「悩殺ジャンキー」「大奥」の武田直子(白泉社 メロディ編集部 編集長)
マンガ家が作品を発表するのに、経験豊富なマンガ編集者の存在は重要だ。しかし誰にでも“初めて”がある。ヒット作を輩出してきた優秀な編集者も、成功だけではない経験を経ているはず。名作を生み出す売れっ子編集者が、最初にどんな連載作品を手がけたのか──いわば「担当デビュー作」について当時を振り返りながら語ってもらい、マンガ家と編集者の関係や、編集者が作品に及ぼす影響などに迫る連載シリーズだ。今回登場してもらうのは、白泉社の武田直子氏。1996年に入社してメロディの創刊に立ち会ったのち、花とゆめ編集部、kodomoe編集部を経て2016年にメロディにカムバック。2018年から編集長を務めている。花とゆめでは福山リョウコの初連載作「悩殺ジャンキー」のほか、山田南平「紅茶王子」、音久無「花と悪魔」、椿いづみ「俺様ティーチャー」などを担当。メロディではよしながふみ「大奥」や麻生みこと「そこをなんとか」などを手がけ、少女マンガとともに走り続けている。最近では玖保キリコのグルメエッセイマンガ「キリコのこばらのこみち」にも「T田さん」として登場。白泉社の魅力的な作品を支えてきた武田氏の編集者人生に迫った。