「エビクラシー」を聴いた椎名林檎サイドからオファーを受けて

──シングルに先駆けてリリースされた椎名林檎さんのトリビュートアルバム「アダムとイヴの林檎」も話題になっています（参照：椎名林檎トリビュートに宇多田＆小袋、カエラ、エビ中、LiSA、マサムネVoバンドら）。エビ中は「自由へ道連れ」のカバーで参加していますが、豪華な参加アーティスト陣の中でも負けない仕上がりになっているんじゃないかと。

安本　夢のような顔ぶれですよね。

星名　並びがおかしくないですか？ 宇多田ヒカルさん、木村カエラさん、井上陽水さん、松たか子さん……エビ中!?って。

真山　本っ当にうれしいです。「エビクラシー」（2017年5月に発売されたエビ中の4thアルバム）を聴いて声をかけてくださったみたいで。

安本　びっくりですよ。自信が持てるよね、こういうことがあると。

星名　いろんな方に「アレンジがエビ中っぽさを失ってないのに、このアルバムに溶け込んでいる」と言ってもらえて、それがめちゃめちゃうれしかったです。

心に筋肉が付いた

──6人体制での活動もまもなく半年になりますが、ここまでやってきた中で感じたこと、新たな気付きはありますか？

安本　武道館の前に感じていた未知の世界みたいな感じはもうなくなりました。全員が同じように感じているかわからないけど、個々に6人のエビ中でのスタンスを見つけていると思います。

真山　あの苦しかった武道館があったからこそ、心に筋肉が付いたと言うか。ちょっと期間が空いてもすぐ勘が取り戻せたり。ツアーをやっていると身に付くことや発見も多いですね。ただ、今回のツアーは曲がギュウギュウに詰め込まれているので……大学芸会（エビ中が主に冬に行う大きなライブ）ではよく曲をつないだセットリストをやってましたけど、大学芸会のウリにしていたそれを今回はツアーでやっているという。

星名　それだけスタッフの皆さんも今回のツアーに賭けているのかなと思います。

──心機一転のタイミングでしっかり勝負していく、という意気込みはあるかもしれないですね。それに対する手応えは皆さん感じていますか？

星名　後半ブロックにアゲ曲を並べることは多いけど、今回は前半からアゲ曲を詰め込んだセトリなので、お客さんのテンションも最初から高いんですよ。反応を見るのが楽しみです。

中山　初めから会場ごとのお客さんのノリがつかめて面白いです。

小林　春ツアーは絵本がテーマになっているのも個人的には好きで。いつもは設定はもう少しフワッとしていることが多いけど、今回のツアーは最後まで設定をしっかり守っているので、最後の「響」により引っ張られる感じがあるんです。

星名　私立恵比寿中学のテーマにも合ってるよね。

真山　歌の流れ、話の流れがあって、演劇ではないけどそれに近いみたいな。

柏木　今までの中で一番“学芸会”っぽいです。エビ中はライブを学芸会と呼んでいるけど、ここまでテーマを突き通してやったことはなかったので。

安本　1つのグループの持ち曲の中でここまでストーリーが作れるのは、改めてすごいことだなと思いました。「エビ中は超ステキな歌をいろいろ歌っています」と胸を張って言える。セトリを見て「やっぱエビ中の歌いいわー」って（笑）。

マジ卍のでかどんでんです

──ツアーは7月まで続いて、そのあと8月には恒例の野外ライブ「エビ中 夏のファミリー遠足 略してファミえん」の開催が決定しました。今年は「ファミえん」初の2DAYSということで。

真山　山中湖（山梨・山中湖交流プラザきらら シアターひびき）は2014年の「ファミえん」以来ですけど（参照：エビ中、富士山のふもとで夏の「ファミえん」）、「ファミえん」で同じ会場に戻ってくるのも初めてなんですよ。

星名　しかも1日目は夜、2日目はお昼で、昼夜やるのも初めて。

中山　どうなるんだろう。全然違う内容になるのかな。

柏木　絶対違うよ。昼はアッゲアゲになるんだよ。

安本　勝手なイメージだと、1日目は「ちゅうおん」（2017年9月に埼玉・秩父ミューズパーク 野外ステージで開催されたコンサート「エビ中 秋風と鈴虫と音楽のしらべ 題して『ちゅうおん』2017」。参照：エビ中が秋の秩父で初の試み「ちゅうおん」、バンドや鈴虫と音楽の調べ）みたいな感じで、2日目がいつもの「ファミえん」みたいになるのかなって。

真山　逆に夜アゲるのも楽しいかも。去年の「ファミえん」（参照：エビ中、青空に歌声響かせた5年目の「ファミえん」）で夜に歌った「HOT UP!!!」とかめっちゃ楽しかったじゃない？

小林　楽しかった！ あれは最高。みんな楽しそうに水浴びて。

安本　檻から抜け出した動物みたいな（笑）。

──やっぱり皆さんにとっても「ファミえん」はほかのライブとは違った特別感がありますか？

星名　そうですね。夏の野外でお祭り感があるし、気負わずにできるから。

真山　今回は2日間あるから、水を使った演出があるとしたら、風邪を引かないようにだけは注意しないと。私たちもファミリーの皆さんも。

安本　1日目のアフターケアはファミリーも一緒にがんばろう（笑）。

──では最後に、これからのエビ中の意気込みを……中山さん、お願いします。

中山　エビ中も5月5日にメジャーデビュー6周年を迎え、6月6日には6人で初めてのシングルを迎え……。

真山　迎えてばっかだな（笑）。

中山　春ツアーもやっておりますし、夏にもたくさん決まっているので、ぜひ……なんだろうな、ぜひ一度でいいからライブを観てからいろいろ言ってほしいと思います。ダメだと思ってもらってもいいので、まずは観てから。

真山　映画の宣伝みたい（笑）。まずは劇場で！

──今の私立恵比寿中学とは何である、という哲学的な問いをするならば……安本さんならなんと答えますか？

安本　えっ？ あっ、えっ？

小林　バシッと決まるかなー。　

安本　今の私立恵比寿中学とは……でかどんでんであります。マジ卍のでかどんでんです。最＆高です。

──これで締めてもいいですか？

安本　え、待って！ なんか同意ってなってないじゃん。

安本以外全員　同意ー。

安本　やっぱり今の私たちを表現するのは「でかどんでん」。みんなで「でかどんでん」という言葉を流行らせてください。ハッシュタグ「#でかどんでん」でお願いします！（笑）