先攻:秋山黄色
ステージ上の幕が勢いよく落ちると、そこにはバンドメンバーを従えた秋山が。彼は「やさぐれカイドー」でライブの口火を切り、「Bottoms call」を立て続けにパフォーマンス。激しいバンドサウンドに乗せてエモーショナルな歌声を響かせていく。秋山は「このあと秋山黄色という人間が登場しますが、負ける気はありませんので」と“対バン相手”である秋山黄色への対抗心を燃やしつつ、メロディアスな「燦々と降り積もる夜は」を披露。その後ハンドマイク1本で「PUPA」を歌唱した彼は、「今日は秋山黄色という人間が、秋山黄色をぶっ倒すっていう。そういうストーリーとともに皆さんの思い出に刻まれると同時に、ライブがすごければすごいほど今日の曲は何回でも聴けるから」と語り「モノローグ」で壮大な音の世界を作り上げた。「アイデンティティ」ではフロア中のオーディエンスがステージに向けて腕を振り、会場が一体感に包まれる。そしてラストに秋山は「ソニックムーブ」をにぎやかにプレイし、後攻の秋山にバトンを渡した。
後攻:秋山黄色
しばしの転換時間を経てステージの緞帳が開くと、そこにいるのは後攻を務める秋山黄色だ。彼が1曲目にプレイしたのは、先攻の秋山と同じく「やさぐれカイドー」。バンドサウンドとは印象の異なる剥き出しの演奏で、観客の視線を釘付けにしていく。「ナイトダンサー」では乾いたアコースティックギターの音色に迫力のある歌声が乗せられた。「さっきとは別人がやってまいりましたので」と挨拶しつつ、「さっきまでの人は営業というか。あんな人じゃないですから、僕。もっと静かですから。本来の僕っていう感じを見せつけるのは意外と珍しい場面なので、ご堪能あれという感じであります」と語る。そしてアッパーな「Night park」などを披露し、会場のボルテージを引き上げた。
「Caffeine」を経て秋山が「人生の中の好きなことランキング、1位は靴下を脱ぐことで、2位は目薬を差すこと。3位はライブでお前らのデカい声を聞くことなのよ」と愛を告げると、客席からは大きな歓声が。秋山は「コロナ禍で曲をいっぱい作ったんですけど、惜しい人をたくさん亡くしまして。ツーマンライブをやるにあたって呼びたい人が何人かいたんですが、亡くなってしまいました。優しさを返してあげたいんですけど、もういませんから。すごくありきたりなことに着地しますけど、もう歌うしかないからね。で、みんなに聴かせる。で、みんなはそれ聴いて明日もがんばると。みんなが思ってるより、あなたが助かれば喜ぶ人って周りにいるのでね」と語り、「PAINKILLER」で真摯な歌声を届けて舞台を去った。
アンコールでも秋山黄色が
アンコールの拍手に応えて再び1人で姿を現した秋山は、ブルーの照明を浴びながら「心開き三週間」を情感たっぷりに歌唱。秋山は「どうせライブレポートとか出ると思うんですが、アコースティックでやってるのにバンドセットのときより客がでけえ声出してたって書かせようぜ!」と煽り、「猿上がりシティーポップ」のイントロをかき鳴らす。楽曲終盤で秋山がステージ前方へ進み出て肉声で歌唱すると、それに負けじと客席で大合唱が発生。ステージと客席がひとつになり、大団円でツアーが閉幕した。
セットリスト
「秋山黄色presents『BUG SESSION』」2024年4月12日 Zepp Haneda(TOKYO)
秋山黄色(バンドセット)
01. やさぐれカイドー
02. Bottoms call
03. 燦々と降り積もる夜は
04. シャッターチャンス
05. SCRAP BOOOO
06. PUPA
07. モノローグ
08. Caffeine
09. アイデンティティ
10. ソニックムーブ
秋山黄色(ソロ)
01. やさぐれカイドー
02. 夕暮れに映して
03. ナイトダンサー
04. 白夜
05. Night park
06. クラッカー・シャドー
07. ホットバニラ・ホットケーキ
08. Caffeine
09. PAINKILLER
<アンコール>
10. 心開き三週間
11. 猿上がりシティーポップ
3neco🗼📸 @ilikeneco369
【ライブレポート】秋山黄色と秋山黄色が対バン!ソロとバンドで火花散らした「BUG SESSION」ツアーファイナル(写真6枚) https://t.co/HWVehXGxfY
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