017年と2018年にはキングオブコントファイナリストに選出された。