キンツア公開初日、寺島惇太「備えた意味、なかったなー！」菱田総監督は麦わら姿

劇場アニメ「KING OF PRISM-Your Endless Call-み～んなきらめけ！プリズム☆ツアーズ」の公開初日舞台挨拶が、本日6月27日に東京・新宿バルト9で開催された。本記事では上映後に行われた舞台挨拶の模様をレポート。本編の内容に触れているため、鑑賞前の人はご注意を。

備えた意味、なかったなー！

本日公開を迎えた「KING OF PRISM-Your Endless Call-み～んなきらめけ！プリズム☆ツアーズ」は、アニメ「KING OF PRISM」シリーズの最新作。舞台挨拶には菱田正和総監督、一条シン役の寺島惇太、鷹梁ミナト役の五十嵐雅、如月ルヰ役の蒼井翔太に加え、神無月アヰ役の中山咲月、三鷹アサヒ役の小林竜之が参加した。菱田総監督はどこかで見たような衣装で現れ、会場が笑いに包まれる中「LOVE&PIECE!」と挨拶してファンを沸かせた。

作品の率直な感想を聞かれると、寺島は「以前の舞台挨拶で『キンツアに備えろ！』というコーレスをさせていただきまして、それがいつの間にか公式に使われていたんですが……備えようがなかったですね（笑）。皆さんも各々備えてきたと思うんです。意味なかったなー！」と語りかけ、集まったファンからも共感の声が上がる。また今作がシンの「ダイスキリフレイン」のプリズムショーから始まることについて、「前作の『KING OF PRISM -Dramatic PRISM.1-』では収録されなかった曲なので、それから始まるのは憎い演出をしてくださるなと。初披露のときからセリフは一緒なんですが、ボイスの部分は新しく収録させてもらって。成長した自分を出せてありがたかったです」と感謝を伝えた。

山田リョウ、デッキブラシの謎

五十嵐は「『キンツア』は、ぬかどこだなって思いましたね」と切り出し、「ぬか漬けを始めまして。『キンプリ』もみんながこねて酸素を入れて呼吸をさせてあげないと、きらめかないんですよ。みんなが応援上映を広めてくれることによって空気、呼吸が入って美味しいぬか漬けができる」と独特なたとえで応援を呼びかける。作中で印象に残った点として「受け継げたことが本当に尊い時間でした」とSePTENTRIONのプリズムアクトを挙げ、また“三強”こと法月仁、氷室聖、黒川冷と山田リョウのプリズムショーについても「最高じゃない!? あの人たちが歌ってくださっただけでもう、ありがとうございました」と興奮気味に語った。

蒼井も「ストーリーも気になるし、新しく観るものばかりだし、心も頭も足りない瞬間がたくさんあったと思うんですが、あの2人のプリズムショーがびっくりしました」と仁と聖のプリズムショーに言及する。寺島が聖のプリズムジャンプについて「聖さんが（追いかけてくる女の子を）待たないで行っちゃうのが、何回観ても笑っちゃう（笑）」と話すと観客も大笑い。また小林が山田のショーについて「あんなにキューティーなショーを見せてくれるとは、山田さん!! ずっと好きだったので、感無量です」と話すと、山田のプリズムショーになぜデッキブラシが出てくるのかという話題に。菱田総監督は「俺は何もオーダーしてないんだよ。上がってきたらああなってた（笑）」とのことで、この場では謎が解き明かされることはなかった。

また今作ではルヰ、アレク、ジョージが新ユニット・TRI-UMviratuS（トリウンヴィラトゥス）を結成。このTRI-UMviratuSというユニット名の由来を聞かれると、菱田総監督は「三頭政治って世界史で習いましたよね？」とだけ回答する。蒼井は劇中で流れる3人の「Feel Like dance -TRI-UMviratuS ver.-」について、「『Feel Like dance』は聴いて育ってきた楽曲なので、3人で歌わせていただいたことはすごく幸せに思います。完全版をまだ聴いていないので、いつかフルで聴ける日が来るといいなと思います」と希望を口にした。

アフレコ当日まで嘘かと思っていた

新キャラクター・アヰを演じた中山は、これが初めてのアフレコ経験だったそう。「正直なんで今ここに立っているのかよくわかってなくて（笑）。皆さんの混乱と同じものを今背負っているので、あと何回か観ないと消化できないなと思っています」と微笑み、「当日が来るまで、嘘なんじゃないかと思ってました。本当に何も知らない状態で気づいたら終わってて、正直記憶がないんですが、皆さんの反応が今ここで見えて、やっと安心しました」とホッとした表情。中山と寺島は、今作での最初のアフレコがシンとアヰが対峙する月面のシーンだったという。映画終盤のシリアスな場面を最初に収録したことで、絆が深まったと笑い合う2人。また菱田総監督は「最後の最後のセリフは中山さんをイメージして書いたので、よろしくということは伝えたと思います」と明かした。

そして今作には“プリティーボーイズ”として「アイドルタイムプリパラ」のWITHも登場。小林は「いつも『キンプリ』の舞台挨拶のときは高田馬場ジョージ役・池袋エィス役と名乗ってるんですが、今日は三鷹アサヒ役ということで。夢にも思っていなかったので、『キンプリ』ファンとしてもうれしかったですし、新しいメイキングドラマをやらせてもらえたのもすごくうれしかったです」とにっこり笑う。CG化された楽曲「スーパー・ダーリン」は、アニメの放送後にWITHがリアルライブなどを行う中で生まれた曲。「それをCGにしていただいて、衣装もめちゃくちゃかわいくて驚きましたし、何よりライブで何年もやっていた振り付けをそのまま投影してくださって、3人で『やばくない!?』って。WITHとしても本当に感謝しています」と喜んだ。

最後はあのセリフでコール＆レスポンス

舞台挨拶の最後に菱田総監督は「『キンドラ』では初日台風に巻き込まれ、出鼻をくじかれたんですが、トナカイさんが応援しに来てくれて。どうにか感謝の意を伝えたいと思いまして……」とこの日の服装の意図を説明。「寒いですこの格好。僕も人生でこういう格好したことないんですが、少しでも先生およびトナカイさんにこの思い伝わればいいなと思います」と挨拶する。そして寺島もそれを受け、「僕たちの熱い感謝の気持ちを届けたいということで、劇中のあのセリフでコーレスを……」と切り出すと、勘のいいファンからは笑い声が。そして「プリズムショーに！」「俺はハグ！」と、どこかで聞き覚えのあるコール＆レスポンスで初日舞台挨拶の幕を下ろした。

「KING OF PRISM-Your Endless Call-み～んなきらめけ！プリズム☆ツアーズ」

公開中

スタッフ

総監督：菱田正和
脚本：青葉譲
キャラクターデザイン：松浦麻衣
シリーズゲストキャラクターデザイン：原将治、川島尚、斉藤里枝、満田一、戸田さやか
CGディレクター：乙部善弘
プリズムジャンプ原案：加藤大典
音楽：石塚玲依
音響監督：小島信人
原作：タカラトミーアーツ、シンソフィア、エイベックス・ピクチャーズ、タツノコプロ
アニメーション制作：タツノコプロ
配給：エイベックス・フィルムレーベルズ
製作：KING OF PRISM Project

キャスト

一条シン：寺島惇太
太刀花ユキノジョウ：斉藤壮馬
香賀美タイガ：畠中祐
十王院カケル：八代拓
鷹梁ミナト：五十嵐雅
西園寺レオ：永塚拓馬
涼野ユウ：内田雄馬

如月ルヰ：蒼井翔太
大和アレクサンダー：武内駿輔
高田馬場ジョージ：杉田智和

神浜コウジ：柿原徹也
速水ヒロ：前野智昭
仁科カヅキ：増田俊樹

法月仁：三木眞一郎
氷室聖：関俊彦
黒川冷：森久保祥太郎
山田リョウ：浪川大輔

シャヰン：斎賀みつき
神無月アヰ：中山咲月　

夢川ショウゴ：山下誠一郎
三鷹アサヒ：小林竜之
高瀬コヨイ：土田玲央

大江戸シンヤ：河合健太郎　
ウシミツ：鵜澤正太郎

マリオ：橘龍丸

三枝タカヤ：浦田わたる
花倉アユミ：天月

伊吹橙真：梶原岳人
ひゅーい：田丸篤志

ショウ：近藤隆
ヒビキ：KENN
ワタル：岡本信彦