授賞式では監督・脚本・キャラクターデザインを担った
またこの日は前年度「君たちはどう生きるか」で同賞を受賞した、スタジオジブリの執行役員・西岡純一がプレゼンターを担当。押山は7年前に宮崎駿監督のもとで「君たちはどう生きるか」に原画スタッフとして参加していたことを振り返りつつ「その現場から離れる際に『これからは自分たちの映画を作りに行きます』と宮崎さんにお別れの挨拶をしたんです。こうやって、7年後にスタジオジブリから賞を受け取れたことは特別に感慨深い気持ちになっています」と喜びを口にした。なお「ルックバック」の原動画スタッフには、今年新設されたクリエイティブ貢献賞も贈られた。
2024年6月28日に公開された「ルックバック」は絵を描くことに絶対の自信を持っている少女・藤野と、不登校の同級生・京本が織りなす青春ストーリー。京本のマンガのうまさを知り、一時はマンガを描くことをやめてしまった藤野だが、京本との交流を通して描くことへの情熱を取り戻していく。原作は「チェンソーマン」などで知られる藤本が、2021年7月に少年ジャンプ+で発表した読み切り。劇場なアニメでは原画の線をそのまま活かす特殊な制作スタイルで、押山監督が新たな映像表現に挑戦した。
このほか優秀アニメーション作品賞には、「がんばっていきまっしょい」「機動戦士ガンダムSEED FREEDOM」「劇場版ハイキュー!! ゴミ捨て場の決戦」「名探偵コナン 100万ドルの五稜星(みちしるべ)」が選出された。2024年に逝去された映画人に対し与えられる会長特別賞には、声優の小原乃梨子と大山のぶ代が名を連ねた。
河合優実(藤野役)コメント
声優として参加させていただきました河合優実です。本当におめでとうございます。
声を演じる前に、アニメーションが送られてきたときから、本当に素晴らしい作品で心を奪われて、押山監督の作品が、世界に届くことをワクワクして待っていたので、こういう日を迎えられることを、すごく嬉しく思うと同時に、やっぱりという気持ちもあります。私は「ルックバック」のことをとても誇りに思っていますし、関わられた皆さんに敬意を表したいと思います。
大山良(企画・プロデュース)コメント
本日は日本アカデミー賞最優秀アニメーション作品賞という素晴らしい賞を頂きまして、ありがとうございます。劇場アニメ「ルックバック」は、藤本タツキ先生の漫画を原作に、押山監督をはじめ、アニメのクリエイターが、自分自身を作品に重ね合わせ、ひたむきに創作に向き合って完成しました。
膨大な熱量が注ぎ込まれた作品が、世界中の多くの観客の皆さまに届き、映画を観て頂けたことが、本当に嬉しいです。この場をお借りして、あらためて感謝申し上げます。
今回の受賞を励みにして、またこれからも丁寧に作品を届けていければと思っております。
※3/14 23:30追記:記事初出時より写真とコメントを追加しました。
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