音楽ナタリー Power Push - GLIM SPANKY × 南石聡巳 meets h.ear go
ハイレゾ音源で聴く名盤10選
試聴を終えて─GLIM SPANKYインタビュー
ハイレゾで聴くと、本当の音が聴ける
──h.ear goを使用したさまざまな音源の聴き比べ、いかがでしたでしょうか。
松尾 「こんなに違うんだ」って、聴き比べないとわからないものだなって思いました。h.ear goで聴くハイレゾ音源はものすごく立体的で、「どこにどの人がいて、こうやってレコーディングしているんだろうな」と想像できるくらい音に深みと奥行きがありました。南石さんもそうおっしゃっていたし、もう間違いないな、と(笑)。あとこれはウォークマンも含めてなんですが、カラーバリエーションがたくさんあってかわいい。
亀本 このサイズでハイレゾの魅力をしっかりと表現できるポータブルスピーカーって、ほかにないですよね。「ハイレゾって本当に違うの?」と気になっている人でも存分に楽しめると思います。
松尾 南石さん、小さな声で何度も「おお」って驚いていたもんね(笑)。本当に高いクオリティだと思いました。
──GLIM SPANKYが音作りをしていくうえでのこだわりを教えてください。
松尾 私たちは生々しさを大事にしています。私がずっと1960年代のロックをアナログレコードで聴いて育ってきたからかもしれないのですが、「生々しい音がいかに人の心を突くか」っていうところに美学を感じていて。「リアルな音を楽しんでもらいたい」という思いを大前提にいろいろな表現をしているので、自分たちの曲は「ハイレゾで聴いて!」って思うんです。
亀本 ギターが入るタイミングだったり、レミさんめちゃくちゃこだわっているからね。僕、何回も録り直しさせられるんですよ(笑)。
松尾 タイミング1つで“カッコよく狂っている”ように聞こえるか無難になってしまうか、まったく違ってくるからね。私が本当にこだわって「亀、今のはダメだー!」なんて言いながら作った音を、ハイレゾだったらちゃんと聴いてもらえると思います。ハイレゾで聴くと、本当の音が聴ける。レコーディングで「ここにこだわった」っていう部分がちゃんと再生されるので、聴ける人はぜひハイレゾのいい音で聴いてほしい。それがミュージシャンにとって一番うれしいことだなって思います。
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- GLIM SPANKY「Next One」
- アナログ盤 / 2016年10月26日発売 / 3564円 / Virgin Music / TYJT-59001
- ハイレゾ版
SIDE A
- NEXT ONE
- 怒りをくれよ
- 闇に目を凝らせば
- grand port
- 時代のヒーロー
SIDE B
- 話をしよう
- NIGHT LAN DOT
- いざメキシコへ
- 風に唄えば
- ワイルド・サイドを行け
GLIM SPANKY(グリムスパンキー)
松尾レミ(Vo, G)、亀本寛貴(G)による男女2人組のロックユニット。2007年に長野県内の高校で結成。2009年にはコンテスト「閃光ライオット」で14組のファイナリストの1組に選ばれる。2014年6月に1stミニアルバム「焦燥」でメジャーデビュー。その後、スズキ「ワゴンRスティングレー」のCMに、松尾がカバーするジャニス・ジョプリンの「Move Over」が使われ、松尾の歌声が大きな反響を呼ぶ。2015年7月には1stアルバム「SUNRISE JOURNEY」をリリースした。7月20日に2ndアルバム「Next One」を発表。このアルバムには映画「ONE PIECE FILM GOLD」主題歌の「怒りをくれよ」、映画「少女」主題歌の「闇に目を凝らせば」などが収録されている。
南石聡巳(ナンセキトシミ)
1990年代にレコーディングエンジニアとしての活動を開始。Blankey Jet City、blood thirsty butchers、THE HIGH-LOWS、ギターウルフ、eastern youthなどのロックンロールバンドのほか、YUKI、Chara、木村カエラなどのレコーディングを担当。硬派なロックサウンドを得意としながら、若手からベテランまで幅広いアーティストを手がけている。GLIM SPANKYの作品では、アルバム「Next One」などでその手腕を発揮した。