座頭市物語

ザトウイチモノガタリ

上映時間:96分 / 製作:1962年(日本) / 配給:大映=大映京都

解説 子母沢寛の随筆集『ふところ手帖』に収められた短いエピソードである座頭の市の話をもとに、犬塚稔脚色・三隅研次監督・勝新太郎主演で映画化した大ヒット・シリーズの第1作。ツボ振りでも居合い抜きでも目明きの及ばぬすご腕の座頭市は、飯岡助五郎の客分となる。市は釣りで知り合った肺病やみの浪人・平手造酒に友情を感じるが、平手は助五郎と犬猿の中の笹川繁造の食客であった。やがて運命の糸は市と平手を対決に導く……。のちにはスーパーマンになってしまう座頭市だが、この作品では冒頭、市が丸木橋をヘッピリ腰で渡るシーンに代表されるように、盲目という致命的なハンデが随所に示され、市の世をすねて生きているアウトロー性を強調。三隅研次の淡々とした中にもメリハリの利いた演出が、見事に成功した。座頭市に扮した勝新太郎の好演はいうまでもないが、それ以上に素晴らしいのが平手造酒を演じる天知茂で、新東宝時代に養ってきたニヒルな持ち味を十二分に発揮した名演技であった。

情報提供:ぴあ