音楽フェスの間口を広げたい

──Amazon Musicが今年の「フジロック」を世界同時生配信することになったのにはどんな経緯があったのでしょう？

まずAmazon Musicは“イグナイト・ファンダム（Ignite Fandom）”、直訳すると“ファン心に火をつける”というキーワードをミッションに、ファンとアーティストをつなげるための活動に長年力を入れてきました。その取り組みの一環として、一昨年からスペインの「Primavera Sound」やアメリカの「Stagecoach Festival」といったグローバルなフェスの配信、日本では「京都大作戦」や「DEAD POP FESTiVAL」の配信を去年から実施しています。それらの経験を経て、「フジロック」ほどのメガフェスを3チャンネルを使って生配信するという、技術的にハードルの高いことができるような知見と準備体制が整ってきたことが大きかったです。

──なるほど。

音楽ファンの中にはAmazon Musicがフェスの配信に取り組んでいることをご存知でない方も多いので、日本最高峰のフェスである「フジロック」の配信をやる意味は大きいと考えています。それに、普段フェスに行かないという方にもその間口を広げられたらと思っていて、積極的にキャンペーンを展開することで「『フジロック』と言えばAmazonで配信しているフェス」と認知していただけたらうれしいですね。

──Amazon Musicは夏の取り組みとして「音楽フェスをすべての音楽ファンに解放する」をコンセプトに掲げています。今回の「フジロック」の配信は、この取り組みの一環ということですよね。

そうですね。音楽の聴かれ方、楽しみ方が多種多様になってきている中で、DSP（Digital Streaming Platform）としてはより多くの人に音楽を届けたいと考えています。アーティストの立場からしても、収益化の構造がどんどん変わってきていて、ストリーミングの再生回数が相当多くないと利益につながらないと言われていますよね。“イグナイト・ファンダム”を掲げるAmazon Musicとしてはファンとアーティストをきちんとつなぎ、お互いがWin-Winになれるような環境を作っていきたい。さまざまなファンダムやライフスタイルがある中、「フジロック」は身近なフェスなんだと感じてもらえることができれば、もっと音楽を聴いてもらえることにつながると考えています。

竹林明日美

日本のアーティストが世界に羽ばたくきっかけに

──Amazon Musicは昨年も「フジロック」のオフィシャルサポーターを務めていましたよね。

はい。昨年はオフィシャルサポーターとして参加型キャンペーン「Amazon Music Journey」を展開しました。コラボデザインがあしらわれたバスを東京都内から会場である苗場スキー場まで運行したり、会場にあるAmazon Musicの体験ブースに「FUJI ROCK限定ガチャ」を設置したり、Amazonで事前に購入したアイテムを会場でピックアップできる「Amazonロッカー」というサービスを実施したりしました。去年はコロナ禍が落ち着いてオーディエンスの声出しが解禁されたタイミングでもあったので、SMASHさんの「リアルな場所に戻ってきてほしい」という思いからライブ配信は実施されませんでしたが、私たちはずっと「ぜひ配信をやらせてください」と提案し続けていたんです。

Amazon Music × 「FUJI ROCK FESTIVAL」コラボバス

──それはどうしてですか？

私は去年初めて「フジロック」に参加したのですが、オーディエンスの熱気や自然に包まれた会場の雰囲気に触れて「この『フジロック』という日本の素晴らしいコンテンツを世界に届けたい」と思ったんです。それに「フジロック」は知名度が非常に高く、アーティストや音楽ファンにとっても特別なフェスだと思うのですが、都市型フェスに比べると距離的にも金銭的にも少し敷居が高いですよね。「フジロック」に行ってみたいけどさまざまな条件で今年は参加できないという方に向けて配信を行うことで、より多くの人に「フジロック」の熱量を伝播させていきたいという思いがあります。

──「フジロック」を主催するSMASHさんに、配信の実施を打診した際の感触はいかがでしたか？

Prime VideoとTwitchで生配信することで「フジロック」を全世界に届けられることや、日本国内のアーティストの魅力を海外の音楽ファンにアピールできる機会になるということを強くお伝えさせていただきました。SMASHさんからは「配信を実施することで『フジロック』というフェスの魅力をしっかり伝えることができたら、来年は現地参加してみたいという人が増えるかもしれない」とおっしゃっていただきました。Amazonの強みは世界展開しているサービスと、カスタマーベースの大きさにあると考えています。ECから始まりさまざまなビジネスを展開してきたことで、昨年の「Amazonロッカー」のようなサービスを実施することができ、多くタッチポイントとコミュニケーションができる。そんな我々が「フジロック」を配信することで、出演アーティストの方々にも「『フジロック』は自分たちの音楽を世界に届けられるフェスだ」という認知が広がってくれるとうれしいですね。

昨年の「FUJI ROCK FESTIVAL」よりAmazon Musicの出展ブース。

──Prime Videoに加えてTwitchでも配信するのにはどんな狙いがあるのでしょう？

Twitchはゲームのライブ配信が中心のサービスで、配信中に視聴者同士がチャットで盛り上がってることも少なくないんです。なので、例えばPrime Videoの配信は大きなスクリーンで流していただきつつ、タブレットやモバイルでTwitchの配信を観ながら音楽ファン同士でライブアクトの話題に花を咲かせる、という楽しみ方も面白いと思います。それにPrime VideoとTwitchがあることで、気になるステージを同時に観ることもできますし、何か作業をしながらチラチラと楽しむこともできる。あらゆる場所が「フジロック」の会場になったらうれしいですね。

フジロック生配信、おすすめの楽しみ方

──「フジロック」はアーティストのライブだけでなく、自然に囲まれた広大な会場内にいくつもある名物スポットも魅力の1つです。

私も去年参加してみて、川でくつろいでいる方がたくさんいらっしゃったり、苗場食堂のようなアットホームな雰囲気のステージがあったり、去年復活したTHE PALACE OF WONDERという朝までサーカスやカジノが楽しめる場所があるのも大きな魅力だと感じました。そういったライブ以外の魅力も今回の配信で届けられたらと考えています。それにバックステージで行う出演アーティストの独占インタビューも配信する予定なので、ファンの方々は楽しみにしておいてほしいです。

竹林明日美

──竹林さんが今年の「フジロック」で特に注目しているアーティストは？

Amazon Musicとしては3チャンネルをスイッチングしながらより多くのアーティストのパフォーマンスを楽しんでいただきたいのですが（笑）、個人的にはRED MARQUEEに出演する新東京に注目しています。去年の「ROOKIE A GO-GO」で彼らのライブを観てからハマっていまして、聴き心地のいい楽曲はとても魅力的ですし、自分たちで「新東京合同会社」という合同会社を設立して活動しているところも今どきで素敵だなと思います。あと今回が初来日となるシカゴの2人組バンドのFrikoにも注目していて、初来日でGREEN STAGEに立つなんてすごいですよね。若手からレジェンドまで国内外のそうそうたるアーティストが出演するので、新しい音楽と出会う機会になったらうれしいです。

──おっしゃる通り、興味はあるけどライブを観たことがないアーティストのパフォーマンスに触れられる絶好の機会ですよね。

フェスで出会ったアーティストや楽曲の記憶は鮮明に残ると思うんです。実際、私は昨年の「フジロック」で初めて矢沢永吉さんのライブを観たときに鳥肌が立ちました。すさまじい熱気とオーディエンスとの一体感、そして70歳を超えられているとは思えないエネルギッシュなステージに触れて、「フェスでの新たな出会いはこういうことなんだ」と感動したのを覚えています。その後も矢沢さんの楽曲を聴くと「フジロック」のことを思い出すんですよね。フェスにはそういう強い引力があるので、配信でも会場の熱気をできる限り伝えたいと思っています。

──改めて、ユーザーにどのように配信を楽しんでもらいたいですか？

仕事の都合で会場に行けない方、興味はあるけれど一緒に行く人がいないので行きづらいと思っている方々に加えて、現地参加している人たちにも配信を活用してもらえたらうれしいです。「フジロック」は広大な会場にいくつものステージがあるので、ステージ間の移動が大変なんですよね。気になるアーティストのライブが被ることも多いので、取捨選択せざるを得ない。配信があればステージ間の移動中にライブをチェックできますし、現地で体調を崩してしまった方はホテルなどに戻ってライブを楽しむことができると思うので。

竹林明日美

──来年以降のビジョンは何かあるのでしょうか？

来年以降につなげるためにも、まずは今年の配信を多くの人に楽しんでいただきたいです。Amazon Musicとしても日本のフェスを世界配信する試みは初めてのことで試金石だと考えています。日本のフェスやアーティストの魅力を海外に発信する機会になりますし、それによって海外から苗場に来てくれる人が増えてくれたらいいなとも思っています。

──昨年の「フジロック」は海外から来たオーディエンスが非常に多かったですし、Amazon Musicが配信をすることによって海外の音楽ファンの認知度がより広がりそうです。

そうなるとうれしいです。あと最近は学校で「昨日あのテレビ番組観た？」という会話をする機会が減っていると聞きますので、若い人たちの間で「『フジロック』の配信観た？」という会話が繰り広げられるようになったらいいですね。

DAY 1：2024年7月26日（金）

Ch.1

11:00～ indigo la End（GREEN STAGE）
12:45～ ROUTE 17 Rock'n'Roll ORCHESTRA feat. トータス松本、TOSHI-LOW、後藤正文、GLIM SPANKY、US（GREEN STAGE）
14:20～ Friko（GREEN STAGE）
15:50～ マカロニえんぴつ（GREEN STAGE）
17:10～ チップ・ウィッカム（FIELD OF HEAVEN）
18:30～ キング・クルール（RED MARQUEE）
20:00～ HIROKO YAMAMURA（WHITE STAGE）
21:30～ The Killers（GREEN STAGE）

Ch.2

11:30～ 新東京（RED MARQUEE）
12:45～ イエロー・デイズ（RED MARQUEE）
14:30～ エリカ・デ・カシエール（RED MARQUEE）
16:10～ テディ・スウィムズ（WHITE STAGE）
17:30～ オマー・アポロ（GREEN STAGE）
19:00～ Ghost-Note（FIELD OF HEAVEN）
20:30～ フローティング・ポインツ（RED MARQUEE）
22:00～ ペギー・グー（WHITE STAGE）

Ch.3

11:40～ 渋さ知らズオーケストラ（FIELD OF HEAVEN）
12:40～ Lucky Kilimanjaro（WHITE STAGE）
13:40～ 家主（FIELD OF HEAVEN）
15:10～ Original Love Jazz Trio（FIELD OF HEAVEN）
16:30～ THE SPELLBOUND（RED MARQUEE）
18:00～ iri（WHITE STAGE）
19:20～ Awich（GREEN STAGE）
21:00～ 上原ひろみ（FIELD OF HEAVEN）

DAY 2：2024年7月27日（土）

Ch.1

10:20～ Billyrrom（RED MARQUEE）
11:30～ Hedigan's（RED MARQUEE）
12:40～ syrup16g（WHITE STAGE）
13:50～ シアターブルック（FIELD OF HEAVEN）
16:00～ アイドレス（RED MARQUEE）
18:00～ ノーネーム（RED MARQUEE）
20:00～ KID FRESINO（RED MARQUEE）
22:00～ ガール・イン・レッド（WHITE STAGE）

Ch.2

11:00～ 東京スカパラダイスオーケストラ（GREEN STAGE）
12:40～ アンジー・マクマホン（RED MARQUEE）
14:20～ THE BAWDIES（WHITE STAGE）
16:10～ 折坂悠太（band）（WHITE STAGE）
18:00～ くるり（WHITE STAGE）
20:00～ サンファ（WHITE STAGE）

Ch.3

11:40～ トクマルシューゴ（FIELD OF HEAVEN）
13:00～ The Last Dinner Party（GREEN STAGE）
15:10～ キティー・リヴ（FIELD OF HEAVEN）
17:10～ スガシカオ（FIELD OF HEAVEN）
19:00～ クリストーン・“キングフィッシュ”・イングラム（FIELD OF HEAVEN）
21:00～ The Yussef Dayes Experience（FIELD OF HEAVEN）

DAY 3：2024年7月28日（日）

Ch.1

10:20～ 森大翔（RED MARQUEE）
11:30～ betcover!!（RED MARQUEE）
13:00～ ルーファス・ウェインライト（GREEN STAGE）
16:10～ The Jesus and Mary Chain（WHITE STAGE）
18:00～ Fontaines D.C.（RED MARQUEE）
20:00～ Ride（RED MARQUEE）
21:10～ Noel Gallagher's High Flying Birds（GREEN STAGE）

Ch.2

11:40～ 菊地成孔とペペ・トルメント・アスカラール（FIELD OF HEAVEN）
12:40～ US（GREEN STAGE）
15:10～ Ali（FIELD OF HEAVEN）
17:10～ Yin Yin（FIELD OF HEAVEN）
19:00～ ずっと真夜中でいいのに。（GREEN STAGE）
20:20～ キム・ゴードン（WHITE STAGE）
22:10～ Turnstile（WHITE STAGE）

Ch.3

12:40～ Esne Beltza（WHITE STAGE）
13:40～ CHO CO PA CO CHO CO QUIN QUIN（FIELD OF HEAVEN）
17:00～ レイ（GREEN STAGE）
18:10～ toe（WHITE STAGE）
19:20～ Celebration of The Meters（FIELD OF HEAVEN）
21:00～ The Allman Betts Band（FIELD OF HEAVEN）

※配信アーティストおよびスケジュールは予告なく変更される可能性あり。アーティストによってはフルのパフォーマンスではなく、一部のみの配信となる場合や、ライブのタイムスケジュールと異なる場合がある。

「今年のフジロックはおうちでも楽しもう！フォロー＆リポストキャンペーン」

Amazon MusicのX公式アカウント（@amazonmusicjp）をフォローし、該当のキャンペーン投稿をリポストすると、抽選でフジロック×アメックスの限定Tシャツ、JBLの完全ワイヤレスイヤホンとポータブルスピーカー、De'Longhiの全自動コーヒーマシンとドリップコーヒーメーカー、1000円分のAmazonギフトカードなどがプレゼントされる。

応募期間

2024年7月11日（木）～28日（日）23:59

プレゼント賞品

• フジロック×アメックスWネーム仕様 限定オリジナルTシャツ（10名様）
• JBL 完全ワイヤレスイヤホン Live Beam 3（10名様）
• JBL ポータブルスピーカー FLIP ESSENTIAL2（10名様）
• De'Longhi 全自動コーヒーマシン マグニフィカS ECAM22112B（5名様）
• De'Longhi ドリップコーヒーメーカー クレシドラ ICM17270J（5名様）
• Amazonギフトカード 1000円分（100名様）

詳しい応募方法はこちら