音楽ナタリー Power Push - GLIM SPANKY × 南石聡巳 meets h.ear go

ハイレゾ音源で聴く名盤10選

音へのこだわり─GLIM SPANKYインタビュー

今はポジティブなマインドで攻め続けるだけ

──南石さんとの曲作りに関しても聞かせてください。

松尾レミ

亀本 亀田誠治さんのプロデュースで曲を作るときに、南石さんがエンジニアとして入ってくれることが多いんですが、亀田さんと南石さんには阿吽の呼吸がある。

松尾 レコーディングまでに「こういう曲を目指している」ということを伝えると、南石さんはそれに応じた表現をしてくれる。だから私たちもレコーディングの現場で生まれるものを楽しみにしています。全面的に信頼して、お任せしている感じですね。あと、南石さんは攻めるエンジニアです。

亀本 根っこがロックだからね。

──南石さんの作る音の印象についてはいかがでしょう。

亀本 やっぱり攻めているよね。パンチの効いたロックサウンドを生み出す人という印象が強いです。

松尾 表現したいことが明確にあるんだと思います。マスタリングエンジニアと話していたのが、南石さんの作った音って、マスタリングでいじれないほど、完成された音になっているらしいんです。だから、すごくポリシーがある人なんだろうなって。

──では最後に、GLIM SPANKYの今後の活動について聞かせてください。

松尾 アルバム「Next One」のツアーが始まって、今は全国を回っているところです。

──夏にはアニメ映画「ONE PIECE FILM GOLD」の主題歌を担当されましたが、その後何か変化はありましたか?

松尾 ライブ会場にお子さんが増えました! 「ONE PIECE FILM GOLD」のおかげで親御さんも連れて来やすくなったみたいで。そういうのがすごいうれしいなあと思いますね。家族で同じライブに来てくれるっていうのはうれしいし、その子にとってGLIM SPANKYが初めての音楽体験になってくれたらうれしいな、なんて思いつつ……今はとにかく攻めていきたいモードなので、ポジティブなマインドで攻め続けるだけですね。

GLIM SPANKY「Next One」
GLIM SPANKY「Next One」
アナログ盤 / 2016年10月26日発売 / 3564円 / Virgin Music / TYJT-59001
ハイレゾ版
SIDE A
  1. NEXT ONE
  2. 怒りをくれよ
  3. 闇に目を凝らせば
  4. grand port
  5. 時代のヒーロー
SIDE B
  1. 話をしよう
  2. NIGHT LAN DOT
  3. いざメキシコへ
  4. 風に唄えば
  5. ワイルド・サイドを行け
GLIM SPANKY(グリムスパンキー)

GLIM SPANKY

松尾レミ(Vo, G)、亀本寛貴(G)による男女2人組のロックユニット。2007年に長野県内の高校で結成。2009年にはコンテスト「閃光ライオット」で14組のファイナリストの1組に選ばれる。2014年6月に1stミニアルバム「焦燥」でメジャーデビュー。その後、スズキ「ワゴンRスティングレー」のCMに、松尾がカバーするジャニス・ジョプリンの「Move Over」が使われ、松尾の歌声が大きな反響を呼ぶ。2015年7月には1stアルバム「SUNRISE JOURNEY」をリリースした。7月20日に2ndアルバム「Next One」を発表。このアルバムには映画「ONE PIECE FILM GOLD」主題歌の「怒りをくれよ」、映画「少女」主題歌の「闇に目を凝らせば」などが収録されている。

南石聡巳(ナンセキトシミ)

1990年代にレコーディングエンジニアとしての活動を開始。Blankey Jet City、blood thirsty butchers、THE HIGH-LOWS、ギターウルフ、eastern youthなどのロックンロールバンドのほか、YUKI、Chara、木村カエラなどのレコーディングを担当。硬派なロックサウンドを得意としながら、若手からベテランまで幅広いアーティストを手がけている。GLIM SPANKYの作品では、アルバム「Next One」などでその手腕を発揮した。