特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」の後日譚を描く、3本立てのスピンオフVシネマ「仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング」。2週間限定上映を経て、第1弾「仮面ライダーブレイブ&スナイプ」がビデオパスにて配信中だ。
2016年10月にスタートした「エグゼイド」シリーズの締めくくりとして、映画ナタリーでは本作の配信記念特集を展開する。第1回は、仮面ライダーブレイブ / 鏡飛彩役の瀬戸利樹と仮面ライダースナイプ / 花家大我役の松本享恭の対談をセッティング。因縁の間柄から信頼し合う仲間になった飛彩と大我に関して、そして百瀬小姫や西馬ニコといったヒロインとの関係について、キャラクターへの愛たっぷりに語ってもらった。
取材・文 / 浅見みなほ 撮影 / 佐藤類
「エグゼイド」のみんなは優しい人たちだったんだな(瀬戸)
──2017年10月にこの「仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング」3部作を含む「エグゼイド」シリーズすべての撮影を終え、3カ月が経ちましたね。“エグゼイドロス”にはなりませんでしたか?
松本享恭 最初のほうはすごかったですね。
瀬戸利樹 エグゼイドチームは今でもグループで連絡を取り合っているんです。発言してるのは主に小野塚勇人なんですが(笑)。彼のおかげで、エグゼイドのトークルームが新着順の上から5番目以内には必ず入ってる。
松本 確かに(笑)。相当な頻度だよね。
──そのグループでは、どんな話題で盛り上がるのでしょうか。誰かの出演作を観た報告をするようなイメージですか?
松本 なんだろう? そういうのはあんまりないですね。
瀬戸 ないね。あの人、何話してるの?(笑) まあ世間話のような、本当にどうでもいいことですね。
──「エグゼイド」卒業後、瀬戸さんは舞台「夢のLife two トゥライフ」、松本さんは映画「闇金ぐれんたい」などでご活躍されています。ずっと一緒にやってきたメンバーがいる「エグゼイド」の現場とは、やはり違いますよね。
松本 あの現場で1年間やってきたから特に感じるんですが、新しい現場に行くと、スタッフさんやほかのキャストさんとの距離感もいちからのスタートなので。居場所を作らないといけないなって思っちゃいます。
瀬戸 確かにそうだね。
松本 利樹は得意だと思うけど。
瀬戸 いやー!
松本 得意というか、がんばる感じ?
瀬戸 がんばればいけるかもしれないですけど……毎回うまくいくとは限らないですよね。やっぱり「エグゼイド」のみんなは優しい人たちだったんだなと思いました。(両手を広げながら)こんなに懐広く構えてくれていたので。そういう意味ではやっぱり、「エグゼイド」の現場は本当に居心地がよかったなと感じます。
大我と飛彩は、言葉は少ないけど通じ合ってる(松本)
──「仮面ライダーブレイブ&スナイプ」では、鏡飛彩と花家大我がお互いの大切なもののために戦うさまが描かれます。かつて大我が最初の仮面ライダーとして戦っていた頃に、飛彩の恋人・百瀬小姫がゲーム病で死んでしまってから、2人の間には長らく溝がありました。テレビシリーズ本編の終盤には和解を果たしましたが、今の飛彩と大我はお互いのことをどう思っているのでしょうか?
松本 「ブレイブ&スナイプ」冒頭の、電話のシーンが2人の関係を表しているんじゃないですかね。飛彩が大我に電話して、緊急事態になったということを伝えていて。
瀬戸 そうだね!
──何かあったら頼るような関係と言いますか。
松本 はい。本編のときからそういう信頼関係はあったと思うけど、この「ブレイブ&スナイプ」での一件を経て、言葉は少ないけど通じ合ってる感じが強くなった気がします。
瀬戸 飛彩は過去のことをふっきれているし、素直になってると思うんですけど、大我はまだちょっと……。若干歳上だから、カッコつけてるんですよね(笑)。
松本 そういうところ、ある。
──実は松本さんは「エグゼイド」公式サイトのキャストブログで、飛彩が“闇落ち”した本編第34話の頃に「お芝居をしていて、ああ、5年前のあれさえなければ、今は先輩と後輩として信頼し合える医者同士だったんだな、と感じる時があるぐらい飛彩と大我は合うと思います」「そんな2人が救われる日を自分は夢見ています。幸せになってくれー(笑)」とおっしゃっていて(参照:ノーコンテニューでブログるぜ!? | 五年前の“あれ”さえなければ…)。
瀬戸 そんなこと言ってたの!? あはは!(照れ笑い)
──「ブレイブ&スナイプ」を経た今、2人は救われたと思いますか?
瀬戸 飛彩はさすがに前を向けるようになったと思うんですけど、大我が……。白髪がなくなるまで苦悩は終わらないでしょ? 苦しいね、終わりがないよ、終わりなきゲームですよ?
松本 確かに。終わりはない感じがする。過去は変えられないし……。でも以前よりは前に進めた感じがあります。今回描かれる(西馬)ニコとの結末も、大我が前進するための一歩になったと思う。
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恥ずかしい、しか言えなかった!(瀬戸)
- 「仮面ライダーエグゼイド トリロジー アナザー・エンディング 仮面ライダーブレイブ&スナイプ」
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auビデオパスで配信中
配信終了日:
2018年4月22日(日)視聴料金:1389円
視聴可能期間:48時間
- ストーリー
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「劇場版 仮面ライダーエグゼイド トゥルー・エンディング」から2年。仮面ライダーブレイブ / 鏡飛彩は仮面ライダークロニクルによる消滅者復元、仮面ライダースナイプ / 花家大我はバグスター撲滅、というそれぞれの夢を抱いていた。そんなとき、脱獄した檀黎斗によって復活させられたラヴリカバグスターが、2人に“最悪の恋愛ゲーム”を仕掛ける。消滅したはずの恋人・百瀬小姫がラヴリカに洗脳された状態で現れたことにより、飛彩は困惑。そして西馬ニコを追いかけてやってきたアメリカ人ルーク=キッドマンが、大我の目の前でラヴリカのゲーム病を発症し……。
- スタッフ / キャスト
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原作:石ノ森章太郎
監督:鈴村展弘
脚本:高橋悠也
主題歌:Rayflower「Fellow Soldier」
出演:瀬戸利樹、松本享恭、飯島寛騎、岩永徹也、松田るか、小野塚勇人、黒崎レイナ、中川可菜、小手伸也、諏訪部順一(声)、ハリー杉山、柳ゆり菜、貴水博之
©2018 石森プロ・ADK・バンダイ・東映ビデオ・東映
- 瀬戸利樹(セトトシキ)
- 1995年10月7日生まれ、千葉県出身。2014年にドラマ「弱くても勝てます ~青志先生とへっぽこ高校球児の野望~」にて俳優デビューし、2016年から特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」に仮面ライダーブレイブ / 鏡飛彩役でレギュラー出演した。主な参加映画は「ストレイヤーズ・クロニクル」「PとJK」など。2017年には演劇集団Z-Lion「夢のLife two トゥライフ」に主演したほか、2018年には出演舞台「大きな虹のあとで~不動四兄弟~」が8月3日から東京・シアターサンモールにて上演される。
- 松本享恭(マツモトウキョウ)
- 1994年12月27日生まれ、福岡県出身。2015年にドラマ「ウルトラマンX」でデビューし、2016年からは特撮ドラマ「仮面ライダーエグゼイド」に仮面ライダースナイプ / 花家大我役でレギュラー出演した。主な出演作にドラマ「ゆとりですがなにか 純米吟醸純情編」、dTVオリジナルドラマ「不能犯」などがある。2018年1月には初主演映画「闇金ぐれんたい」が公開され、出演ドラマ「人狼ゲーム ロストエデン」の放送もスタート。現在はドラマ「福岡恋愛白書13」の放送を3月に、「人狼ゲーム インフェルノ」の公開を4月7日に控えているほか、参加舞台「タクフェス 春のコメディ祭!『笑う巨塔』」が3月より順次上演される。
2018年3月19日更新