この時代に生まれてきてよかった!(ユースケ)
──前作「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」は超特急メンバー全員で鑑賞しましたよね(参照:超特急が語る「アベンジャーズ/インフィニティ・ウォー」 )。この前作を観てどう感じたか、改めてじっくり聞かせてもらえますか?
ユースケ 僕はマーベル作品を全作観させてもらっているので、これまでのストーリーも知ったうえで鑑賞したんですが、本当に衝撃的でしたし、その衝撃をずっと引きずってしまって……心が沈んだまま1週間くらい過ごしていた記憶があります(笑)。どんなヒーロー映画も最後には幸せや希望があるものだと思っていたんですけど、もうそんなの関係なく次々と僕たちの希望が消えていく感じが……あ、ヤバい。熱くなってきた。(目を赤くしながら)熱が入ってきちゃった(笑)。とにかく、ショックでしかなくて。
──最初から最後まで、衝撃の展開の連続でしたもんね。
ユースケ そうですよ! 映画が始まっていきなりアスガルド(ソーの治める国)の民たちがサノスの襲撃を受けている時点で「嘘だろ?」と。「マイティ・ソー バトルロイヤル」であんなにがんばってヘラとの戦いに勝って、アスガルドから脱出できたのに。これから彼らにとって幸せなことが起こるのではないのかなと思っていたのに……。開始5分くらいでハルクが登場しますけど、あのハルクでさえもサノスに太刀打ちできなかったのが、もう衝撃的でしかなくて。ずっと口が開きっぱなしでした。
──ユースケさんにとっては、本当に待ちに待った新作公開なんですね。
ユースケ 本当に、ずーっと待ってましたよ、この4月を! 「エンドゲーム」を観ないと結末や真実はわからないから。だって「インフィニティ・ウォー」の公開前だっていろんな予測がありましたけど、全部覆されましたからね。「エンドゲーム」を観るまでは、僕まだまだ生きてたい!って……。
リョウガ・タクヤ あはははは!(笑)
ユースケ いや、マジで「この時代に生まれてきてよかった!」と思うくらい、僕たちはすごい作品をリアルタイムで観させてもらっていると思うんです……ああ、もうヤバい。語りすぎちゃう(笑)。
リョウガ もうね、1人目で感想言い切った感があるんですけど(笑)、僕も開始直後から絶望を感じ続けていました。シリアスな要素が強い中でもちゃんと笑える、「アベンジャーズ」シリーズらしいユーモアは今まで通りあるんだけど、やっぱりこれまでとは違う感情になる作品で。しかもサノスは“最凶最悪の敵”なのに同情できる部分があって、そういった面でもスッキリできなくて。もう、どういう気持ちになればいいんだかよくわかんなくなってきてる状態ですね(笑)。「エンドゲーム」のキャッチコピーには「アベンジャーズが終わる。」とありますけど、それはどういう意味なのか?という妄想も止まらなくて、今はよくも悪くも複雑な心境です。
タクヤ 僕は正直、マーベルシリーズは2人ほど詳しくなく、「アントマン」や「マイティ・ソー バトルロイヤル」を観たくらいの知識で「インフィニティ・ウォー」を観させていただいたんです。というかアベンジャーズが最強のチームだってことは、たとえ映画を観ていなくても一般常識レベルで知っているじゃないですか。リョウガもユースケも「アベンジャーズはすごく強いんだよ」といつも言ってたし、その認識があったから、いきなり“あんな姿”を見せられて……。
ユースケ あはははは(笑)。
タクヤ 「どういうこと?」とは思いましたね(笑)。みんながサノスにどんどんやられていって「ええ……」みたいな。あとは、リョウガも言っていたけどクスッと笑えるシーンがけっこう多かったのは印象的でした。もっとシリアス一辺倒なアクション作品だと思っていたから。あれって役者さんのアドリブなの?
リョウガ それはどうなんだろう?(笑) ガーディアンズ(・オブ・ギャラクシー)のメンバーとかは、そうかもしれないね。
ユースケ ピーター・クイル(スター・ロード)が初めて会った男前のソーに、声低くして対抗したりね(笑)。
タクヤ アドリブかなと思うくらい自然で面白かったんだよね。とにかく、あれだけのスケールの作品を作り上げるって本当にすごいことだと思うし、豪華な役者さんたちがみんな作品を愛しているんだろうなという熱がめちゃくちゃ伝わってきました。
あそこまで自分を犠牲にできる精神はすごい(タクヤ)
──「インフィニティ・ウォー」の中で特に印象に残っているシーンはありますか?
ユースケ 僕は、サノスとガモーラが惑星ヴォーミアに行き、インフィニティ・ストーンの1つであるソウルストーンを手に入れるシーンです。愛する者の命と引き換えにストーンが手に入るなんて……悲しかったです。サノスが涙を流す理由もわかるなって。ソウルストーンは「インフィニティ・ウォー」まで詳細が明かされていなかったし、特にグッと引き込まれてしまいました。あと個人的に好きなのは、僕の大好きなソーが新しい武器のストームブレイカーを手にするシーン! 命を懸けるほどのがんばりでソーが斧を作り上げて、グルートの心を動かしてパキーン! ガチャーン!と木の柄を付けてもらって……。
タクヤ 僕もそのシーンすごい印象に残ってる。あの熱そうなところ……。
ユースケ 惑星ニダベリアを自分の力で再起動させてね。
タクヤ 惑星を動かすエネルギーに耐えるソーの姿はすごいなと思ったよ。単純にあの強そうな武器を扱えるのもかっこいいし、実際現実離れした強さがすごかったし。相棒となる武器を手にするために、あそこまで自分を犠牲にできる精神はすごいなと思いました。
リョウガ 僕がすごく心に残ったのは、ワカンダに到着したサノスがアベンジャーズのメンバーを次々と倒していく中で、キャプテン・アメリカがサノスのインフィニティ・ガントレットをつかんで耐えるシーン。ハルクも敵わなかった怪力のサノスと一瞬互角に渡り合って……そのときのサノスの表情含め、グッときましたね。自分が好きなキャラクターだからっていうのもあるんですけど、キャプテン・アメリカのシーンは本当に熱かったです。
あの携帯電話、ちょっと親近感感じませんでした?(リョウガ)
タクヤ 僕、アベンジャーズって常にみんなで一緒に行動して戦うチームだと思ってたんだけど、「インフィニティ・ウォー」では久々に集結して戦ってたんでしょ?
ユースケ そうなんだよ。
タクヤ しかもいくつかのグループが別の惑星で戦って、全員集合はしなかったよね。最初からみんなで戦ってたらもっと違う展開になったんじゃないか?とも思ったんだけど……。
ユースケ それには理由があるんだよ。「シビル・ウォー/キャプテン・アメリカ」っていう作品でアベンジャーズの仲に亀裂が入って、アイアンマン派とキャプテン・アメリカ派に分裂しちゃったの。お互いの正義がぶつかり合ってしまったんだけど。
タクヤ そうなんだ。
リョウガ アイアンマンとキャプテン・アメリカが絶縁状態なんだよ。でも、あの携帯電話、ちょっと親近感を感じませんでした?
──トニー・スターク(アイアンマン)が持っていた携帯電話ですね。「スティーブ・ロジャース(キャプテン・アメリカ)」と電話帳登録されている。
ユースケ ガラケーのかわいい形のね!
リョウガ あそこ、妙にホッコリしたんだよなあ(笑)。
──ただ、その2人の仲も、結局「インフィニティ・ウォー」では……。
ユースケ そう! 2人は会っていないですし、まだ彼らは仲直りできていないですからね。
タクヤ あとさ、ヒーローたくさんいるけど、結局誰が一番強いの?
ユースケ 僕は「キャプテン・マーベル」を観たら、彼女が一番強いんじゃないかなと思った。
タクヤ 女性ヒーローなんだ?
ユースケ そうなの。彼女がアベンジャーズ結成のきっかけになったんだよ。
タクヤ へえー。
ユースケ 記憶を失っていたんだけど、覚醒してからの強さがハンパない。必殺技のフォトンブラストがもう、マジで強いんだよ。でも、アベンジャーズに合流するのは「エンドゲーム」が初めてだと思うから。
リョウガ みんなと仲良くできるかわかんないもんね。どうなるか楽しみだね。
自分が今いかに平和に生きているのか感じることができました(タクヤ)
──また、先ほどリョウガさんの話にもありましたが、前作でサノスは“ただの悪者”じゃないということが描かれていました。彼の思想や強い信念を目の当たりにして、皆さんはどう感じましたか?
リョウガ 宇宙の存続を思っての行動なんだと考えると、正しいことをしているようにも感じて、そこがすごく難しい。
ユースケ 生命体の数を半分にすることで宇宙の資源を保つことができると考えるのは、わかるっちゃわかるけど。でも、僕はもうちょっとほかのやり方もあるのではないかな?って……。
リョウガ こっちにはアイアンマンの知識やストレンジの魔術もあるしね。
ユースケ そうそう。なんとかできるのではないかなって思う。サノスの気持ちもわかるけど、やりすぎ!
リョウガ やりすぎ!って。小学校の学級会じゃないんだから(笑)。
ユースケ あと僕は、宇宙の生命体を半分にすることが本当にサノスの目的なのかな?と思っちゃう。まだ何か別の思いがあるのではないかな、とか考えてしまいますね。
──もし皆さんがサノスの脅威に直面したら、どういった行動を取ると思いますか?
ユースケ ええ……パンとかきりたんぽとか好きなものをバクバク食べる、とかしか思い浮かばない!(笑) で、もし生き残れたらトレーニングして強くなる。あとは周りの人に感謝を伝えると思います。
タクヤ 誰かのために何かができればいいかなと思うけど、ちょっとどうするかわからないですね。あまりに現実離れしすぎてて、自分が今いかに平和に生きているのかということをこの質問で感じることができました(笑)。
リョウガ 僕はサノスに直接会いに行きます。「こんにちは! 突然のご訪問すいません」と。サノスはね、強いアベンジャーズと戦ってますから、僕なんか雑魚中の雑魚じゃないですか。
タクヤ・ユースケ いやいやいやいや(笑)。
リョウガ だからね、「そのガントレットかっこいいね、ちょっと見せてよ」なんて話しかけてもあまり警戒されないと思うんですよ。で、見せてもらって、その瞬間僕が“パチン”。
ユースケ いや、リョウガが半分消しちゃうんかい! やめてくれよ(笑)。
リョウガ もうね、そうやってネタに走りたくなるくらいバカ強いってことですよ(笑)。